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7/19 夜に向かって

朝はゆっくり寝て12時ごろ起床、外は大雨、寝覚めは悪かった。無理矢理体を起こしゲストハウスの掃除のやり残しをさばきに向かう。そのすぐ後にコンビニに行くや行かないやの小さなことでまつりちゃんと喧嘩し、そのまままつりちゃんは家を飛び出してどこかへ行った。

僕はそのまま家でパソコンを目の前に作業を始める。すごい量が溜まっていて鬱々としていた。今日も今日とて、ここ最近の集中力のなさは単純にやる気がないのか、眠いのか、それとも怒ったまつりちゃんが気になるのか。何も手につかずスマホで少し麻雀をする。勝っても負けても頭はぼーっとしたまま、1ゲームやるごとに時計を見ては胸のあたりにぐちゃぐちゃとつっかえるものを感じた。頭によぎる「まつりちゃん怒ってたなぁ」がまた作業の手を止め、自分のやる気のなさをまつりちゃんに向けているという状況に辟易する。結局苛立ってスマホを遠くに投げ捨てた。

大して何もできないまま夕方になり、ぐずぐずの気分で自分が組んだイベントのためにマガユラへ向かった。

今日のイベントのフライヤー
オノサトシがいた

今日のイベントは僕が初めてマガユラでPAをする日だった。弾き語りでのPAは以前toraでやったことがあったので全くの素人というわけではないが、ちゃんと教えてもらったことはなかったのでしばさんに丁寧に教えてもらった。なぜか行ける気しかしなかった。

おの君やしばさん、畑と少し喋ってると気分は少し晴れていた。ついさっき家で「誰とも喋りたくない」と思っていた感覚は気のせいなのか、一時的に消えてるのか、奥に押し込めてるのか、なんなのかがよく分かっていなかったが、トイレで一人で「どういうことだろう」と思った瞬間にまた気分が悪くなった。

18時過ぎにキリンさんと裏山Bさんが到着し、ゆるゆると準備を進める。

裏山B
畑拓朗
キリンイヌ
ドーラ

今日のイベント「夜が割れて」については以前日記にも書いたが、平和で穏やかで楽しかった日の夜に「俺はこのままでいいのか」という、自分の中の意地やプライドが夜空にひびを入れる瞬間をイメージして出演者に声をかけた。今日の僕の気分はびっくりするぐらいそれだった。

裏山Bさんは初めまして、変な曲が多くて聴いてて楽しかった。次何やるんだろと思いながらずっと観ていた。畑はめちゃくちゃいいライブをしていて、「音楽は音楽や」と歌っていたのがすごく良かった。あれは間違いなくこの前の大池ラジオが活きていた。キリンさんもすごかった、何度も聴いているはずなのに「人生を時計に例えると20代はまだ夜明け」という歌詞はグサグサに刺さってちょっと泣いてしまった。いつもキリンさんにはポップスの意地を感じる。ドーラさんは終演後に畑も言っていたが、ライブ!って感じのカクカクした感じではなく家で歌っているようなナチュラルさがあって、スーッと言葉が入ってくる居心地のいいライブだった。

イベント前、セブイレ前にたたずむカノちゃん

みんなのライブを観ながら「俺は何をしている?」とずっと考えていた。最近モチベが低いからか、まつりちゃんのことが気になるからか、今日のイベントを自分でそういうコンセプトにしてしまったからか。特に畑やキリンさんは何度もライブを観ているせいで、前に観た時よりも明らかにかっこよくなっている姿は観ていてかなりきつかった。

イベントが終わって、まつりちゃんに「ごめんね」と言おうと電話をかけた。が、声を聞いた瞬間に奥の方にあった「お前のせいで最近俺は調子が悪いし何もできない」が溢れ出て何も言えなかった。当て付けなのか事実なのかが分からないとはいえ、言動は幼稚で、幼稚なことは分かっているのにどうもできないことにまた腹が立つ。

マガユラを出て、りんご音楽祭のスリーパーさんから「ソーコアでDJやってるから来て」「りんごのポスター渡すから」「あそぼうよ」「大阪きたのにこすけに会えないのは寂しい」と鬼のようにLINEが来たので、眠いなと思いつつもチャリでソーコアへ向かった。雨は止んでいた。

スリーパーさん

ソーコアに着くと好きな知り合いがいっぱいいて、せっかく来たし楽しもうと思って酒を飲みまくり、バカみたいにハイになった。かさごさんやヤタさん、平田さん他多数と騒ぎ、しばらくするとまつりちゃんも来た。「謝れよ」という意思をまつりちゃんから感じ、むっと思う気持ちもなくはなかったが、かなり酔っていて意地やらなんやらがどっかに行ったので「ごめんな〜」と心からなった。

スリーパーさんのDJを横目に、まつりちゃんに「最近なんもできん」という話をした。まつりちゃんのせいにしていることも伝えた。どうすればいい、なんでこんなだめなんだろうか。まつりちゃんは一つ一つ丁寧に話をさばいてくれた。「こすけはプライドが高くて、そのプライドに自分の成果が見合ってないと病むんだと思う」と言われ、それは確かにと思った。

まつりちゃんがちょくちょく実家に帰り僕の一人の時間を作らせてもらうことにもなった。なるべく集中できるように接するとも言ってくれた。話すことは大事だな、めちゃくちゃありがたいなと思ったが、そう言わせた分もう言い訳が効かないなと思った。ちゃんとしなきゃいけない。

DJを終えたスリーパーさんが横にきて、「こすけ病んでんの?俺も病んでるよ、まじで!めちゃくちゃ病んでるよ!」と元気いっぱいに言っていて、なんか色々笑えてきた。その瞬間、突然ゲロが湧き上がってきてトイレに駆け込んだ。

帰り道。口の中にゲロの味が残っている、アルコールはすっかり抜けていた。下り坂の風は生ぬるく、星は2~3個だけ見えた。

きっとこれからも過去の自分の憤りや思想は後の方から僕を追い立て続け、静かに優しく生きる自分を自分が許さない。考え続け動き続けることが唯一の安息地。だけど、たまにはベロベロに酔っていることにして、不安や焦燥感を消してもいいかもしれないと思おう、自分を許すことを許してみようと思った。多分そっちの方が効率的な気がした。

明日から頑張る

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