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昔ながらの あんみつ


#夏を彩る新定番 …幼い頃の夏には頻繁に,「あんみつ」を食べていた記憶だ。黒豆の数を弟妹と争ったものだ。今になっては懐かしい想う出だ。器の中の彩る品々は幼い私にとって,「ウキウキ」そして,彩る品々はまるで宝石箱として映った。この宝石箱の彩どりは,時々バトンタッチして,オレンジ色は,黄色になり,赤色になる。「蜜」も2種類有って「白蜜」「黒蜜」私は断然「黒蜜」だ。蜂蜜に黒砂糖を混ぜた品。日本人にはたまらない味だ。初めは「餡」を少し混ぜて味わい,その後「蜜」を。2つの味わいを楽しめる。これを食べると「夏だぁ~!」1度,東京の銀座にある「あんみつ」専門店へ,家族で出掛けた。その店はかなり知名度高いらしくて,長蛇の行列出来ていた。幼い私には初めての経験で,ただただ驚くばかりだった。凄い衝撃を受けた記憶は今も残っている。店内にはテーブル席たったの6席位だったと記憶。少し薄暗い灯りだったと思う。両側も店舗なため窓は無い。でも,外には長蛇の行列。「人は美味しさに誘われるんだ!」と幼い私は感じていた。なぜか1度しか食べたことのないあんみつ屋さんなのに,鮮明に覚えている道順。懐かしく思い数年前に子供達に食べさせたくて,現在の商い状況を問い合わせたら……,残念!!商いを閉じていました。そこのあんみつは大きな大きな器に盛られていた。幼い私にはあまりにも大き過ぎる。でも,そんな幼い子供達に,1人に1つづつ食べさせてくれた。宝石箱には彩り豊かな品揃い。「食べるの,勿体無い!」と,口走った私に,「『べて貰いたいって!』食べるために,そこに有るんだ。」と言われて,意を消して食べた。今で言う「ランチはワンコイン」な~んて言う,値段では無かった。「こんなに高いのに子供にも1つづつ良いのかな?」当時の私は心で思っていたけど,その言葉を飲み込んだ。御馳走してくれる想いに,水を指したく無かったから。今でも巷であんみつを目にすると,懐かしいあの時を想う。

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