入居施設の面会禁止は法的にＯＫなの？

こんにちは😃コッシーと申します。

愛知県で介護事業を運営している会社の介護事業部の統括責任者をしております。

【外出及び面会は控えていただいている】

さて、うちの入居施設は現在新型コロナウイルスの感染予防対応として、不要不急の外出及びご家族等の面会を控えていただいております。

もちろん事前に文書で全てのご家族に配布をしており、さらに来所された際に口頭で説明をさせていただいております。

ほとんどのご家族が現在の新型コロナウイルスの危機的状況を分かっており、ご理解ご協力をしてくださっております。

【母親に会えないなんてそんな馬鹿な話はない】

しかしご家族の中にはこちらの意図をきちんと伝える事が出来ず、ご入居者に普通に会いに来られる方もみえます。

これはたまたま僕が休みだった先日の起こった話です。

ある入居者の息子さんが来所され、「母親に会いにきた」と言われました。当然うちのスタッフは、コロナの対応により面会をお断りしている事を伝えます。

するとその息子さんは「息子が母親に会えないなんてそんな馬鹿な話があるか！」とお怒りになられ、そして「法的に根拠があっての事なのか！証明しろ！」と言われました。

全てのご家族にご理解いただいてると考えていたため、このような事態になる事を全く想定しておらず、法的に根拠があるか説明できるスタッフはいませんでした。

結局その方は怒って帰られ、スタッフから連絡をもらった僕がすぐに電話をかけ謝罪と現状の対策の説明をさせていただき、最終的にはご納得され事なきを得ました。

【面会禁止は法的に根拠があるのか？】

では、その息子さんが言うように面会禁止は法的に根拠はあるのでしょうか？

日経ヘルスケア2020年4月号の『炎上させないクレーム対応』というコーナーにちょうど面会禁止に関する記事がありました。その記事によると、どうやら高齢者施設において感染症の対応として面会を禁止することは法的に権限を持っていないとのことで、入居者の家族に対して行えるのはあくまでも『面会の自粛要請』とのことでした。

つまり今回のケースでは息子さんの主張が正しかったという事になります。

【え？じゃあどうすればいいの？】

じゃあ家族が「会う」と言うのなら、こんな危機的状況においても会わせなければならないのか、というと法的にはそうなります。

「え？じゃあ感染症の対策はどうするの？できないの？馬鹿なの？」と思われると思います。僕も思います(笑)。

では、どうすればいいのでしょうか？

答えは、対応策を真摯にご説明をし、ご理解とご協力をいただくしかないと思います。

文書にて協力を仰ぐことはもちろんですが、一人ひとりのご家族の状況や性格等を鑑みて個別に対応していくのが望ましいのではないでしょうか。

ご入居者を守るための協力要請になりますので、こちらの真剣さが伝われば、きっと理解していただけると思います。

大変だと思いますがお互い頑張りましょう！

現場からは以上です。それではまた。

コッシー