呼吸法ってあるけど、そもそもそんなのが必要なのか?

呼吸法というものを試すようになって
自分で体温を上げる(ような気がする)ということが
体感できる日が増えた。

呼吸法って要るの?
そもそもずっと普通に息吸ってるし、
わざわざ本とかある意味がわからん。

と、ずっと思ってた。

でもまあ、ひょんなきっかけで
興味を持ったので
実際に試してみることに。

本を読んでもわからなかったから
自分の体を使って実験だ、
ということにした。

一番、最初にやったのは
冷水を浴びるというもの。

なんで呼吸法で冷水を浴びるんじゃい
というと、
これの目的は
呼吸のリズムの維持。

普段、暖かいお湯を浴びている時の呼吸のリズムがあって
浴びるものの温度が下がっても
「呼吸を乱さず」にいるようにする。

そうすると冷たさを感じなくなる!
と書いてあるので
ほんまかいな!
と思ったわけで、
そんじゃあ、
ということでやってみた。

まずはお湯を浴びる。
暖かいシャワーは快適だ。
いつもは意識しないけれど
呼吸に意識を集中してみる。

吸って吐いてで
大体1回に5〜6秒かかってる感じ。

冷水を浴びるのは
まずは1分間だという。

ということは
いつもの呼吸を10回くらいすれば
良い計算だ。

なるほど、これを
冷水になっても維持できれば良い
ということだな。

ということで
温度を下げて挑戦。

冷たい。
これはキツい。
そこまで激しく下げてはいないし、
本によると
最初は大体10℃〜15℃下げると書いてあるんだけど
冷水になると体がどうなるかというと
冷たいので体がこわばって
呼吸が

ハッ!ハッ!

と早くなる。
ちょうど、走った時のような呼吸だ。

そしてここからが本番。

この早い呼吸のままだと冷たい。
しかし、ノーマルの呼吸、
5〜6秒かけて呼吸すれば寒くないと
書いてあったから
それをやってみる。

冷たい。
でも呼吸が早いから冷たいのだ。

落ち着け、落ち着け。
深く吸って、吐く。
深く吸って、吐く。
ハッ!ハッ!という早い呼吸が
だんだん、5〜6秒の感覚に戻ってくる。

すると
本当に冷たさを感じなくなる。

呼吸が全部で10回だとすると
3〜4回目くらいには
もうその冷水を浴びていても大丈夫になる。

なんということか。
結構信じられないけれど、
実際に冷たさが平気になるから不思議だ。

そう、冷たさを感じなくなる
と書くと誤解があるかもしれないけれど
冷たさが平気になる
という方が感覚的には近い。

体もこわばらないし
ブルブルと震えるようなこともない。

呼吸が落ち着くと
呼吸をする際の体の動きが遅くなる。

するとその大きな動きに合わせて
冷水が伝っていく。
次第に冷水が色々な箇所に当たるようになってきて
初めて当たる箇所はまだやはり冷たい。

でも、落ち着いて呼吸を繰り返すと
どこに当たっても大丈夫になってくる。

なんとも不思議な感じだ。

10回の呼吸を終えて、
さらに温度を下げる。

多分最初のお湯からすれば
相当冷たい。

でもこれも同じく
さらに温度が下がった冷水が
最初に体に当たる瞬間の衝撃だけに注意すれば
2、3回目の呼吸の頃には
その温度でも大丈夫になってくる。

10回目を終える頃には
全身で浴びても大丈夫だし、
10回ではなく
まだまだそのまま続けられそうな感覚すらしてくる。

毎回、最後にはそのまま顔を洗って
頭にも浴びて、
すごくスッキリ感じでシャワーを出る。

気をつけるのは本当に呼吸法だけ。
リズムを崩さず、
いつもの通りに保つ。

ただそれだけなのに
2段階下げる冷水に耐えることができる。

これを知らずに冷水を浴びたら
ブルブル震えるだろうし、
そこからさらに
もう一段階温度を下げることなんてできない。

なんとも不思議。
何回も書いちゃうけど
なんとも不思議なんだ。

これはきっと何かある。
自分の知らない何かが
呼吸法にありそうな予感だ。


そして
それから少しして始めたのが
もう一つの呼吸法だ。

先ほどのものとは違って
こちらは
いつもよりゆっくり吐く、
というもの。

これをやってみて分かるのは

ゆっくりと息を吐くことが
こんなにも難しいなんて!

