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V-Strom650 XTで戸隠に蕎麦を食べに行った話

去年の話ですが。
レンタルバイクで、教習所以来一度も乗っていない大型バイクを借りていきなり600km走ってきた話です。

V-Strom650 XTってどんなバイク?

スズキ・V-Strom650 XT


――旅が、始まる


じゃねんじゃ。

公式サイトによると

いつものルート、週末のハイウェイ、峠のワインディング、タンデムツーリング、突然の雨。
走りの醍醐味をひとつに凝縮した2つのスポーツアドベンチャーツアラーが妥協ないこだわりを貫き、
磨き上げられたクオリティと高いパフォーマンスで変化に満ちた日本の道を切り開く。
世界の道を知るスポーツアドベンチャーツアラー、V-Strom650シリーズ。
スズキの公式サイトより

らしいです。世界の道を知った気になろうじゃねえの。

まず、アドベンチャーツアラーっちゅーのはなにかって言うと、オフロードバイクというジャンルがありまして、まあマウンテンバイクにエンジンが付いてるみたいな乗り物なんですけれども、そいつに風よけのカウルやらシールドを取り付けたバイク、みたいな感じではなかろうか。つまり、長距離を舗装路悪路問わずガンガン走って文字通り冒険していこうぜ、というかんじのジャンルのバイクなんでございます。これがいま欧州を中心にめちゃくちゃ流行ってまして、東西南北あらゆるバイクメーカーが、あらゆる排気量、あらゆる価格レンジで製品ラインナップに加えているっていう状況になっております。まさしく群雄割拠。戦国時代。
まあオートバイの細かいジャンル分けは興味あったら調べてください。諸説ありなので。間違ってるよと言われたら、そうですね、としか言えませんですね。私が間違っています。
なんかひとむかし前はデュアルパーパスとか言わなかった?チミ

さてV-Strom650 XTとはなんぞやという話に入ってまいります。前述の通りのアドベンチャーツアラーなのですが、各メーカーがそれぞれの個性と企業色を全面に押し出しているのがこのジャンルでしてスズキが満を持して世に送り出しているこいつはなんと645ccのV型2気筒エンジンが採用されているのであります。VストロームのVはVツインのVってね、ガハハw
さておき、Vツインエンジンは全長こそ長くなるものの、横幅を抑えられる、というメリットがあり、全体的にシュッとしたデザインと足つきの良さを得ることができます。まあデザインは個性的ですよね~

忖度せずに書くなら、第一印象は重いです。色々ついてますからね。そして車高があります。身長172cmの私がまたがってつま先立ち。ツンツンです。勘違いしないでよね!
しかし前述のとおり、下に足を下ろす分には余計な張り出しも無いので、両足で支えてやることもできます。ただしまたがっての押し引きは当然しんどいし、渋滞中は結構気を使います。まあ大きいバイク全般に言えることですね。とは言え、欧州メーカーの同ジャンルのバイクに比べると圧倒的に足が着きます。
余談ですが、モーターサイクルショウでハーレー・ダビッドソンのパンアメリカン1250やハスクバーナのノルデン901なんかにまたがりましたがツンツンどころか浮遊しておりました。足がつかないバイクってどうするの、止まったら死ぬのか、マグロかよ。

やはりバイクは走ってナンボということで走り出してしまえばこっちのもの。適度なクッションのシートとほぼ垂直に近い着座姿勢、ママチャリかよってくらい上についたハンドルに視界いっぱいに広がるウインドシールドとカウル類。これらから導き出される答えは、楽……。とにかく楽です。もう一生走り続けられるくらい。
とくに高速巡航はめちゃくちゃ快適です。快適すぎるくらい。バイクが疲れる要因の一つに風があります。乗ったことない人は扇風機の目の前に座り、強にして風に当たり続けてみてください。めっちゃ疲れません?それと同じことをバイクという乗り物は走行中ずっと味わうのですが、V-Strom650 XTはクソバカデカシールドとカウルのお陰でほぼ無風。
高速道路の長距離の巡航ってのは車でもバイクでもわりと疲れるもんだと思うんです。しかし、このバイクは本当に疲れない。例として、帰りに安曇野から中央道に乗って関東に向かったのですが、途中どこかで休憩しようかな~、まだそれほど疲れてないから次かな~という自問自答を繰り返しているうちに八王子JCTまで来ていました。普段ならSAごと、1時間ごとに絶対休憩するようにしてるんですがね。
余談ですが、BMWのR1250GSというバイクに乗っている人が1日1000km走るという話を聞いたことがあります。当初はハァ?という感想だったのですが、似たようなアドベンチャーバイクに乗った経験的に、今ではたしかに走れちゃうかもなあと思っております。

煌びやかなメェタァ類

さて、装備などもみてまいりましょう。
イマドキなデジタルメーターがついてカッチョいいですね~
しかしタコメーターはアナログ。イカス!

