泉田瑞顕師遺稿(無題。瑞霊神示と思われる。)

霊界の物語をば唄うてみましょ。秘かに秘かに只一人、二人の誠の我が知己に注がんための熱血か、自暴自爆の懺悔火か、我は知らずにかむながら、神のまにまに述べ伝う。


謎で書いたる筆先解くには、鍵をもたねば解けかねる。其の鍵もろうたその人は、秘かに秘かに只一人、二人の誠の我が知己が、握りておるのを皆知らぬ。


暁の烏といはれし事は、早く覚めよという謎じゃ、覚ませや覚ませ、目を覚せ、夢か幻(うつつ)が長すぎる、神に捧ぐる松ケ枝は、ミロクの世を待つこれも謎。ミロクを祝ふは男松、知らぬ女の呆け松、燈台下は眞暗(まっくら)じゃ。暗(やみ)では物は判らない。盲目(めくら)が盲目の手を引かれ、地獄の釜へおともする、そばから光がさして来て、アフンとさらす猿の尻(けつ)、頭や尻尾をふり立てて、ノタクルさまこそ思わるる。


大事の宝の筆先は、悪魔が悟らぬその為に、裏と表で出来ている。裏が悟りということを、知らずに表のひろい読み、表ばかりで裏がない、裏がないから裏無い教じゃないかいな。


天若日子の系統に、知らぬが仏でだまされて、霊主と体主のはき違い、善と悪との取り違い、書いた神様血の涙。


忠臣蔵の大石が、忠臣面をしたなれば、仇は絶対取れはせぬ。善悪正邪を見そこねた、村上喜剣の模型(まね)するな。


三千世界の立替が、出て来ていても判らない、霊魂(みたま)の入れ替え洗濯を、しられていても悟れない、出ていて判らぬ明き盲目(めくら)、いはねば悟れぬ低能児、身魂の因縁仕方ない、是でも御用が出来るのか笑わせる。


難波津に咲や木の花冬籠り、今を春辺と咲く時が、早や来たりけり咲く時が、来たりおれども此の謎を、知らずに模型(かた)を真に受けて、拝む低能智慧不足、これがほんまの阿呆だらじゃ。


そもそも木の花咲耶とは、梅花が世界に知れる謎、姫は霊にて体ならず、変性女子の意味と知れ。

梅花の形を肉体にもって生まれし変性の女子が世界に鳴り渡る、是れが即ち三千世界一度に開く梅の花。開いて散りて実を結ぶ、スの種育てという事は、模型(かた)の木の花散り失せて跡にまことの梅がなる。変性女子は二人ある一人と思たら大違い、筆先読んでも悟られる。


そも大持て教と称するは、狐のような名の付いた法を表の看板に何も知らない百姓共、お蔭欲しやの盲者等に持てに持てたる過渡期の教、是を仕上げた化物は、百姓親爺の杢助じゃ、霊主体主の使い分け、経と緯との組合せ。うまい仕組の機なれど、邪魔が入ると織手が下手で目茶苦茶。


松の根本の大掃除、臭いものに蓋をする位の事はやるなれど、根掘り葉絶やしせぬ故に、暫く経てば醜草が、又も目を出し蔓延びて、何時まで経っても清まらぬ。


この根は中々太い根で、ソコラアタリの人足の、力でとても掘れはせぬ。鬼が飛び出て命がけ、力に任せて引っこ抜き、金龍池に放り込まな、到底きれいになりはせぬ。すること為すこと逆となり、いすかのはしの食い違い、残る役員三人で、後に巣を食うカンコ鳥。


ドン勝嚊の神様の、四魂が分かれて嚊天下、自我が強いで失敗だ。霊主体主といいながら、女が亭主で男が補佐役これどうぢゃ、天則違反で立法破壊、これでも誠の教なら、芸者娼妓を床に据え、朝夕拝めと何故いはぬ。


黙って蔭から見ておれば、大きな面して高揚り、己れの大罪棚に上げ、改心呼ばはり何事ぞや、悪の仕事は系統(ひっぽう)にさせるとあるがわからぬか、人が悪いと思うたら、そりゃ皆われの事じゃぞえ。


筆先を見ぬと暗雲で何も判りは致さんぞよと書いておいた筆先を見やったか。物語を聞きやったか。慢心するにも程がある。出直せ出直せ洗って来や、根本改造ここにあり。駄目となるのもここにある。


瑞霊教が出たならば、吃驚敗亡するであろう。親爺が逃げ出すもっともぢゃ、とは云うものの可愛いやな、岩戸を閉める悪役を、してはならぬといいながら、現在我が子がこの役を、首尾よくする様蔭ながら、祈る心を推量して、早く悟りて下されよ。見当が違うておるわいな。


皆の悟りが早ければ、我が子が犯せし大罪も、悪とみせたる善となり、若しも悟りが後れたら、可愛や我が子は皆の罪、負うて根底の国に行き、神の仕組も水の泡、此処の道理を掬み分けて、逆様ながら頼みます、願いますぞや改心を。


此の世の悪のやり方を、見せても分らぬ明き盲目、云はねば悟れぬ低能児、筆先調べて下さんせ、筆先見様が足らぬぞえ、地震雷抜きにして、早く悟りて下されよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?