という驚きの事実だ。


普段は意識しないから
自分の呼吸がどんなもんかわかってない。

でも、この呼吸法の目安で
一回の息を24秒かけて吐く
という目標があって
それをやってみると
24秒がとてつもなく遠い。
とてもじゃないが届かない。

鼻から息を吐くのだが
正直、一瞬で吐いちゃうので
24秒吐き続けるなんて至難の技。

本にも

その秒数は
まあまあ難しいから
当面の目標として
気長に目指すように

と書いてあったけど、
なるほど、これは簡単じゃない。

しかも、
吐く息の強さは一定にするべし
とある。

だから最初は強くて、
途中は苦しいから息も絶え絶え、
ラストは、息が続かないから、途切れたり、変な音になったり
かすかすになったりするのは全部NG。

そんなこと、本当にできるのかいな
と思いつつ、
まずは実力を図るべく
今自分ができる呼吸の時間を測ってみる。

吸うのに5秒。
止めるのに30秒。
吐くのに8秒。

なるほど、今の自分ができるのは
こんな長さなんだな。

本によるとこれのポイントは
リラックスして5回連続でできる回数が
今の実力らしい。

やってみると分かるんだけど
限界の秒数まで耐えちゃうと
次の工程が苦しくなって
それがさらなる連鎖を呼んで
5回も連続でできない。

だから限界まで引っ張らず
8割程度の箇所で折り返して
次の工程へ移る。

そうして自分の現状を探っていくと
吸うのに5秒。
止めるのに30秒。
吐くのに8秒。
という長さにたどり着いた。

これが長いのか短いのかはわらないけれど
とにかくここから
目指すは
吸う12秒
止める42秒
吐く24秒   
だ。


息を止めていることは
割と簡単にできることがわかった。
42秒は楽勝だ。


でも、ここだけ秒数が伸びても仕方ない。

まずは圧倒的に短い、
吐く時間
を伸ばしていかないといけない。

ということで
次は
吐き方の研究が始まる。

今まで自分の
息の吐き方なんて
意識したことがなかったけど、
いつもより長く吐く方法なんてあるのか?

いつもの吐き方を観察してみると
結構、最初にブハッと吐いて、
その後、短い時間ですぐに終わる感じだ。

なるほど、わかんないけど
これは良くない感じがする。

そんじゃあ、どうすれば良いか?

そこで思い出したのが
先ほどの冷水シャワーのことだ。

ゆったり一定のリズムでやってみたらどうなのか?

早速実験。

まずは息を止めるという工程は無視して、
5、6秒かけて
一定のリズムでの呼吸を数回繰り返す。

呼吸が落ち着いたところで
吸うと吐くの間に
息を止める時間を入れてみる。

すると先ほどよりも長く吐ける。

おっ、これはヒントかもしれない。
ということで
この方法でしばらく続ける。

8秒からじわじわり。
時々その先へと行けるようになってきた。

次に気になったのが
鼻からの吐き方。

一気に出さずに、薄く、
かつ顔の前の方へ向けて細く出すイメージで行う
と本になる。

なんだって。
難しそうじゃないか。
いつもの呼吸と全然違うじゃないか。

でもやってみるしかないじゃないか。


吐き方に気をつけて、
でもこれを限界までやりすぎると
やっぱり苦しくなる。

良い塩梅を探りながら
試行錯誤すること11週間。

なんとか20秒間は吐き続けることができるようになった。

これも限界値ではなくて、
無理せず5回続けることができるようになってきた。

信じられない。
秒数が伸びてきている。

今の現状を測ってみる。

吸うのに9秒。
息を止めるのも30秒。
吐くのに20秒。

始めた頃、吐けた時間は5秒が限界だったから
かなりの進歩だ。

当面の目標である
吸う12秒
止める42秒
吐く24秒
にじわりじわりと近づきつつある。

次の課題は、吸うで
これも研究を重ねないと
10 秒の壁を越えるのが難しそう。
今は、これを研究する時期に入りつつある。


で、そんなこんなで11週間、
この呼吸法をやってみて発見したことがある。


最初は5分間、この呼吸法をやることから始めて
10分、15分、20分と増やしてきて
今は30分やっているのだが
20分をすぎたあたりから
体がじんわり温まってくるのだ。

ただ寝転んで
ゆっくりと呼吸をしているだけ。

それなのに温まる。

例の冷水を浴びてすぐに行うこともあるから
その場合なんかは当然、最初は体は冷たい。

それが30分が終わる頃には
じんわり暖かいことに気づいた。

エアコンはかけていないし
厚着もしていない。

おそらく呼吸の影響なんだろう。

リズムなのか、ゆっくりと行うことなのか。
理由は謎だけど、
30分の呼吸トレーニングをすると
毎回この現象が起こるということは
これは偶然ではなさそうだ。

いつも意識しない呼吸を、
少し意識してリズムをとったり、
ゆっくりにしたり。

ただそれだけで、
震えるような冷水が大丈夫だったり、
冷めた体を温めたり。

呼吸には、
呼吸「法」という文字がつくことがあるけど、
法ということは
何かしらのためのメソッドだから
これはちゃんとした技術なんだろう。

ただ、吸って吐くだけじゃない。

あまりに当たり前すぎるから気づかないけど、
ここを意識して変えていくと
自分の体を変える大きなきっかけになるのかもしれない。


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