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W800で涼しさを求めて勝浦に行った話

だいたい一年前、レンタルバイクでカワサキW800ストリートを借りて、勝浦までツーリングをした記録です。
記事はすぐに書きましょうね!

なぜ勝浦なのか

夏、とても暑い。いや、熱いといったほうが良いです。
これを書いている2023年の7月、某所では気温が38℃だとかなんとか……と、物騒なニュースが聞こえてきます。
そんでもって、だいたい1年前の今頃、つまり夏、Summer、今年と同様にスーパーホットでございました。
でもそんな体温よりも高い気温が連日記録される中、めっちゃ涼しい場所があったら、今すぐ行ってみたくないですか?

当時、わたくしはバイクで秩父に行こうかな~と画策しておりました。しかしご存知の通り、埼玉県はわりと記録的な最高気温を記録しまくりポイントとして最近は賑わっておりますよね。そんななかバイクで走りに行くのはまさしく飛んで火に入る夏の虫、夏のバイク乗りでございます。

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気象庁のホームページから
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気象庁のホームページから

一方千葉県は房総半島にあります勝浦はどうでしょう、上記の気温グラフを見比べると一目瞭然です。

秩父は普通に35℃近くまで上がってますが、勝浦は26℃程度。なぜなんでしょう?

ちらっと調べたら海に面しているのでヒートアイランド現象が起こりにくいだとか、沖がすぐに深い海になっているので深いところの冷たい水が上にあがってきて風が冷たいだとか色々ありますがまあよくわかりません。気になったら調べて教えてください(他力本願寺住職)

というわけで本当に涼しいのかよという疑問とW800ストリートとともに南房総へ向かったのでした。

W800ストリートってどんなバイク?

カワサキモーターサイクルのホームページによれば

50年にわたる「W」ブランドの血脈を受け継ぐ最新進化形、W800。当時、「W1」が背負った使命を「Ninja」「Z」に引き継いだ今、「W1」がもっていた「ビッグバイクらしさ」すなわち「操る悦び」「所有する悦び」「愛でる悦び」を純粋培養し、心を豊かにする“らしさ”にこだわっています。19インチのフロントホイールは、オリジナルの「W」が持つ、ゆったりとしたハンドリングに貢献。空冷バーチカルツインのパルス感と乾いたサウンドとともにクラシックなライディングフィールを演出しています。また、専用のハンドルバーとシートは快適なライディングポジションを実現。絶対値としての速度や出力に依存しない純粋な操る悦びが、往年のビッグバイクに乗る快感を提供します。

https://www.kawasaki-motors.com/mc/lineup/w800/

とあるので、心を豊かにしてくれるビッグバイクのようです。

わたくしはとにかく心が貧しいので、今すぐ心を豊かにする必要があります。なので、銀行口座に今すぐ4億円が非課税で振り込まれると大変助かるのですが、そ今回は心を豊かにしてくれるビッグバイクに頼っていこうと思います。

新旧カワサキのコラボレーション

見た目は、クラシカル、というかまさに古いバイクそのままです。
そんじょそこらのネオクラシックなバイクと違ってコイツは正真正銘の走るシーラカンス。1960年の雰囲気をそのまま令和に持ってきたようなバイクでございますね。まさに単車と呼ぶのにふさわしい(?)

元を正せば、目黒製作所、いわゆるメグロが作っていたK1というバイクに端を発する、カワサキW1という車両が源流になっています。その後排気量を拡大しつつ、50年以上も基本的な部分は変わらんまま現在に至っています。

特徴的なのはバーチカルツインというクランク角180度の空冷4ストローク並列2気筒エンジン。左右のシリンダーが同時に上下し、爆発タイミングが違うという、古い英国バイクに多かったエンジン形式をしています。右側に縦についているカム駆動用のシャフトがアイコニックですね。

今回レンタルしたモデルはストリート(UK仕様)ということでハンドルがワイドになってアップライトなポジションです。わりとまたがった感じはレブルとかに近いんじゃあなかろうか。レブル乗ったことないけど()

足つきはベッタベタのベタです。身長172サンチ米のわたくしがかかとベッタリで膝も曲がっております。ズシッとくる重さはありますけど、立ちごけの不安とかとは無縁です。ここまでは扱いやすそうな印象

ブラックとクロームメッキのコントラストが良い雰囲気です

夏と空冷

扱いやすそうな印象は砕かれることになります。

まず振動。もともと振動が大きく出る180度クランク角のエンジン、バイクのドコドコ感を楽しむなんてのにはもってこいで、たしかに下道をタラタラと流す分には大変気分が良いです。

