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好きな人の好きなところ

好きかもと思ってた人の中に、昔好きだった人の面影を見つけてしまって「あれ、私って本当にこの人好きなのかな。それともそのポイントが好きなだけなのかな」と思うことってありませんか。

お酒飲んだ後の「ぷはーっ」ってチカラの抜けた顔とか
散歩してる時の楽しそうに喋ってる感じとか
好きなお店の種類だとか、好きな服の趣味だとか。
お金の使い方とか金銭感覚とか。
好きな旅行のスタイルとか、休日の過ごし方とか。

そういう本当に些細なことで、ふいに「好きかも」と思ったり、「いや、その仕草が好きなだけかも」と思ったりする。だいたい後者で終わる。

私は左利きの人を好きになりがちで、
理屈はよくわからないけど、左利きの人を見るとすごくドキドキしてしまうというか、なぜか嬉しくなってしまう。

左利きの人と付き合うと、その人の中に昔の好きだった人が少しだけ住んでるみたいな気がする。

決して同一視してるわけじゃないんだけど、
ラッドウィンプスの中に少しだけ藤原基央を感じる、みたいな、
adoの中に少しだけ椎名林檎を感じる、みたいな。
「通じるものがある」という感じがする。

私が好きになる人って、大体似てる。
全員とは言わないけど、やはり大体似てる。  
恋愛じゃなくても、この人素敵だなと思う人は、男女問わず。やはり大体似ている。


全員揃って、他人に興味がない。
我が道を行っていて、全員誰にも似てない。

「その人らしさ」がある人が、好きなんだなと思う。



最近話題に上がってた、ルス・グアダルーペさんのYouTubeを観た。

ルスさんはほんわか、おっとりした感じの女性なんだけど、「メキシコで仕事クビになったので道端に落ちてる首拾ってみた」という強烈なタイトルの動画の中で、死体(生首?)を探されていた。
一瞬にして心を奪われてしまい、動画の全部を一気見した。

自分が男だったら確実に恋に落ちていた自信がある。この人は、誰にも似ていな過ぎる。素敵だ。


凄まじい衝動性と行動力。サバイブした生き様。見ていて自分を恥じた。自分はなんて空っぽな女だ、と思った。

↑私、好きな人の前に行くと、いつもこのような感想になる。
あなたみたいなオリジナリティが欲しいですという憧れとか、尊敬とか、ワナビー的な気持ちもある。(毎回そう。)

動画の中でルスさんは、
自分の気に入った観光地の、気に入った場所で、3時間ぐらい絶景を1人で見ていて、
「こういうのって写真を撮っても案外見返したりしなくないですか?だからしっかり目に焼き付けておきたいんです。しったり見たところは、いつでも思い出せるから、」みたいなことを言って山の上からの景色を1人でぼーーーーーっと眺めていて、3時間後には感動して1人で泣いていた。

私はそれを見て、嬉しくて泣いた。 
なぜなら、全く同じことをやっていて、ネパールでヒマラヤに登る朝日を見た時、感動し過ぎて夜明けから朝9時まで約4時間、1人で同じ場所から景色を眺めていて、そして同じように泣いていたからだ。

同じことをやってる人が、この世にいるんだという事実を目の当たりにして、嬉しさのあまりに泣いた。

人が苦しさを感じるのは、一人ぼっちだということではない。この世界に、同じ感性の人がいないということが、人を孤独で苦しくさせているのだ。

同じ感性で景色見て泣く人がいることに心から安堵したし嬉しくなった。ルスさんのことをさらに好きになってしまった。


1人で散歩して、お酒飲んで、自分の楽しいと思うことをして生きている。

あまりに眩しい。ルス・グアダルーペ。
そもそもネーミングセンスがズバ抜けてるし、圧倒的だった。

彼女の中にも、私の昔好きだった人がいる。
部分的にいろんなところにいる。
やはり私の好きな人って、みんなちょっと似てるし、みんな誰にも似ていない。

このお金で一緒に焼肉行こ〜