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ジャニーズの鬼ダサネーミングほんと好きって話とコンサート名って興味深い

先日発表になりましたジャニーズJr.200名による夏の2大ドームライブ(京セラ・東京ドーム計4公演)ですけど、みなさんあのネーミング見ました?
「ALL Johnyys‘ Jr.2023 わっしょいCAMP! In Dome」なんですけど、これがそもそも「わっしょい」の時点でダサいしCAMP「!」なのもダサいし、やばいんですけど、

おわかりいただけたでしょうか?「わっしょい」は「What’s showing!?」とかかってるんですよ!!
だ、だせ〜〜〜〜!
鬼のようにダサい!

でも私このセンス本当に好きです!こうでなくっちゃ俺たちのジャニーズじゃねぇ!と言う気持ち。本当に元気が出る。

なんやかんや言おうとダサいのは事実

私はこれからジャニーズの各種ネーミングについて「こういう意図がある」とか「こういうところがいい」とか「一周回ってかっこいい」とか言いますが、まず言っておきたいこととしてダサいのは事実なんですよ。もう純度100%にダサいんです。やばい。
ただ私が言いたいのはですね、「ダサいって悪いことなのか?」ということなんです。
ダサいって愛されないものなのか?どうなんでしょうか?
めっちゃイケメンの彼氏の私服がクソダサいの、愛しくありませんか?変な服着てるの見て「服のセンス死んでる〜」と思いつつ「でもそこが好き!」ってなりません?
あとダサいのって楽しくありませんか?
コロナ禍に学生時代を送った方にはピンとこないかもしれませんが、なんらかのスポーツイベント、体育祭などのだっさい応援歌、応援のダンス、もの凄く垢抜けないけどでもめちゃくちゃエネルギッシュで楽しくありません?
ダサいのは紛れもない事実。
だがダサいって悪なのか?ダサさは滅ぼされるべきなのか?
否、ダサさこそが僕らの生きるパワーではないか?
という話です。ダサいって楽しい。元気出る。

名前と個性


ジャニーズのネーミングセンスってしばしば駄洒落だったりなんだったりとダサいです。
グループ名ですけど、平成を「Hey!Say!」と書いたり、A groupをA「ぇ!」groupにしたりするこのセンス。エイトは8じゃなくて∞だし、4Uじゃなくてふぉ〜ゆ〜だし。
上にあげた4つ、ダサいんですけどどれもそうでない場合より断然いい。
A groupだと無個性すぎるしスポーツの大きな大会のグループ分けと勘違いしますが、Aぇ!groupであることによって唯一無二になっているし他の誰とも取り違えない。
4Uも一見字面はこっちの方がいい気もしますが、なんかどっかの会社のスローガンっぽくもあるんですよ、4Uだと。「私たちは4つのUを大切にします。Unity 団結、私たちは社内で団結して何事にも取り組みます。Univeral 万人の、私たちはすべての人に使いやすいサービスを提供します。Unreal 空想の、私たちはまだ実現していない空想のあったらいいなを形にします…」みたいな。
長々と書きましたけどそれよりはふぉ〜ゆ〜の方が被らないし優しくておどけた感じが出るので覚えてもらいやすい。グループのイメージと名前のイメージがあってる。

覚えてもらう、って大切だと思うんですよね。

例えば「美 少年」が改名して「BSN」になったら「年取ったらこの人たち名前どうするの?」って言う問題は解決するかもしれませんが他と被りまくります。パッと見ただけだとBTSと空目するしBS放送ネットワークの略かな?とか勘違いされかねない。個性とインパクトって大事です。特にネーミングについてはそう思いますね。
なんだったか昔有名になったツイートで、昔バンドを組んでいてライブに出た、バンド名を名無しにしたら格好いいかと思って「NON TITLE」にしたら対バン相手に「NO NAME」と「nameless」と言う同じ発想のバンドがあった、って言うやつ。かっこいいだけを追い求めると個性を失うんですよ。かっこいいもいいけど個性を足さないと埋もれてしまう。

名前と狙い


ジャニーズのネーミングってかっこいいのもあればどういうノリで決めたんだ?って言うような地獄のようにダサいものもあるんですけど、それぞれ狙いが別なんですよね。

まずかっこいい方を例にとってSixTONES。
SixTONESはグループ名もかっこいいしインパクトあるしツアー名もかっこいい人たちです。6つの原石、みたいな意味でSixTONESなんですが、このSixをスと読ませる難読感で個性とインパクトを出しています。STONESだったら目が素通りしちゃうでしょ?
ツアー名は「on eST」とか「Feel da CITY」とかかっこいいに全振りしてますね。最新のツアー名は「慣声の法則」ですが、これは漢字や日本語のかっこよさ、意味がはっきり伝わった上でのかっこよさを追求したパターンのネーミング。

