庵野秀明監督のドキュメンタリーから学ぶ退屈な人生からの抜け出せる思考方法
最近、映画「シン・エヴァンゲリオン」最終章の制作舞台裏を追いかけたドキュメンタリー「プロフェッショナルの流儀」という番組を見た。この番組、制作期間を確か5年ぐらい追ったもので、番組史上、最長の長さになったらしい。
僕はエヴァ好きで、TVや映画は全て見たし、もちろん新劇場版も最後まで全部見た。本当は最終章の話もどこかでシェアしたいのだが、ネタバレになってしまうので、それは出来ない。でもこのドキュメンタリーのシェアなら問題ない、と思い、今回、久々にnoteの更新に踏み切ってみた。
またいつも動画とか映画を見てもほとんど泣くことがない僕が、涙ぐんでしまった。特に会社を1年でクビになった僕のように、組織に馴染めない人にとっては勇気づける内容になってると思う。
また最後には、やりたいことが見つからない、という人が、好きなことを見つける思考方法にもついても解説もしてる。実際に、休職中の30代サラリーマンや、職場でいじめられていたOLが一年で会社を卒業するみたいな結果も出ている思考方法である。
終始やる気がなさそうな庵野秀明監督にイライラ
まず最初に、ドキュメンタリーを見ていて面白いと感じたのが、エヴァンゲリオン監督、庵野秀明の仕事スタイル。エヴァを制作してるガイナックスではオフィスがあり、そこに超優秀なメンバーが集まっているようなのだが、監督である庵野はほぼ来ない。来たとしても取材陣に対し、「ほとんど仕事をしてない」「僕を撮影したってしょうがないよ」と言う始末である。
で庵野監督は、オフィスに来ない間、何をしているのか、といういと、何やら自分専用の秘密の仕事部屋があるようで、そこで脚本や構想を練っているようなのである。(残念ながらその仕事場での様子は撮影がされてないようだった)
そして、やっとスタッフと打ち合わせが始まるのだが、これまた庵野監督めちゃくちゃやる気なさそう笑 話を聞いてるんだが、聞いてないんだが分からないような、素振りである。たまにスタッフから原画のようなものを渡されても、何も喋らず、スタッフで集まって作業する合宿でも、すぐに帰宅する始末。
なので最初、このドキュメンタリーを見た時に、なんとつまらない、動きの無い番組だろう、と思った。正直言って最初、庵野秀明監督から情熱みたいなものを全く感じなかった。「こんな人が、あのエヴァンゲリオンを作り上げたの?」とも思ったし、「こういう態度だから、最後のTV版エヴァの結末が中途半端な感じで終わるんだよ」とも感じた。
新劇場版エヴァで試された新たな実験とは?
「もうこのドキュメンタリー見るの辞めようかな」「でも新劇場版の最終章はすごかったしこのままでは終わらないはず」という葛藤を抱えた中、やっと動きらしい動きが見えてきた。何やらやる気の無さそうな庵野監督がこの新劇場版エヴァの最終章で、新しい試みをするらしい。それが、動画撮影のシーン。「え?アニメなのに何を撮影するの?」と思ったかもしれない。
そして、ここから面白いポイント。なんと脚本のセリフに沿って、アニメを作るのではなく、本物の俳優に演技をさせるところを撮影していたのである。
これ専門用語で、モーションキャプチャというらしいのだが、よりリアルな動きにアニメを近づけるために、あえて一度、人の動きを撮影してアニメ化していくという流れらしい。
で、スタッフがたくさんの写真や動画を撮影していった。それはそれは、おびただしい数で「こんなに見れるの?」という感じだったらしい。でも、それに目を通しても、庵野監督は納得しない。しまいには「もっとアングルがいる」というのである。そして最終的には、監督自ら動画や写真を撮影し始めた。この中で、庵野監督が面白い言葉を言っていたので、僕の解釈も入ってるが、その趣旨を下記に記す。
とにかくアングルが大事。アングルが良ければどんなに俳優がアジャパーでもよく見える