ハンドル周りはスイッチがごちゃごちゃついてますがトラクションコントロールが2段階でついてます。一番強めると原付みたいなラフなスロットル操作をしても急発進することもないので、大型は不安……とおもっている方も安心。ABSもついてます。

うれしい12ボルトのソケット

個人的に一番オッ、と思ったのが、メーター横にシガーソケットがついていることですね。バイクって基本的に、後付で電源を取り回して、USBソケットをハンドル周りにつけたりして、スマホやらナビやらに給電したりします。当然自分でつけるならそれなりの知識と工具も必要ですし、店に頼めばお金がかかります。しかし、コンビニでシガーソケットにぶっ刺すUSBチャージャーを買ってやれば給電可能ってことでかなり助かりました。なにぶんレンタルバイクはUSB電源なんて洒落たモノはついてなかったりするので。
つーかシガーソケットって死語っぽいですね……。

長々と書いてきましたがV-Strom650 XTはそんなバイクでございました。
そして、こいつのツアラーとしての性能を試してやろうと向かった先が長野県は戸隠なのでありました。

戸隠へ行く

戸隠とは……ようするに長野県の北にある新潟県との堺、戸隠山のあたりにかつて存在していた長野県上水内郡戸隠村を指すわけですが現在は長野市に編入されております。蕎麦が有名ですね。
蕎麦が有名な理由は修行僧の精進料理として、蕎麦が食べられていたからというのがあるらしいです。戸隠神社ももともとは寺院ですしね。
そこらへん細かいことに興味がある方はぜひ調べてみて、足を運んでみてくださいませ。

戸隠に行くまでの行程は中央道→長野市街→山道、という感じです。
高速巡航は前述のとおりまったく苦ではないので、あまり書くことも無い、というか、強いていうならアレな速度をアレしていると、30km/Lくらいは余裕ですよと言われていた燃費がフタ開けてみたら23km/Lだった話ですかね……。まあ私は安全運転をしていたのでよくわかりませんが……。ウワサ話です……。

市街地に入ると一変。一気に死にたくなります。重い車体とツンツンの足で渋滞はけっこう鬼門。見事に長野市内の通勤ラッシュにハマったのでした。しかしクラッチは普通に軽いのでその点は安心です。左手がムキムキにならなくてすみますね。

ワインディングに入ると意外な一面が見えてきます。高速巡航が得意だぜ!と散々書きましたが、じゃあワインディングが苦手、ということは一切なく、タイトなカーブが続く戸隠までの道のりもスイスイ登っていけます。フロント19インチだし、重心は高いし、コーナーは怖いかも……と思っていましたが、多少スピードがのっていても自然にバイクが曲がりたい方向に寝ていきます。ご自慢のVツインの心臓は下からトルクモリモリで、上までスムーズに回ってくれるおかげでたいへん走りやすいです。ひび割れ穴だらけの整備が行き届いてない、半分林道みたいな山道の半舗装路でも、恐怖を感じることなく進むことができました。そりゃそうだ。もともとそういうバイクだもんな。とにかくどんな路面でも接地感がものすごく良くて、タイヤが路面をしっかりと掴んでいるようで、そしてそれをライダーが情報として感じられるので、恐怖心がなくなるように思えます。まさに人馬一体。
バイク乗るの上手になったんじゃないかというような錯覚すら覚えますね。
ワインディングヘタクソ人間なのでワインディングのインプレもヘタクソすぎますね。要は走る曲がる止まるがしっかりしてて乗りやすくて楽しいですヨ、という感じ。

そんなこんなで戸隠に着きました。そばを食いやしょう。

そばを食べる

戸隠エリアに入ると、至る所にそば店があります。おすすめは?と聞かれると困ります。だいたいどこもうまい。
戸隠神社中社の大鳥居の目の前の蕎麦処うずら屋さんは有名っぽいです。野菜たっぷりの天ぷらそばを食べたことがありますが美味しかった。店内も落ち着いていてお座敷でゆったり…………というのはオフシーズンの平日の話。
だいたい土日はクソならんでおりますので次の店を目指すのも手です。真実はいつもひとつですがそば店は一つではありません。しかしおすすめしたいお店ではあるのでチャンスがあればぜひ。

店舗外観

この日立ち寄ったのは中社から少し下ったところにある仁王門屋さん。

天ざるセット
ぼっち盛りと呼ばれる戸隠独特の蕎麦の盛り方

天ぷらとそばを頂きました。
そばはコシがあってうまい!天ぷらは揚げたてサクサク!うまい!
食レポヘタクソ選手権です。
こちらのお店はそばソフトクリームも有名なので、ぜひ一度お立ち寄りください。

そばを食って満足したので帰るわけですが、途中おすすめの風呂を知人に提示されたので向かいました。場所は安曇野です。
道中スーパー林道みたいなところを通りましたがスイスイと走れました。Ninja250で似たような道走ったときは怖くてひっくり返りそうだったのに……
ツーリングの途中に風呂、たまらないですね~、帰りたくなくなりますが。

今回のまとめ

XTはスポークホイールを装備。スポーティでかっちょいい

まずバイク。最近流行りのアドベンチャーツアラーは、そりゃ流行るわ~という気にもなる、大変懐の深いバイクでございました。
唯一どうしようも無いところは足つき。やはりシート高はそれなりにあるので苦労する人は苦労すると思います……。
あとはスズキなので安っぽいところとデザイン!
エンジンが本当に素晴らしくて、同じエンジンを積んでるSV650にも興味が湧いてしまいました。
乗る前はいや~形が好みじゃないし~とか思っていたわたくしもすっかり虜。気になってる人がいたらぜひ試乗とかしてみたらいいんじゃないでしょうか。
ただ、めちゃくちゃおじさんに話しかけられました。おじさんに話しかけられたい人にもオススメのバイクです。

続いてそばに関して。そばの魅力は語り尽くせませんね。というかまあ1年開いてるので記憶が曖昧です。なのでまたそのうち食べに行こうと思います。

そんなこんなでV-Strom650 XTにのってそばを食いに行った話は以上になります。
ツーリングの記録は帰ってきてすぐ書こうね(1年前)

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