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あるブサイクなホストから教わった、人生成功の知恵



【あるブサイクなホストから教わった、人生成功の知恵】

※以前の投稿より再掲※

私が歌舞伎町のホストクラブで幹部をやっていた頃の話。
 
ある日、すっごいブサイクなホストが入店して来た。
  
女性にも慣れてないらしく、ヘルプに付かせても、トンチンカンなことばかりお客と話していた。
 
さらに聞けば、学生で、週3日の出勤であると言う。
 
今までの経験から、学生ホストは覚悟が決まってないヤツが多く、売れたホストはほとんどいない。
 
だから、正直、
 
「こいつは売れることは無いだろうな」
 
と思っていた。
 
「100人入店する内、売れるのはひとり」
 
と言う業界の経験から、この時点では「残り99人」に入るのは確実だった。
 
実際、1ヶ月経っても、2ヶ月経っても売れなかった。
 
相変わらず、トークはイマイチだっし、ファッションも垢抜けなかった。
 
ヘルプをさせるとお客の女性から
 
「は?意味分からない!!」 
 
とキレられることもしばしばだった。
 
ところが、3ヶ月たち、4ヶ月たつと、ちょぼちょぼお客を連れてくるようになった。
 
「こんなブサイクなホストを指名するなんて、物好きもいるんだな」
 
と、周囲のホストは笑っていた。
 
しかし、その後、私と周囲の予想に反して、彼は売れた。
 
入店半年目には、その店のNo.3になっていた。
 
相変わらずブサイクではあったが、何だか雰囲気が出て来ていた。
 
ファッションも垢抜けていた。
 
トークはかなり洗練されていて、面白くなっていた。
 
そして、指名客が殺到した。
 
周りのホストはもう誰も
 
「ブサイクなホスト」
 
と、バカにしなくなった。
 
「なんで、そんなに売れたのだろう?」
 
こう思った私は、理由を聞いてみた。
 
すると、
 
「とにかく声をかけまくりました。声を大量にかけているうちに、相手の求めるトーク、必要なファッションセンス、女性心理がわかってきたのです」
 
こう語ってくれた。
 
聴けば、彼は、営業日に歌舞伎町に早めに来て、声をかけまくったのはもちろん、電車の中でも、自宅の最寄り駅でも声をかけまくった。
 
しまいには、学校の昼休みに近くの駅に行き、そこでも声を掛けまくった。
 
「営業日に早く歌舞伎町来て、声をたくさんかければ売れるようになるよ。」
 
入店時に、私は彼にこう教えた。

しかし、彼は私の教えをはるかに上回ることをした。
 
だから、ブサイクでも、女性に慣れて無くても、彼は売れた。
 
教えられたことを少しだけやるヤツは結構いる。
 
そして、教えられたことを、その通りやるヤツも、少しだけどいる。
 
しかし、教えられたことはもちろん、それをはるかに上回る量と質で実行に移す人間は滅多にいない。
 
そして、この滅多にいない人間は、どの世界でも、大きな結果を手にすることになる。
 
私はこのブサイクなホストから、とても大切なことを学んだ。

坂田公太郎

#社外アイデア企画室
#沖縄移住

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