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受験に於ける母の狂気

母が騒いでいる。妹の受験が原因だ。

母は、受験アレルギーかのように、受験という言葉や現象が近づくと動悸がしたり、大騒ぎする。

先日の共通テストが終わったあと、妹の第1希望の学科、第2希望、第3希望を順に、ベネッセのサイトで判定チェッカーにかけた妹から、相談のビデオ電話が来た。

第1希望はボーダーより5段階ほど下、定員には入らず。第2希望は、ボーダーより1つ下であり、定員には入っていた。

これはもう、第2希望の学科にむけて全力を出すしかない。そもそも第1希望の学科も第2希望の学科も、同じ大学の同じ教科のものだったので、学ぶ内容に大差はない。(私はその大学の出身なので、間違いはないはずだ)

この旨を話して、第2希望に合格できるように激励をしつつ、これからすべきことをまとめた。実技を面接対策だった。第一希望の場合しなければならなかった、小論文対策は、しなくてよくなった。

母もこの話を後ろのほうで聞いていた。

しかし、少ししてから、「もうどうしよう」「困っている」とのラインが。

第一希望の方が、2次の配点が多いから、そっちの方がよいのではないかというのだ。しかし、そもそも、共通テストの段階で、大きな差がついたものは、同じくらいの実力(もしくは妹以上)の人たちが集まる中で埋まるわけがない。そのことを考えられていないのだ。

わたしは丁寧に説明をし、妹は第2希望の学科を目指すから、静かに見守るべきだと助言した。母は、「わかった」と言っていた。

次の日の朝ラインに「困っている」「試験のことであたまがいっぱい」と母からライン。

昨日の話は理解されていなかったのか、と朝から落胆。

そもそも母が「困る」必要はない。妹が受験するのだし、悩む場合は妹がどこを受けるのか悩むのだから。さらには、妹はそこまで悩んではいない。すんなりと第2希望の学科にむけて意識を切り替え動いている。なのになぜなのだろう。

母は、「お姉ちゃんに小論文を見てもらえれば挽回できるとおもって」と言っていた。そもそも妹は小論文に苦手意識がある。それを1か月(1か月もない)で、無料で、付きっ切りで、さらには自分と別の専門の小論文の対策を、小論文満点でも逆転合格が叶わない可能性の方が高い学科への合格を掛けて、対策しろというのか。

おそらく母は、わかってないのだろう。このような負担やリスクのある提案をしていると言うことに気が付かず、良い事を考えたと思っている。

こまった。

また初めから説明をするしかない。

今度こそ理解してもらわないと、私の時間が奪われていく。

夜、妹から、疲れ切って口を開けて寝る母の写真が送られてきた。



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