僕が欲しいのは、予想を超えるアングルを取ること。意外なアングルが取れた時に新しいものが生まれる
そして実際のエヴァのアニメ映像が流れる。確かに、主人公の碇シンジと葛城ミサトがマンションの玄関で分かれるシーンでは、いきなり天井からのアングルや、手だけめちゃくちゃアップされたアングルなど、めまぐるしく、また違和感なくアングルが切り替わっていくのである。(僕は、指摘されるまでアングルの意外性に気づかなったので、自然な切り替え方なのだと思う。)
ミステリー小説作家 東野圭吾も大切にしてる習慣
そして、このアングルの話。僕はめちゃくちゃ惹かれた。またこの時、自分もこの予想を超える、ということを大事にしてる、自分の人生の中心軸だ、ということに気づいた。
僕自身も常に仕事をする時に、この予想外の展開、というのを大事にしている。僕はコンサルタントをしているのだが、重要視しているのは、相手が驚くこと。相手の想像してる範囲を超える質問をすることや、提案をすることである。また文章を書く時も、「え?〇〇になるという話だと思ったらそっち?」みたいな反応があるように努めている。
もちろん相手にとって意外すぎる、受け入れられない話をしてしまうと、そのまま話が進まないので、この塩梅が非常にいつも難しい。また相手の価値観を変えるような話をしたり、事実や事例で補強して話をするようには努めている。ただ何分、説明が苦手で、いつも四苦八苦してるのが、本音のところである。
でも、なぜそこまでして、相手が驚くように苦心してるのか。それはやっぱり人生が変わったり、突き抜ける時って、このような意外な質問や人、情報の出会いがある、と思っているから。それは別にそこまで衝撃的なものである必要はない。それよりも日常の中で、このような小さな驚きに敏感になれるか。
もしくは、すぐに質問の答えがでなくても、日常でこの新しい質問が何度もできる習慣がるか、が非常に大切だと思っている。実際に、ミステリー小説家で有名な東野圭吾さんも小さな驚きを起点にトリックのアイデアを考えているらしい。
退屈な毎日を過ごしてる人の特徴
ただここで重要なのが、同じような毎日を繰り返していたら、驚きや変化は生まれてこない、ということ。庵野監督が、新しいモーションキャプチャ、という技術を利用して映画を作ったように、退屈な毎日から抜け出したいのなら、僕らも常に何か新しいことにチャレンジする必要がある。そして、それは庵野監督のように、大それたものでなくてもいい。
少し、興味がある、今好奇心が少し湧いてるな、と思うもの。そういうことに対して少しだけ情報を集めてみる、でもいい。それはネットでもいいが、やっぱり僕は本屋に言って見てみることをオススメする。
なぜなら今ネットは、Googleの人工知能によって僕らの趣味嗜好に最適化されてしまっているので、どうしても僕らの興味の外に出ることはない。でも本では僕らの趣味嗜好に関係なく様々な本が陳列されている。その本たちとフラッとみて、なんか気になるな、と思う本を取ってみて新しい情報をインプットすると新しい発見があったりする。
好きなことが見つからない人は〇〇し過ぎ
なぜこんなことを言ってるのか、それは、やりたいことが見つからない、という人のほとんどは、興味の範囲が狭い、と感じるから。だって好きになろうと思っても、そもそもその対象を知らなければ、好きになりようがない。小学生が、昔は皆、野球選手や歌手、等のTVで有名な人に憧れるのはそういう理由だと思う。
やりたいことが見つからない、と悩むのなら、まずは、自分が知らない知識や情報に触れてみること。そのために、誰かの誘いに乗ってみるでも良い。もしくは面白そうなワークショップやイベントに参加してみる、というのもオススメ。直接的には見つからないかもしれないが、そこで出会った人から情報を得たりして、新しいアイデアが思いついたりする。
