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【13才下の男との恋3】つぎは焼き牡蠣

2日たったお昼ごろ、『生牡蠣、あたらなかったですか?』とラインする『大丈夫そうです!』と返ってきて、その数時間後。

『すみません、あたってたみたいで、熱が出て体調わるくなってきました』

とラインが入った。

『大丈夫?なんかできることあったら言ってね』
『大丈夫です。ことりさんも気をつけて。もう寝ます」

そんなやりとりをして終わった。

そのラインを受け取った時わたしは、同じ仕事をする同年代の女3人で最近あったことを、ああでもないこうでもないと話しながら、銀座でチーズフォンデュをつつく忘年会をしていた。

「こないだクリスマスにごはん食べたけど、その人さ13こ下なんだけど、13こ下ってどうなんだろ?」と投げかけた。
(一緒にいて年齢差を感じないんならいいんじゃないか、となった。)

あと、そのごはん会の前に、仕事の打合せで家電量販店に行ったら対応してくれた副店長が「なんかあったら連絡してください!プライベートの携帯番号です」と教えてきたけど、飲みに誘うのは【なんかあったら】に含まれるのか?とも投げかけた。
(それはどっちか超微妙だけど、とりあえず誘ってみるだけ誘えば?となった。)

あと、仕事で電話した人に「共通の知り合いがいますよ」と言ったら、「じゃあ、共通の知り合いがいるってことで、ぼくとも仲良くしてください」と言ってきたから、その日のうちに年明けのスケジュール調整して、その共通の知り合いも誘って男2人、女2人で飲みに行くことにしたけど、その電話の相手と会ったことないけど、大丈夫かな?とも投げかけた。
(そのスピード感とぐいぐいぷりはほんとに怖い、となった。)


次の日になり、バスさんに

『大丈夫ですか?』

ときくと

『熱は下がりました。仕事もなんとかなりそうです』

と返ってきたのでホッとして、

『よかった。もうこりごりですよね』

と返した。

バスさんは「運」とか「縁」とか「タイミング」とかが大切な仕事をしていて、もうきっと牡蠣があたったことで、わたしとごはんに行くのはこりごりだろうな、という気持ちもあって、もう会うことはないんだろうなと【お別れの言葉】くらいの気持ちを込めて送った。

『生牡蠣はこりごりです。
 こんどは焼き牡蠣にしましょう!』

ーこんどは焼き牡蠣にしましょう!

え、また会ってくれるのかと嬉しくって、仕事中だったのにニヤニヤがとまらず、はぁマスクがあって助かったよ、とこの世界になって初めてマスクに感謝した。

『んー。でも、バスさんとごはん行きたいだけなんで、焼肉でも寿司でもいいんですけど』

と返すと

『なんでも!!!行きましょう!!!』

と【!】がいっぱいきて、わたしのこころも【!】がいっぱいになったのでした。

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