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【仕事編・建築事務所パート事務員】 0ポイントと出会う旅

思えば30回転職してきたことは
・30回職場から去った
・30回新たな職場を選択した
ということだな、と思った。

その現場で自分の0ポイントがいつまで経っても現れてこない。
もしくは、現れることはあっても稀であったり、自分以外の人に比べるとわたしの0ポイントが現れる落ち着いた状況にはなく、0ポイントの不均衡があったのではないかと思う。

0ポイントの不均衡があるとどうなるか。
・0ポイント状態にある人に自分を近づけていく
・平気なふりをする
・普通にできない自分がダメなんだという認知になる
・自分の調整にかかりっきりになる

つまり、自分と周囲との作業レベルの均一化に一人コストがかかっている。

これは、他の人にバレない上に、自分自身をも騙す。
なにしろ、他の人の基準に合わせようと躍起なわけだから、基準にはなんとか合ったりする。
すると、合っていれば他の人からは当然のこととして見えなくなる。誰も疑問に思わない、気づかないことには、わざわざ自らの意識には上らない。
問われなければ人は気付けないってことないですか?

ズレを埋める「努力というコスト」がただただ積もっていく。
それは気がつかないうちに「しんどい」という感覚に固まっていく。
その「しんどい」を自分が認めてしまえば、たちまちがんばれなくなる。意識は全力でそこから目を背けていますから、そこに気が付いてしまっては台無しなんです。
日々、ズレを埋めることが最も大きなコストなんですから、「ズレを埋める」ことが仕事にすり替わっているんですね。
そのコストが最大で、その上に作業が成り立っているから、そのコストに気づくわけにはいかないんです。

本当は、成果を上げたいですよ。
褒められたいですよ。
がんばった分だけでも認めてもらいたいですよ。

けど、わたしの仕事の大半は「周囲とのズレを埋めるコスト」ですから。

その時は気づいていないですよ。一生懸命、仕事してるつもりです。
「周囲とのズレ埋めるコスト」にかかりきりなのは、意識の遠いところにふんわりはあるんです。
でも気付きたくないんです。
だって気づいたら、わたし、仕事できないです。
一般的に「就労」と言われているものに従事できないって、自分にバレちゃうんです。
嫌でしょう。
無能だ。
この社会で使えない。
と、他者からも自分からも判断を下されるのは。

けど、そのコストに気づきはじめてるんです。
だって、行けなくなりますから。
コツン、と、行けなくなるんです。
周囲はわけわからないですよ。
え、なんで、どうしたの、昨日まで普通に居たじゃない、元気だったじゃない、って。

そうです。ギリギリにがんばって、あれだったんです。
みんなの普通が、わたしにとってギリギリにがんばってる状態だったみたいなんです。

だから、理由なんか、ないですよ。行けなくなることに。
ただ、行けなくなるんです。文字通り。
尽きてるんです。そこに居るために使っていた領域が。
0ポイントじゃない状態に居続けるわたしの中の領域が、尽きてるんです。

こんなの、どう説明できますか。
できないですよ。
似たような経験した人じゃなきゃ、ピンとこないです。

建築デザイン事務所にパートで勤めていた時。30代後半から40代前半でした。
はじめは週に4日ほど通っていました。結婚していた時期です。
そのうち、コストが積み重なっていってパートだったから日数減らしてもらって、最終的には週に1日、行かせてもらってました。
週に1日って、前日までの引き継ぎだけで一日終わっちゃいますよね。笑っちゃいます。
よく雇ってくれていたなと思います。

事務の机の上に、処理すべき書類が積み上がっていく。
苦手な電話にも出ていました。
電話の連絡メモは完璧で、そういうひとつひとつの細かい点では仕事はできていたと思います。
だから一見、仕事ができる人のように見えたりもする。
実際は、間に合ってなくて苦しくって仕方ないんです。
電話で事務所の行き方を聞かれれば説明のための説明文を準備するし、事務でできることの改善点に気がつけばシェアして改良してということをするし。
でも間に合っていないんです。
その前に、自分がその場に居られる状況作るのに、一人でアセアセしてるわけです。
なににアセアセしてるのか。
訳わかんないですよ。
ほんと。
自分でも。
滑稽ですよ。

当時、その事務所で、もうしんどい、って時、トイレに行って、トイレの鏡の中の自分に「大丈夫」「大丈夫」「大丈夫」って、呪文唱えていました。
どこかで仕入れた知識だったんですけど、自分の目を見て10回唱えるといい、って。

どれくらい効果があったのかわかんないですけど、極まってたことはわかります、今振り返っても。

わたしはなにを、どう、がんばればよかったんでしょうね。
たぶん、その方向にがんばること、それ自体がお門違いだったんでしょうね。

周囲の0ポイントに寄せていく、集団の輪っかに沿っていく。
そして自分の0ポイントから遠ざかる。
その方向は、撤退しか先がなかったんでしょうね。


❇︎ここまでに出てきた言葉はまとめています。
ひとりよがりな主観の言葉です。

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