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告黒

芳しい朝日との再会に挑む。
三日ほど前から夜に閉じ込めらている。
原因は未だわかっていない。
何があの人の逆鱗に触れてしまったのだろう。
聞けるのなら今すぐにでも聞いてみたい。
死ぬ以外ならなんでもするつもりだ。
それほど彼女が恋しい。
今すぐ抱き締めたい。
あ、そんなことをしたら
体が溶けて無くなってしまうのか。
まあ、それもいいかもしれない。
彼女を抱き締められるのなら
死ぬことすらも厭わない。
こんなに愛しているのに
どうして僕に会ってくれないんだい?

真っ暗な夜は怖い。
なぜ地球が自転しているのかわかった気がした。24時間以上の夜は人間を野生に返してしまう。
そういう風に作られているのだ。
仕方がない。
現に僕はもう親友の名を忘れてしまった。
いつまでここに居ればいいのだろう。
誰かいないのかい?
わかりきった僕の問いかけは空虚な枠組みに
飲み込まれてしまった。
いいこと思い付いた。
君も怖いんだろう。
この深い夜が。
最初からこうしていればよかったんだ。
そうして僕は手に持っていたマッチで
スカイツリーのてっぺんに火を灯した。
これで大丈夫だよ。
もう真っ暗じゃない。
さあその姿を見せておくれ。

塗りつぶされた黒はもう白には戻れない。
鏡の割れた音だけが訴えるように辺りに響いた。


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