隣人戒:進撃の巨人


◯ 満員電車

久々に乗った、パンパンなやつ
全員が生きているとは信じられない
全てが命で、意思を持っているらしい
耐えられん、半分くらいAIであって欲しい

全員の思考がどこかでぶつかり、どちらかが思い通りになっていないとしたらゾッとする
全ての洗練された考えは尊重されるべきだと思うからだ

23/08/01の日記より


やっぱり、理論をどれだけこねくり回しても、未来につなぐとかそういう答えになるのが生物としての常なんですね

「叶えた先の残酷な現実」(壁の向こうという目的地)ではなく、「叶えようと先を見ようとする夢」(自分のまだ見ていない何か)を向いて常に歩みを進めて生きていく


◯作品

巨人という人類の敵という存在がいたら、一丸となれるのかという思考実験みたいな作品だったな(無理です。とのこと)

難しいというか、複雑とも違う
というか意思持った人間が複数人いたらそりゃ複雑だろみたいな作品
基本的に作品ってある一つの正義に向かって行くと思ってるんですよ、アイドルものならアイドルとか、スポーツならスポーツが上手くなるとか
これってそうじゃないじゃないですか?
一応、エレン:巨人の歴史に終止符を打つ(で良いんだよな)って目的を持ってるけど、ミカサはそれ(エレンが死ぬこと)にギリギリまで同意できなかったというか知り得なかったし、作品として統一性がない

作品として統一性がないから、難しく感じた
そこが良かった

(普段から簡単に理解しやすい統一性作品で萌えを摂取して、消費してるだけじゃないんですか)


◯意思

作品として「意思」みたいなものはずっと同じだったから飽きたり、中弛みみたいなものは一切なかった、よく書き切ったなと思う
伏線とか詳細に詮索してないけど、相当仕込み方上手いしなこれ

例えば、ラストシーンを「エレンとアルミンの殴り合い」にしようと思ったら、アルミンにベルトルトを食わせようとするところまで遡らないといけない

書いてて思考が変化したからちょっと上で言ってることと違うけど、結果を先に置いて、それに向かって描いてる訳じゃないのに、そう思わせるくらいの理由とか納得できる選択を全員がしてるように見えてきたな

生きている、そう生きてるんだよな、なんかみんなが
死にたがりと揶揄される調査兵団に入るからには、みんなが意思を持ってそこにいる感じがした

特に、コニーが「母を巨人にするためにファルコを食わせに行く」シーンとか、大きな話の流れという意味では不要なのに描いたんだよな


「大きな話の流れ」で思い出した
ファルコとジークが道で対話してるシーンで、

俺達の生命は増えることが目的
ただ人生の意味はは増える流れのひとつ

に対して、野球ボールとか葉っぱ(かけっこ)で、
人生の意味は、意味のないことに意味がある
って説いたのはまさしくそれだよな、無意味なことに意味があった


そういうのって各々の意思が動きまくるからややこしくなっちゃうけど、キャラクターが本気で生きているって感じ取れて好きだ!!!!
良く描いてくれたなって思う
ややこしいから読み手を信頼しないとできないことだし

結局人生って、何でもないことに価値を見出す(しかない)のが回答だよな


◯愛するから殺す

ユミルがフリッツ王に従順だった(憎しみから生まれた巨人の繁栄を許した)理由の答えは、愛しているから殺せないだった訳で
愛しているからこそ良くない行いを止められないというのが、大筋テーマだよな

2000年に渡って繁栄した巨人を止めることができたのは、ミカサはエレンを愛していながらも殺して見せたからだ
殺した上でキスするシーン、ビビったね

これって要するに「愛している人の悪事を止めなさい」だよな
(何かを捨てなきゃ変えられない)
教訓的に飲み込むと、中々難しい題を出されたなと思うな…


ユミルの民が巨人化できるのは恨みの繁栄の象徴だ
それを止める条件を出すなら
・巨人化できない(巨人で対抗しようとする選択が生まれる)
・恨みから巨人を殺す訳ではない(恨みの繁栄という意味では成功する)
・反転して、愛するから始祖の巨人を殺す

