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その短きことSSの如し
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魔法の白い粉

魔法の白い粉

肌寒い、10月の事でした。

渋谷の、帰宅ラッシュでごった返す駅のホームで、私はふと気付いたんです。

「あれ?私、早歩きだな」って。

立ち止まり、駅の鏡に移った自分の姿を確認しました。

そこには、自分で思っていた以上にひどい猫背の、そして疲れた顔の自分がひとりぼっちで立っていました。

「…こんなハズじゃなかった。」

ふいに、そう思いました。自然と涙が出てきます。

私は、特別仕事が出来る

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