第0次聖杯戦争epilogue

ルーラーは嘆いた。
この戦争さえなければよかった、と。

遡る事1985年。
聖遺物として見つかったのは、皇女マリアの盃であった。
表向きにはそのように報道されていたが、違う。
これは聖杯戦争をもたらす聖杯であり、分かるものが見れば分かるようになっていた。

過去、未来、現在──
様々な世界から新しい聖杯戦争の噂は駆け巡った。
だが……今回の戦争に、マスターも、サーヴァントも、存在しない。
特殊な聖杯戦争であったのは間違いではないだろう。
戦うのは"人間"
そして"英霊の魂"
であった。

貴方達は聞いたことがないだろうか?
生まれ変わりという名の奇跡を。
輪廻転生を繰り返し、魂の洗浄をする。
それが私の信じる宗教の教えだ。

そして、この後日談を書くに至った私は、
紛れもない「ルーラー」だったのだ。

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