そう考えると、コニーが港で2人殺したシーンが初めの"隣人戒"なシーンだよな
「仲間」だけど殺す
地鳴らしを止めないことは悪事だって考えるから


今、フロック・フォルスターとかイェーガー派とかで検索したら、サジェストに「正しい」って出てきた
そうだよな、「殺しは良くない」って意味もなく叫ぶことは簡単だけど、ソイツらはソイツらなり精一杯生きて考えた結果だから、理解もできる
だから、みんなが意思を持って、ぶつかる瞬間が怖いと思う


・エレン
一面は人口の8割を殺したクソ野郎だけど
一面は世界のために死んだ英雄のようにも描かれる(2000年の恨みの終止符)

逆に言うと「愛したまま殺す」ことって、人口の8割と引き換えにでもしないと出来ない選択だってことだよな







もっと消費的な話してぇな

◯好きなキャラ


1:サシャ・ブラウス
2:ハンジ・ゾエ
3:ピーク・フィンガー

強い女が好きだ…(🤓)


上2人、見事に死んだけど、なんか納得感ある、そうなんだろうなというか
両方とも、平和…とも違うな、何だろうね平穏の象徴だから死んだんだろうなというか
こういうヤツを巻き込むのが「戦い」なんだってことだろうな

代わりに、サシャとかハンジの意思は引き継がれていったから無意味なじゃなかったって信じたいし、そうしないといけないな

架空の人間の死から学ぶことが、その架空さを最も輝かせて生きさせる方法なんじゃないのか、良いこと言った気がする


逆によくピーク生存したな
死ぬかと思ったけどむしろめちゃくちゃ強くないですか、立体機動なしであの強さでしょ、進撃の巨人最強キャラtier表の上から2つ目くらいにいても不思議じゃないね


男の好きなキャラなら…意外とエルヴィンかも
あの意思の強さと統率力は"信仰"があるとはいえ凄いわ
逆に、死に場所だって悟った時の子供みたいな姿がよりキャラクターの生を描いてた

◯好きなシーン


・ハンジの死に時
「今最高にカッコつけたい気分なんだよ」

最後まで、務めを果たせたし、
最後まで、おちゃらけて平穏の象徴として振る舞っていたし、
最後まで、巨人に対する好奇心は変わらなかった

その今までの人生の報酬と言わんばかりに、調査兵団達が迎えてくれたし、胸を張って満足して生涯を終えたんだって思うとな


・レストラン:サシャ・ブラウス父の赦し
報復の森の中で彷徨う子を逃がす

サシャを殺したガビを殺さない選択をしたシーン
初めて壁内/外の間で赦したシーンなんじゃないか
この世は恨みの連鎖が続く森
この森から出さないといけない、過去の罪や憎しみは大人の責任だ
父が赦したのに、カヤが殺しにくるのも現実を知らせるという意味で効いてる

ここが一番近いので書くけど、ブルアカじゃん(🤓)って思うシーンまぁまぁあったな
シロコのマフラーってミカサのマフラーオマージュとかじゃないよね


◯どこ一番面白かった

ぶっちゃけ、1期の巨大樹の森編

対女型の巨人に対して、謎が深まっていく感じとか、エレンの成長過程が書かれたので
対巨人のうちは構図がわかりやすくて、何より「殺し」が一方的に悪だと決めつけることによって肯定される快がそこにあったな

逆に4期以降は、考慮しないといけない範囲が世界にまで一気に広がってしまって「苦しさ」みたいなのを感じちゃった
「外の世界に人類がいることにガッカリした」って、共感しちゃったな、のびのびとした自由はそこにはないんだって思っちゃったから

同じだよ、愚かだね




おまけ


進撃メモ貼っつけただけ、めっちゃ読みにくい
https://note.com/kou121221/n/n2193a4e2f696?sub_rt=share_pw


同日の日記https://boy10387773boy.hatenablog.com/entry/2024/03/23/235045

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