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「2020年5月3日」について

多分。5/2、あるいは5/4だったかもしれない。

もう無理、テイクアウト無理だよぉ…。

気分的にはそんな感じ。いや、気分の話ではない。前回が24日。空きすぎ。

悪いのは私であり、また仕事があるだけ有難いものの、とにかく終わらない。大体テイクアウトは20時まで受付のお店が多いので、仕事を優先すると、どうにもテイクアウト合わせで動けない。一日一食でよい人間なので、最初の食事をいっぱい食べて仕事を頑張る、というのもどうにもやる気が出ない。あとせっかくテイクアウトしたら酒も飲みたいけど、そうすると一日のゲームセット感が出てしまうのであまりしたくない…。

そんな日々を過ごしていたら、もうGWになってしまっていたのでした。朝早く起きる生活にすれば済む話なのですが、どうも社会が活動している時間に仕事を進めるのが苦手なもので。

そしてこの日も、画像を見ればわかるように吉野家である。いや、吉野家も大変なんだろう。でも、もう少し個人店とかを応援したいというのがベースにあるんだけど…。

外出

多分、外に出たのは深夜3時くらいのこと。とりあえず今日の仕事はここまで、という感じになる。これでも大分早い。毎日、とかこだわりはまったくないのだが、早めに仕事を終えたらジョギングやウォーキング、サイクリングに出るようにしているので(明るい中するのは恥ずかしい。先日あまりにも運動しない日が続いたため、5時くらいにジョギングしたら「世界綺麗~」って感動したけど)、とりあえずジョギングに出る。

1kmくらいしか走っていない、ある橋に着いたタイミングで走るのを止めて歩く。前回のTSUTAYA汗テロ事件を反省し、「今日はこのコンビニで酒を買う(運動をするのが目的で、痩せる目的はないので、外出終わりは大抵酒を飲んで帰る。自転車の場合は家で飲みます)」と決めた目標地点の大分前からクールダウンに入る今孔明ぶりを発揮したわけです。っていうか、この社会情勢があと数ヶ月続くようなら、運動どころかマスクするだけで死ぬから、運動不足だろうが引きこもり続けることになりそうで怖いですね…。

まあそれはそれとして、別に酒を飲むだけで牛丼のテイクアウトは特に考えていなかった。1kmそこら走っただけで牛丼食べていいなら世界から肥満はとっくになくなっている。

しかし、そのコンビニに向かう道として川沿いを歩いていたら(コロナの影響がどれくらいあるのかはわからないけど、釣り人が多かった。普通に休日はこれくらいいるような気もする)、少し大きな黒い影が視界に。

そのときは、コンビニに向かうべく、川沿いから一段高い歩道に移動し、川べりを見ながら歩いていた。そして、タイルの模様か何か、定期的に小さな黒い影が目に飛び込んではいたのだが、少し先に明らかにそれより大きい影がある。

真横まで来ても、結構距離・高さが離れており、暗いし視力もそれほどよくないので正体はわからない。最初は鳥かと思っていたけど、あまりに動かないので、地面に据え付けられたライトか何かのような気もする。しかし、道のど真ん中にあるので、ウォーキングする人やジョギングする人からすると明らかに危ない。ライトなら道の端の柵の下とかに設置するのではないだろうか。

これは正体を確かめたい。それなら、コンビニの近くに吉野家があったはずなので、営業をしていたらテイクアウトしよう、と思ったのでした。

思考に飛躍が感じられるかもしれませんが、酒だけなら私は歩きながら飲む人間である。まあ人とすれ違わない時間・ご時世ですが、酒の缶をビニール袋で隠すのとか正直よくわからない。「自分は外で平気で缶酒を飲む程度の人間でございます」という情報は、他の方の自衛のために適切に外部に伝えるべきだと考えるので、別に川沿いで座って酒を飲めばいい話なのですが、なぜか「あれを確認するには酒だけではダメだ、食べ物がなければ」と思ったのです。書いてて自分でも意味がわからないですね。

テイクアウト

まず目当てのコンビニで酒を購入。汗もかいていない。さすが軍師の策に外れはない。

その後吉野家に行ってみると、開いている。しかし、そのとき、それ以上に私の目を奪ったのは、近くにあるラーメン屋が営業していたことであった。前を通ってみるとテイクアウトもやっている模様。でも、お客さんも全然いない。これは前回・前々回と日記で書いている店内飲食をやってしまってもいいのではないか、と思った。酒もあるし。

とはいえ、今回はメニューを見て悩んだり、テイクアウトを待ったりするのもどうかと思い吉野家へ。

私は酒以外の目的で外食することが滅多にないので、牛丼やラーメン、ファーストフードの店に行くことがほとんどない。吉野家に限っては、ジョギング圏内ではあるけど、普通の徒歩範囲だと他の牛丼チェーンがあり、そんなに食べていない分「吉野家こそ至高」という人の意見は正解な気もしつつ自分では特にこだわりもないので、おそらく数年単位で利用していなかった。「吉呑み」とかは気になっているんだけど…と書いていて思い出した。ちょうど1年前に、大阪でスズキナオさんやはやとさんやヤマコさんと行ったような(行ったのは間違いないけど、吉野家に行ったときに全員いたかは不安。あと2年前かもしれない)。

そんな感じで、「ただ食事をするために外食するのは贅沢!」という意識があるのか、ファーストフードやラーメンも旅先では特別なご馳走として、酒抜きで行くことがある。多分モスバーガーとか、ここ10年で東京では数回程度の利用だと思うのだけれど、旅先で明らかに二桁以上行っているはず。偉大なりモスバーガー。

