35歳、猫のマーキングでズタボロになる

めちゃくちゃ疲れて帰宅して、23時に部屋に着いたら、何かに取り憑かれているのではないかと思うほどに身体が重かった。

「もしかして、今の自分はガンダムなんじゃないか？それくらい硬いんじゃないか？」と思いながら座り込んだ所、床に置きっぱなしだったフォームローラーと目があった。

こういうヤツ

なんとなく枕みたいに使いながらTwitterを見ていた所、「おや？なんか首が気持ちいいぞ？」となり、YouTubeでフォームローラーで検索し、なんとそのまま1時間、ローラーに身体をこすり付ける作業が辞められなくなった。あまりも気持ちよかったからだ。

特に頭。
頭をゴリゴリするのがこんなに気持ちいいのかと初めて思った。
ゴロゴロしたり、首を左右に振ったり、とにかくあのローラーに頭を押し付けているだけなのに、なぜかめちゃくちゃに気持ちいい。

猫が無心になって壁にスリスリしてるのと同じように、中年女性（35）は頭をローラーにゴリゴリするのがやめられなかった。

猫のマーキング、私のフォームローラー。
同じように無心になってゴロゴロスリスリして気持ちよくなっている。無我の境地とも言える。

あと腋の下にローラーを置いてゴロゴロするという転がり行為も気持ちよく、あ゛ーーーーとか言いながらすっかり無心になって続けてしまい、のちに鏡を見たら、身体中にアザが大量発生していた。

凄まじいドMの人ですか？

昨日バチボコに縛られたり、車に轢かれたりしましたか？という見た目になっており、身体はこんなにスッキリしたのに、見た目がズタボロになっていて思わず笑ってしまう。

疲れが可視化されたんだと感じた。そう思うとしっくりくる。「疲れ」を目で見て認識できるようになって、身体と気持ちが釣り合うような気がする。
めちゃくちゃ疲れていたけどまだ全然仕事が残っていたので、帰宅してからも働こうと思っていたが、やめた。

ズタボロになった身体のアザのおかげで「自分は疲れているんだ」と認識できた。

猫のマーキング行為がごとくフォームローラーでゴロゴロすることにより、私は完全に整い、爆睡をキメた。

アザは痛々しいけど、認知の歪みが取れた感覚があり、納得してるので、これが私の「整い」ということにした。


納得することは、気持ちがいい。
寝るぞ。あったかい布団で15時間くらい寝る。サウナより外気浴よりオロポより、睡眠が1番整う。これは間違いない。春はあけぼの、くらい強い「真実」。
こうして、中身も外見もズタボロになったアザだらけの身体を己で抱きしめながら、死んだように眠るのであった。

完

※ちなみに見ていた動画はこちら。
先生の声が優しいので、疲れ果ててても無理なく聞けます。感謝。