とにかく危険ななのは、やりたいことが見つからない、といって行動を起こさないこと。ずっと好きなことを見つけるために考えてるだけでは、絶対に好きなことがみつかることはない。だってやりたいこと、好きなこと、というのは感覚だから。
行動を起こしてみて、「これって自分はどう感じるだろう?」という感覚のフィードバックがなければそもそもやりたいかどうかも分からない。もっというと、その行動の中で、何が好きで何が嫌いか、それを細かく分析していくことも大事だと思う。
だから大切なのは、今の自分の気持ちを大切にすること。やりたいことが見つからない、という人は、得てして多くの場合、考えず過ぎだと思う。僕自身も考えすぎていて二の足を踏んでいた時は、人生が停滞してやすい。(自戒の念も込めてなので書いている)
シン・エヴァ製作秘話で涙ぐんでしまった理由
なので何かを見て感動したりした時は、なぜなのか、を考えるようにしている。今回、冒頭の庵野監督のドキュメンタリーで何に涙ぐんでしまったのか。やっぱりそれは、「理解されなくても自分の感覚を信じて理想を追い求める姿」にだと思う。
例えばさっきの動画撮影のシーン。先程も言ったように、最初はスタッフが色んなアングルから撮影をして庵野監督は納得しない。しまいにはスタッフからは「こんなに撮影して見れるの?」と疑問を持たれたりもしていた。
でも庵野監督、どのアングルを見ても納得せず、結局は自分の感覚を信じて自分だけで撮影を始めてしまう。これって正解もないし、完全に自分との戦いだと思う。もちろん映画だから期限も決まってるし、延々に伸ばすことも出来ない。その瀬戸際の中での戦い。そういう庵野監督の姿についつい感動してしまったんだと思う。
社会不適合者が会社から1年で独立してる理由
先程も言ったように、僕はコンサルタント業をやっているが、ADHDや発達障害という会社に合わない、いわゆる社会不適合者を専門として活動をしている。でも、そんなおかしなことやってるコンサルタントは少数派。
ADHD専門のビジネススクールなんてこと、僕以外、日本でやってる人はいない(笑 (多分、世界でもいないと思う) でもだからこそチャレンジしがいがあるし、多少なりとも誇りに感じてるからこそ、もうコンサル業を初めて5年目になるんだと思う。バイトを3日でやめて、1年で会社もやめてしまってる超飽き性の僕からしたら、信じられない更新記録である。
なので、何度も言うが、あなたも会社に馴染めない、と思うのなら自分の感覚、というものを大事にしてほしい。そして会社や仕事で感じてる違和感みたいなものを消さないで欲しい。もちろん新しいことチャレンジする時に感じる違和感みたいな、「乗り越えるべき違和感」もあるとは思う。でも同じことをずっと続けていて感じる違和感なのなら、なぜそう感じるのか、きちんと分析したほうがいいと思う。
僕自身、会社員時代の頃、どうしても自分の違和感が拭えないのにも関わらず、無視した結果、体が動かなくなり、休職せざる負えなくなってしまった。そして僕のビジネススクールに入ってくれた仲間たちも、心身に影響をきたし、門を叩いた人が多い。
とにかく覚えておいて欲しいのは、この世に正解なんてものは存在しない、ということ。特に今は、正しさがグラグラをゆらぎ始めている。そんな時に頼れるのは、自分自身。もっというと自分の感覚。今の現状が何かおかしいと思うのなら、その自分の感覚を無視しないで欲しい。その今の感覚は、必ず何かしらあなたにメッセージを伝えるものだと思うから。
そしてその今、感じてる感覚に向き合い、新しい行動を起こした結果、1年で嫌な会社を卒業したり、している。その詳しい変遷というか内容については、無料小冊子という形でまとめているので、是非読んでみて欲しい。きっと何か新しい人生をキッカケになると思う。
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