毛色が違って可愛くてちょっと面白い、の方にふっているのがなにわ男子。
グループ名もそうですよね。ひらがなで「なにわ」で関西グループですよ〜だし「男子」で若くて可愛い、距離の近い感じを出しています。決して「浪速男児」ではないし「Boys from WEST」でもない。前者だとかなりボイメンの大阪グループみたいな匂いがしますし後者だと目は素通りしないけどグループ名から受ける印象がもっと硬質でかっこつけてる感じになります。
ツアー名もなにわ男子はSixTONESとはだいぶ違います。
デビュー前のジュニア時代のツアー名ですが、「なにわ男子と一緒に#アオハルしよ?」(2019年)とか「Shall we #AOHARU?」(2020年)とか「#なにわ男子しか勝たん」(2021年)とか。可愛くてちょっとふざけてるのがジュニア時代は貫かれていますね。デビューしてからは可愛らしさはそのままですが面白さはちょっと減らしてまして「1st Love」(2022年)、最新ツアーが「POPMALL」(2023年)です。アルバム名ですね。でもキメキメ系じゃなくて可愛くてポップ。角が丸いイメージ。

さてTravis Japanですがグループ名はTravis Payneから来ててかっこいいし、Japanだから日本のグループですという、個人の名前+国名で構成されていてインパクトもあるしいいんですけど、ツアー名はかっこいいに全振りでもないですね。
「全国ツアーしちゃってもいいですかっ!?」(2021年)は、これはトラジャの定番の掛け声である「〜しちゃってもいいですかっ!?」「賛成!」という、ライブ前の気合い入れというかそう言うのですね、それをベースに付けられた名前です。ファンとアーティスト側の共通認識(〜しちゃってもいいですかっ!?賛成!という流れ)がベースにあって、それで付けられたネーミングです。ファンの間では賛成コンと呼ばれています。
「ただいま、おかえり」(2023年)はデビュー後初ツアーで、これは面白いと言うよりはひらがなの優しさかな。トラジャからの「ただいま」とファンからの「おかえり」が合わさったツアー名なので。ひらがなって角が尖らなくて丸くて優しい印象の文字なので、染み入るような優しさとあたたかさを表したツアー名なんでしょうね。
これ、他事務所だったら「LIVE TOUR 2023 HOME」とかって名前つけそう。でもHOMEじゃ足りないんですよ。
だってトラジャの留学はトラジャ担にとっては、そしてトラジャにとってもどうなるかわからない、未知のワクワクすることでありながら不安なことでもあったから。アーティストはアメリカに、ファンは日本に。そういう状態がいつまで続くかわからないっていう、それでもお互い頑張ったっていうのがあるわけです。そういう不安なところから帰ってきて最初のツアー、ファンに久しぶりに会えるツアーっていうと、気取って「HOME」よりは飾らずに「ただいま」の方が気持ちが伝わりますよね。だからここは等身大の素直な気持ちで「ただいま」「おかえり」のやりとりが一番いいと思う。私ツアー名見て感動しましたよ。まぁかっこ良くはないかもしれないね。芋くさいと思う人もいるかもしれない。でも芋っぽくてもこういう時は素直な方がいいと思うよ。

ジュニアですがAぇ!groupのコンサート名はおもしろインパクトに全振り系が多いんですけど、私ほんとこういうツアー名好き。
「ボクたちがやっちゃってAぇ!んですか?」(2019年)
「西からAぇ!風吹いてます!〜おてんと様も見てくれてますねんLIVE〜」(2022年)
「Aッ!!!!!!と驚き全国ツアー」(2023年)
絶対他と被らないでしょ?同じツアー名の他のメジャーアーティスト探すのかなり難しいと思います。
あとこれは舞台ですが
「僕らAぇ!groupって言いますねん」(2019年)
ファンの方もツアー名見ただけでワクワクするじゃないですか。おてんと様も見てくれてるのか〜、って思うと気分が明るくなる。
もちろんおもしろだけのグループではないのでこういう系以外のツアー名もあります。「THE BEGINNING〜狼煙〜」(2021年)はTHE BEGINNINGだけだと無個性ですけど狼煙があるおかげで覚悟の決まった感じがかっこいいですね。「STARTING NOW」(2020年)はちょっと無個性感ありますけど、でもこうやって見てみるとAぇはずっと始まろう始まろうとして頑張ってきてんだなぁと言うのが感じられますね。