問題は、まず高速道路でおこりました。
大体時速90kmあたりを超えるか超えないかのところで走っていると振動がだんだん高周波になり、尻をダイレクトに襲います。尻の毛細血管が切れて痒くなり、かゆみは痛みのようになり、とてもじゃあ有りませんが長時間巡航なんて無理でした。(パンツとかシートとかなにか対策があるんでしょうか)
よって773ccの排気量をもつビッグバイクでありながら、時速80kmで走るトラックの後ろをのんびりとついていくのが手一杯でございました。

余談ですが、借りたバイクがUK仕様ということでメーターがマイル表記で、自分がいま時速何kmで走っているかがわかりませんでした。だいたい55mphで時速90kmくらいでしょうか。燃料計もついてませんし、オドメーターもマイル表記なのでどのくらい走れるかもわかりません。これはなかなか不安要素でしたね。

マイル表記は参っちゃうねェ

それはさておきもう一つの問題は熱でした。
大型空冷バイクの熱、まさに股に火鉢を抱えて炎天下を走り回す印象でした。

もう一つは燃料タンクが以外と小さいこと。見た目大きなタンクが乗っているわりに容量は15L、燃費もそんなに良くはなく、燃料計もないので、結構気を使います。(リザーブのコックはないヨ)

と、ここまでネガをダラダラと書きましたが、どれもこの手のバイクに乗る方々からしたらそんなことか~という感じでしょう。
ただ見た目のとっつきやすそうな雰囲気からするとちょっとなかなか玄人志向で面食らったという感じでした。

輝くWの文字は誉れである

ただ、やはりこういうバイクからしか取れない栄養素があり、今は効かないがそのうちガンにも効くようになるかもしれません(

空冷のハーレーとか旧車を大事に乗っているひとたちも同じようなノスタルジーを感じているのでしょう。今どき珍しい二眼アナログメーターにツインサス、ノーマルなのになかなか迫力のある音を出す2本出しマフラーで千葉の海辺をのんびり走っていると、俺はまさしくバイクに乗っているんだぜ、と、どこまでも行けそうな気持ちにすらなります。エモです。まあレンタルなのでどこまでもはいけませんからさっさと勝浦に行くことにしましょう。

勝浦でアジフライを食べる

東京からアクアラインをわたり、房総半島に入ると、あきらかに体感温度が低いことに気づきます。
さらに千葉の道を走り回って勝浦市に入ると、エアコンの効いた室内にでも入ったんじゃないかと思うくらい明らかに涼しいのです。さいたまで38℃だとかなんとか言っている同じ日に、バイクで走っていると肌寒さすら感じる、それが勝浦。これには驚きです。

さてせっかく勝浦まで来たのでサカナを食べたいネということで目をつけていた店にGO……するも休み……
困った我々はとりあえず開いている店に転がり込むのでした。

本来は旅館である店でしたがアジフライを頼んだら、アジフライ人生が変わるレベルでデカくて肉厚で美味しいやつが2枚ものった定食が出てきてひっくり返ってしまいました。

新鮮な刺し身までついてきてテーマパークに来たみたいだぜ

食べ終わって店を後にし、勝浦を離れると徐々に体感温度が上がっていきます。
どうやら噂は本当だったようです。

まとめ

まずW800について。

写真の印象よりもずっと乗り手を選ぶバイクだな、というのがファーストインプレッションでした。
はやりの電子制御とかありませんし、19インチのフロントタイヤはなかなか曲がりにくい。熱いし振動は大きいし、とネガな部分は気になりますが、それでもハマってしまう魅力、バイクを操っている感覚はとても大きく良きパートナーになってくれると思います。
ちゃんとABSもついています。

初の大型バイク、なんて人にも良いのではないでしょうか。ただ乗り手がバイクに歩み寄っていく必要はあると思います。
(安全上おすすめはできないですが)普段着で付き合える大型バイクという印象があります。
(最近は服の下に着るタイプのプロテクター類もあるのでより良いバイクライフをぜひ)

続いて勝浦について。

ウワサの通り涼しく、避暑地として最適でございました。新鮮でおいしい海の幸もあり、ツーリングスポットとしてまさにこの時期最適なのではないでしょうか。

だいぶ時間が立ってしまって、かなり雑なレビューになってしまいましたがそんな感じでW800で勝浦に言った話でした。


同行者のZ400と
W800といえばやっぱりここで給油しないとだぜ(?)

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