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【セミの気持ち】その⑦

どれくらいの
時間が過ぎたのか🐢


セミ太郎は
重い身体に…目が覚めました

ぼくは・・・


ぼくの身体は・・・重い


誰もいない・・・


僕が
小さかった時

お外に出ようとしたら

必死に
止めてくれた

お兄ちゃんセミ・・・

お外に出たらダメ
と言って

叱ってくれた、おじさん

ぼくのこと
最後まで心配してくれた…

蜜のおばさん

道を
案内してくれた、おじさん

そして・・・

たくさんの
お話をしてくれた

優しい…お姉さんセミ💓

厳しさを
ぼくに…教えてくれた

お兄さん先生

友達も
みんな、みんな・・・誰もいない


そうなんだ…
ぼくはひとりなんだ



セミ太郎は

蜜のおばさんから
もらった

3つ目の蜜を食べました


ぼくは
みんなと約束したよ

一生懸命…頑張る❗

一生懸命…生きる❗



セミ太郎は

力いっぱい
重い身体を起こし

また、歩き出しました・・・




何日も…何ヶ月も…

セミ太郎は
暗い土の中を

歩いています

だんだんと
土が
柔らかくなってきて

葉っぱが
少し、見えてきました・・・


もうすぐ・・・です


あっ、これって🌿

みんなのお家を…
守るために

おじさん達が
葉っぱの
蓋をしていたよ


学校に行く時に
見ていた



おじさん達も…いない


ぼくは
もう少しで…




お外に出ることが
出来る・・・


疲れたなぁ…


セミ太郎は
大きくなった

自分の身体が

硬くて…重たい❗

しんどくなって…
少し、休んでいました



でも…そこは



アリ🐜さん達の通り道です

ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ


何の音だろう❓



その時・・・

最後に言った

お兄さん先生の言葉を
思い出しました



セミが
もうすぐ
お外に出ようとすると

アリ🐜さんが
蜜を取ろうとしてくるから
気をつけるんだよ❗

つかまったら
お外に出られなくなって
死んでしまうよ


気がついた…セミ太郎は

イヤだ 😣・・・

ダメだ 😓・・・

ぼくは
お外に上がるんだ❗



重たい身体を
守りながら


急いで…



必死に…登りました



そして
やっと…やっと…

外の
明かりが

見えてきたようです

セミ太郎は
大きな、大きな

木の下にいました



これが

お外・・・

セミ太郎が
初めて見る

お外・・・です

(つづく)



記事を読んでいただき、ありがとうございます😊🍀