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中小企業診断士受験生ものがたり 第5話 「無期休止」

R4年6月頃。
診断士無言朝勉会(無言勉強スペース)を毎朝続けてから半年ほどが経過していた。そして、無言朝勉会のゆるさが受けたのか分からないが、当初10名ほどだったレギュラーメンバーがどんどん増え30名ほどが常時集まるようになり多い日には80名ほどが参加する規模となった。そして、参加人数の増加に伴い、私の朝起きる時間も早くなり当初は5時からのスタートであったが4時台に起きたりしてスペースを開き勉強していた。

ただ、無言朝勉会の勢いと反比例し私のプライベートの生活は少しずつ壊れていった。朝起きる時間は4時か5時になったものの寝る時間は大体24時前後であり1日の睡眠時間は4〜5時間な状態が半年ほど続いていた。私は比較的体力がある方で幸い大きな病気はしなかったが、疲労の蓄積からか日中集中力を欠くことが増え、例えば妻から頼まれる細かいタスクを忘れたりすることが増えていった。以前からもそのようなミスはあったが、妻からすると無理して朝起きて勉強しているからなのではと捉え、私と妻のいざこざが少しずつ増えていった。

そして、6月末頃、妻から「しばらく朝の勉強をやめてほしい」という打診をされた。妻は診断士の勉強を応援してくれていたが、それ以上に私の健康を人一倍気を遣っていてくれた。ここ最近の私の様子を見て、睡眠時間が減ってまで勉強をすることはない•まずは体を休めてくれということであった。つまりドクターストップがかかったのだ。

ここから私の苦悩が始まった。
そう。「朝の勉強をやめてほしい」とは、つまりは「診断士無言朝勉会をやめてほしい」ということを指すからだ。ちなみに妻には無言朝勉会の存在は伝えていない。

「1週間ほど無言朝勉会を休止し再開するかな。しかし、再会後に、また1〜2ヶ月ほど続けると今と同じようになるのでは。」そして、この時、頭によぎったのが診断士無言朝勉会のレギュラーメンバーの存在であった。レギュラーメンバーとは一度も会ったことがない方がほとんどであったが、この半年切磋琢磨し勉強していたので非常に強い結束を感じていた。「どうする。。。どうする。。。」数日1人で悶々と悩んだ。そして私はようやく一つの結論を出した。



その結論とは、
診断士無言朝勉会を「無期休止」にすることであった。

決断した理由は以下の通りであった。

①家族にこれ以上迷惑をかけられないため
これ以上無言朝勉会を継続すると私の健康が阻害され、健康を気遣う妻との関係が悪化すると判断したため。

②当初の目的を達成しているため
無言朝勉会の当初の目的は「朝起きれないため」であったが、ほぼ朝型となった今、当初の目的は達成できていたため。

そして残った気掛かりはレギュラーメンバー。私は数名のレギュラーメンバーに今回の決断をDMで相談させていただいた。皆様突然のことでかなり驚かれたが、それでも私の考えを尊重していただいた。ありがたい気持ちになり皆様の存在に救われた。

そして私は色々な感情を持ちながらこちらの投稿をした。

こちらの投稿の後すぐに多くの方からの温かいメッセージをいただいた。ただただ、ありがたい気持ちで一杯になったことを今でもよく覚えいてる。この時は、レギュラーメンバーをはじめ本当に素敵な方達と一緒に勉強ができているのだなあと感じた。本当に皆様当時は改めましてありがとうございました🙇‍♂️🙇‍♂️🙇‍♂️

そして、今になり思うと、当時この決断をできたのは結果的に最善であったと考えている。当時は、自分が作ったコミュニティをずっと続けたいという思いもあり葛藤もあったが、無理して続けて家庭も勉強もダメになっていたら本末転倒であった。資格試験に没頭できる環境であれば全てを投げ捨てて勉強に専念しても良いかもしれないが、社会人である自分には最適な選択であったと思う。

また、X(Twitter)診断士界隈のあたたかいところは、この後、受験生メンバーが自発的に声をかけ朝勉スペースを開くのを曜日の交代制にしたことだ。なお、この取り組みは今でも継続しており、毎朝5時前後になるとXでは朝スペースが開き診断士受験生を中心に勉強をしている。

こうして、診断士無言朝勉会は半年ほどで幕を閉じたのだが、私にとってX診断士界隈の温かさに触れる機会となり、さらには社会人である自分が資格勉強をする上において本当に大切にしないといけないものを再確認させる出来事となった。

(第6話に続く)

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