HiHi Jetsのコンサート名ツアー名は彼ららしくて気を吐いてます。
「五騎当千」(2021年)は一騎当千のもじりですね、俺たち5人が集まれば千人にも勝てるくらい強いっていう気合いと団結を感じます。本当にいいコンサート名ですよねぇ。これは5人組だったからよかったな。少年忍者がやろうとすると二十一騎当千になってなんかどう反応していいかわからなくなります。
「CRUSH THE FRONTLINE」(2022年)は前回の「五騎当千」が本当に評判のいいコンサートで、そのコンサートの時に発表した新曲が「FRONTLINE」だったのでそれを超えてやる、最高を更新し続けるぞ、みたいな意味を込めてつけたネーミングらしいです。
「BOOOOOST!!」(2023年)も加速するぞ!と言う気合いを感じられていいネーミング。そもそもHiHi Jetsってグループ名からして高揚感とスピード感を感じるので、その彼らがブーストするのはワクワクする。HiHi Jetsっていいグループ名ですよねぇ。疾走感がある。

さて美 少年のコンサート名はというと「We are 美 少年〜Let’s sing it〜」(2023年)とか「YOU&美」(2022年)とかものすごいジャニーズっぽいですね。優雅で美しいんですけどどっかトンチキで、その照れずにけろっとトンチキする様がパワフルなんですよね。このアルファベットと漢字の強烈な組み合わせ。グループ名がそもそも強烈なので。ここもどうやっても他のアーティストとは被らない。
だって他社のアーティストのツアー名が「YOU&美」だったらひっくりかえりません?どうしたの?ってなる。でも彼らだとしっくりくるんですよ。

これは愚痴なんですけど、と前置きして始めますが、世間には「良いもの」の物差しが恐ろしく限定されている人っていません?
具体的に言うと「英数字で書かれている=かっこいい=良いもの」とか「ひらがなやカタカナや漢字が使われている=ダサい=悪いもの」とか。「ダジャレ=おじさんっぽい=ダサい=悪いもの」とか。
そういう物差ししか持ち合わせていない人がディスった気になっているのを見るとだいぶ困惑するんですよね。物事を味う感覚が貧困〜って思うんですけど、まぁ多分そう言う人はあんまりいろんなものに触れてきてないんだろうな。
余談で偏見ですが、「英語=かっこいい」と思ってる人って英語できない奴、多い気がしません?

良い「ダサさ」と悪い「ダサさ」

この世界には良いダサいものと悪いダサいものがあります。
「何言ってんの?ダサいは悪いに決まってんじゃん」って上記の物事を味わう感覚貧困な人はいうかもしれませんが、まぁ聞いてください。
良いダサいものの例をあげますと、マツケンサンバ。マツケンサンバってオシャレですか?そうではないですよね。マツケンサンバって最高ですか?最高ですよね!
というわけでマツケンサンバは良いダサいものになります。
悪いダサいものの例としては、っていうのはやめておきましょう。人を傷つけるので。

良いダサいものの良さはどこにあるのかいうと、力強さだと思うんですよ。パワフル。そして問答無用で元気がでる、心がワクワクしてくる!というこの感じ。
何これダサ!って笑ってしまって、でも笑う前より確実に楽しくなってるっていうのが良いダサさだと思います。

「ダサい」!だが「楽しい」!!

結局これなんだと思うんですよね。
かっこいいことも衝撃的なことも世界初なことも大切だとは思うんですが、でも何より楽しいことが大切だと思うんです。楽しくなければ意味がない。
というのは我々は評論家ではないからです。
私たちにとってエンターテインメントってなんなのかっていうと、まず第一に楽しいことなんだと思うんですよ。

話はわっしょい(What’s showing!?)CAMPに戻りますが、わっしょいって単語、楽しくありませんか?
わっしょいっていう言葉事態が祭りを思い起こさせてワクワクして楽しいですし、さらにそれがWhat‘s showing!?だったらくだらなさすぎて笑ってしまう。
「今日はみんなでわっしょいしようぜ〜!」
とかドデカボイスで煽られたら「わっしょいしたーい!」ってなりません?
「わっしょいする準備は出来てるか〜?」とか言われたいし「いえーい!」って叫び返したいでしょ?
今年の夏はわっしょいしたいですね。なるべく多くの、できる限り全ての人の夏が楽しく笑顔で満ちたものでありますように、と一応私も思うだけは思うのですよ。