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BLのアニメと映画の感想『第2回、囀る鳥は羽ばたかない〜BLヤクザ映画〜』

せいひつです。
BLアニメ(映画)の第2回目の感想は、極道の世界を描いた「囀る鳥は羽ばたかない」をお送りします。

U-NEXTで、有料で観れるBLヤクザ映画です。



色も心も男に染まった若頭の矢代。
スーツを華麗に着こなす彼に惚れた、元刑事の百目鬼(どおめき)。
しかし、百目鬼には過去に妹を父に犯されたトラウマがあり、そのことで不能(インポ)になってしまう。
彼は、矢代の付き人兼用心棒として、極道の世界で生きていくことに。
受け専で好色な矢代と、彼の傍らで世話をする百目鬼。
矢代は組員の舎弟、七原やしのぎを削り合っているヤクザ組織の幹部、平田に自身を犯させながら、性的高揚感を満たしていた。
そんな矢代の取り巻きたちに、「きれいなひと」と矢代に心酔した百目鬼は嫉妬していた。

医師の影山は、傷を負ってくる矢代の組員を治療したり、絡まれたり、セックスしたりしてますw


しかし、一見すると己の欲望を満たしていた矢代も、本当に好きな高校時代の同級生で医師の影山には告白できず、また矢代自身も母が作った男から性的虐待を受けたトラウマがあった。


そんな矢代は、どこか危なげで、自分のことを本当に大切にできていない様子。百目鬼は、片想いの相手のような、ときに親心のような気持ちで、矢代の身を案じるのだが、、、。

影山もまた一途な印象ですね。


ストーリーはざっとこんな感じです。

ヤクザの世界は男の世界なんですが、彼らがしている会話などは、わりと女子トークっぽいイメージで鑑賞してました。
百目鬼が矢代に抱く「きれいなひと」という一目惚れも、とても乙女チックな感じです(女性のことを悪く言っている訳ではなく、男の世界でありながら、愛情や嫉妬が渦巻いている感じ)


映画としては、矢代が魅せる男同士のセックスシーンが、多かったです。
矢代自身は受け専で、男に犯させたり、百目鬼のイチモツをしゃぶって、自身の性的欲求を満たすことで頭がいっぱい。
実力はあるのでしょうが、あまり、ヤクザとしての仕事をしている様子もなく、濡れ場がメインとなっていました。

矢代に惚れて、極道の世界に入った元刑事、百目鬼。


百目鬼自身は、妹を犯した父を半殺しにし、少年院に入った経験があります。彼も、どこか身の置き場がなくて、ただ単に矢代に惚れて、ヤクザの世界に足を踏み入れたようです。

そんな兄を、心配する妹の葵ですが、兄にも相手にされず、矢代には冷やかされてしまう。彼女には、芸術家の才能があり、母の面倒を見なければならず「家族の縁は絶った。お前にはお袋がいる」と突き放す兄。彼らの関係も魅せ場のひとつであります(兄と妹の禁断の愛、などはありませんが、百目鬼にとって矢代は“男性としての初恋”です)

イケメンの若頭、矢代です。


今作では、若頭の矢代がピンチになるところで終わっています。

百目鬼が心配するなか、矢代の高校時代の回想シーンで、彼の初恋相手が、影山であること。一人、家に帰って自分が男に恋をした、喜びと絶望に号泣するところで幕を閉じています。つまり、次回作があるような展開で終わっているのです。

矢代は暇さえあれば、組員に自分を犯させています。


総括として、魅せ場は美形の矢代のゲイセックスシーンなのですが、それだけでなく、ヤクザの世界の男同志の痴情のもつれを、客観的に観て、楽しむ(アニメ)映画でもありました。


百目鬼は乙女チックで、一途なんですが、巨漢の鈍い男でもあります。
腕っぷしは立つのかもしれませんが、肝心なところで矢代も守れず、、、。


医師の影山が、矢代の同級生であり、初恋の相手なのですが、影山はそのことに気づいていません(影山はバイセクシャルで、濡れ場もありました)

影山の相手は、矢代でなくチンピラです。



お互いに大切には想っていても、恋愛には発展せず、影山は傷を負ってくる矢代の組員を治療する日々でした。


次回作では、矢代と影山の恋愛に発展するのでしょうか?
でも、極道の世界、、、ということで、ロミオとジュリエットのように華々しく散るのがしっくり来そうな印象もあります。

そんな、BLを楽しみながら、男の世界を垣間見るのに適した映画でした。
こちらはU-NEXTで有料です(2023年3月現在)が、次回作が待ち遠しいですね。

原作はヨネダコウ様のコミックスです。