で、とにかくラーメン屋が気になりつつも吉野家に入店。お二人働いている。需要は結構あるのだろうか。おそらく牛丼のテイクアウト購入となると、本当に10年以上ぶりかもしれない。店員さんの声を聞いて「そうそう持ち帰りだと“弁当”になるんだよな」と思ったり。初めて聞いたときは納得いかなかった。米だけのドカベンとか、日の丸弁当とかは納得できるのだけれど、なぜか牛丼に関してはサラダとか付け合せのおかずがないのに“弁当”を名乗ることに妙な引っ掛かりがあったのだ。弁当警察。

食べる

以前、こんなニュースを見かけた。

「今年だったと思うけど、いつだったかなあ」と思いつつ「飯島直子 牛丼」で検索するとこの記事が。1/12とのこと。コロナは出ていたけど、まだ平和なニュースが普通に取り上げられる余裕はあった時期ですね、多分(正直よく覚えていない)。あと飯島直子さんが51歳になってるのがクリビツ。沙粧妙子…。

何も考えていなかったけど、そういえば紅生姜や七味の小袋は自分で取るシステムだったのかもしれない、と吉野家を出て川沿いに戻る途中で思う。個人的にはノー紅生姜、ツー唐辛子くらいがあるとよかったのだけれど。

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で、川沿いについて袋の中を見てみると、ワン紅生姜ノー唐辛子だった。一番いらないパターンかよ!そこまでこだわりないし別にいいんだけど。

酒は本搾りを、家ストック用も含めて4本くらい買った。チミドロのハナイさんが一番好きな缶チューハイらしく、以前新宿で一緒に飲んで「なるほどこれはいいな」と思った。でも、近所のスーパーやコンビニでは見かけない。そんな中、先日ウォーキング中に取り扱いコンビニを発見したのであった。その名の通り果汁にこだわってる感がかなり伝わってくる味なんだけど、アルコール度数がたしか6%で、それもよい。私は強い酒も飲めるほうなのですが、ストロングの流れには全然乗れない。今の社会をベースにすると、6%という数字には、何か崇高な意志があるようにすら勝手に感じてしまったり。

で、牛丼、スゲー美味い。ヤバい。これが数百円で、スーパーやコンビニの低価格・高品質の冷凍食品なんかもいっぱいある中、お酒がメインだったお店がテイクアウトやデリバリーで凌がなければいけない現状の厳しさに改めて打たれる思い。「これ毎日食ってるやつら何なの、貴族?」とか謎の因縁が頭に浮かぶくらい美味い(でも実際、いま毎日吉野家を食べている人がいたら、その人は結構余裕のある人な気もします。食費に困っている方は、自炊や、もっと安い弁当で日々やり繰りされているような)。そして本搾りも美味い。

ただ、今日の本題は吉野家ではない。メインテーマは黒い影である。

下手人の正体はと言えば、鳥だった。多分鴨。川べりに降りて近づく途中で「鴨だ!」とは思っていた。それでも、あんなに動かないものか?と半信半疑で近づく。しかしまったく動かないので、多分さっきの黒い影もこいつだったのだろう。

―と思っていたら、2~3mくらいの距離になったら急に動き出す。しかも、こっちに来る。もしかしたら鳥目なんて言うけど、見えていなかったのかもしれない。とはいえ、それにしても、人間が見えたら逃げるのではなく、こちらに来るというのも意外な気がする。

そこで、はたと持っている牛丼に目が行く。私は鼻詰まりが酷いのでよくわからないが、多分牛丼はかなり匂いがするはず。今、いつもの餌場が飲食店の休業で壊滅するなどして、行動様態を変えざるをえないネズミの街中での目撃例が増えているようで、私も昨日ジョギング中に前を横切られたのですが、「もしかしたら、人間を恐れていないにせよ、牛丼を求めているのでは?」と考えつつベンチに座った。

ところが、ある程度以上は近づいてこない。しかし不動ではなくなり、ちょこちょこ動いたりしている。「そうすれば餌をもらえる」という認識の下のムーブなのかもしれないけど。そもそも私は、動物に何かをあげるということはしないようにしている。逆に足元まで来られたら困るなと思っていたくらいなので、気にせず牛丼を食べることに。鴨はたしか雑食だから牛丼は食べられると思うけど、私自身は必要ではない紅生姜をあげたらどうなるんだろうか、ひっくり返ってしまったりしないだろうか…とかむしろ後ろ暗いことを考えたり。

チャーチルズ・マティーニ

少し話は変わるが、ドライ・ジンとドライ・ベルモットからなる「マティーニ」というカクテルがある。

ベルモットを減らせば減らすほど辛口になり、ベルモットを一滴垂らすだけだと「エクストラ・ドライ・マティーニ」と呼ばれたりする、らしい。ちゃんと勉強したことがないのでWikipedia情報です。

そのWikipediaにも記載がありますが、第二次世界大戦当時のイギリス首相として知られるウィンストン・チャーチルは、マティーニを―中でも、特に辛口のそれを―好んでいた。ベルモットを口に含ませた執事に息を吹きかけさせながらジンだけを飲んだとか、執事に「ベルモット」と言わせながら飲んだ、とか、男としてシャッポを脱がざるを得ない逸話を持っている。

我が国日本にも、鰻屋の煙で白飯をかっ込む、といった話はありますが、小粋さと変態性のあり得ないレベルでの両立において、チャーチルに軍配が上がるように思います。そりゃ戦争も負けるわ。

そして、もう一つのチャーチル流ドライ・マティーニのエピソードとして、これもWikipediaにありますが、ドライ・ベルモットの瓶を眺めながらジンを飲む、というのがある。

私はそれを思い出して、チャーチルズ・牛鴨あいがけ丼を食べながら本搾りを飲んだのでした。特に鴨の風味は感じられなかったので、チャーチルの高みに到達するにはまだまだ修行が必要なのだと思われます。

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