[メモ]OBSとobs-mac-virtualcam


【Mac版OBSの仮想カメラ出力】

OBS Studio for Macからの出力を仮想カメラ化できる「obs-mac-virtualcam」が正式リリースされたので関係する情報を集めておきます。

[インストール手順]

- Download and install the latest version of OBS from the official website.
- Download the latest .pkg installer on the Releases page
- Run the .pkg installer (entering your password when required)
- If you're already running OBS, make sure to restart it.
- Restart any app that was running during the installation process that is supposed to pick up the camera.
- To start the virtual camera, go (in OBS) to Tools→Start Virtual Camera.

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【Zoom側の手順】

1) XCodeのコマンドラインからのインストール(まだしてない人向け)

xcode-select --install

2) DAL plugins制限の無効化

sudo codesign -f -s - /Applications/zoom.us.app

[このコマンドの意味は?]

上記のコマンドは,1) 開発者が使うためのプログラムのインストール,2) アプリに施されている「コード署名」の上書き,をするものです。

お話の前提として,Zoom等のアプリは,パソコンに入力されるカメラ映像を利用してビデオ会議を行ないます。その際,利用されるカメラとして「内蔵カメラ」と「外付けカメラ」が一般的に使われます。いずれにしてもカメラを扱う「ドライバ・プログラム」を介して入力されることは共通しているので,このドライバを介するというやり方に準じていろんなメーカーがカメラを開発したり,似たような働きをする機器を接続できるようにしています。

Zoomや映像入力を必要とするアプリは,当然,そういうドライバ・プログラムを信頼して,映像を受け取って自らの仕事や処理をするわけです。

けれどもドライバだからといって,何でもかんでも受付けていると,中には出来の悪いドライバもあれば,悪意のもと開発されたドライバもあるかも知れず,信頼性やセキュリティの観点から不安が生まれるのも当然のことです。

特にZoomは,急減に増加した需要と広範な利用者からのセキュリティ懸念に応えるため,頻繁にアップデートを繰り返し,不具合や懸念点の解消に努めています。信頼性を高めるための見直しが行なわれているわけです。

その一環として,Macでの映像入力で利用するドライバプログラムが,内部的に利用することの多いCoreMedia I/O DAL pluginという機能を無効化することに決定したようなのです。そして,その状態でコード署名をしてリリースをするようになりました。

この対応は,悪さをするつもりのない普通のドライバにも影響し,いくつかの映像入力ソースや仮想カメラのドライバも選択できなくなりました。

Zoomが「セキュリティのためにDAL plugin機能を無効化する措置をした上でコード署名した」ことで,使いたいカメラが使えなくなるケースが出ました。

これに困ったユーザーもいるため,最初のうちはZoomをアップデートしないようにするとか,アップデートしてしまった人たちは旧バージョンを探して使い続うということをしていたのです。

その後「機能無効化措置へのコード署名」を削除(--remove-signature )したり,別に署名を上書き(-f -s)したりすることで,Zoomで使いたい映像入力ソースや仮想カメラを使えるようにする方法が多く共有されるようになったわけです。

開発元のコード署名は,アプリの改変改竄の有無を判別するために重要な存在ですから,これを取り去ることは次なるリスクの防止不備につながります。それがこのコマンドを使用する際の問題です。(署名削除自体がアプリ動作に問題をもたらすことはありませんが,macOSが開発元による正規のコード署名をチェックするような場面が発生すれば起動が出来なくなることにはなると思います。)

また,そもそもZoomが懸念回避のために抑止したDAL plugin機能を利用したドライバが問題を起こすというリスクも覚悟する必要があります。

Zoomのアップデートがある度にコード署名は元に戻るようです。これらのコマンドを利用する際には,Zoomの最新情報を常に意識しておく必要があります。

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NDI CameraからNDISyphone経由でOBSにカメラ入力できる

【NDI関連】

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