B社の現状貢献度と今後の作戦こんなじゃないかなって。
昨日某赤字ながらも無料配信ソロアーティストのこと「無理してるんじゃないの?」って書いた時にその彼の先週発売最新アルバムの数字がわかったことからB社の直近のアルバムの数字からそれぞれの社に対する貢献度が数字で出せるんじゃないかな〜と思ったんで出してみました。
これ、一応全部最新のアルバムの初動の数字です。ストリーミングはデータとり忘れもあるので加味していませんが、どのアルバム、楽曲もそんな世間で常に流れていた、めちゃくちゃに流行っていたイメージがないので入れたところで影響なしと判断してCD売上枚数とダウンロード数のデータです。合計は単純合算です。それぞれのアルバムの特典については調べていませんが、例え(ノイズであるところの)複数買いがあったとしてもそれだけお金を出す熱心なファンを抱えているということですから今回はその点は考慮しないでおきましょう。
さて。この雑な合計から%を出します。これは非常に雑ではありますが、各アーティストの社に対する数字的な意味での貢献度です。もちろん「この人は作詞をしているから」とか「この人は隙間時間に会社のお手洗いを掃除してくれているから」とかあるかもしれませんが、でも会社というのに数字は大事。誰かがお金を稼いでくれないことには何もできないので、数字における貢献度というのは非常に重要です。
と、上記の表を見てみますとグループBの貢献度がメチャクチャに高い。何しろそれぞれの最新アルバムの数字出してそれを合計したものの9割を占めています。
もちろんこれは枚数とDL数であって、アルバム単価ではないし、コストなども含めると利益率という意味ではまた変わってくるのかもしれません。B社のアーティストってマイナー感が強めですがBだけはメジャー感ありますから宣伝コストとかも多分違うんでしょうけれど、人気という面で見ると、B社が抱えているファンの9割以上がグループBのファンということになります。一組だけ桁が二つ違いますからね。まぁこうなる。
そうなってくるとB社社長がグループMを早めに作ろう、というのもわかります。
納得できる。
というのはこの9割グループBの人気や稼ぎに依存している状態は危険だからです。何しろBに何かあったらあっという間にグラッと崩れてしまう。
例えばツアーの初日にグループBが全員で一つの車に乗っていて、その車が交通事故にあったとします。全員複数箇所を骨折して数ヶ月はとてもパフォーマンスができない、リハビリ含めて1年の大半を療養に充てないといけなくなってしまった、というような事故が起こったとします。そんなことは起こってほしくないですが、でもこの世界に交通事故というのは起こりえますから絶対にないとは限りません。そのせいで予定されていたグループBのツアーがまるまる全部とんでしまったとします。新曲とって新アルバムも作るつもりでしたが、全員しばらく病院のベッドから動けないのでリリースも作成も数ヶ月は遅れることになります。
こうなった時、会社の9割を一つのグループに依存していると影響が甚大なんですよ。
何しろ入ると思っていたBのアルバムの収入が数ヶ月遅れる、ということは相当額の現金が予定していた時期に入らない。でも中止になったツアーの会場に対する支払い、準備期間等含めていろんなスタッフへの支払いも出てきますよね。セットも作っちゃっただろうからそれも払わないといけない。トレーニーに指導しているならその先生たちにもお金を払わないといけないし、誰かがMV撮ってたりしてもそれの支払いもあります。一つのアーティストへの依存度が高いと(そのアーティストの貢献度があまりにも高いと)、そこに何か起こった時の影響が甚大すぎるんですよ。うっかりすると現金足りなくなって倒産とかありますから。
だから他にも貢献度の高いアーティストを作らないといけないんですよね。
貢献度一桁のアーティストはみんなソロですが、貢献度9割のアーティストはグループ、ということはグループの方が儲かるね、コストもかかるけど、ボーイズグループ人気でやすいし、ということでグループ作りたいのもわかります。社長としてはMを育ててBと同じくらいの人気にしたいわけですよ。そうすればBに何かあってもMが支えてくれる。
と、同時に他のアーティストの貢献度も上げないといけません。だから頑張って大きな会場でライブやらせたりしたいんじゃないかなぁ。一回でもやれば「○○クラスの会場を埋められるアーティストです!」って言えるもんね。例え2ヶ所だとしても2ヶ所でやればツアーって言えますから。
LDHが拡大する時いろんな既に名前のある芸能人、アーティストを自社に所属させてましたが、あれって芸能事務所の安全度を考える際にいろんな芸能人が所属している、っていうのが大事だからなんですよね。みんなそりゃヒットするアーティストやら俳優やらお笑い芸人やらを所属させたいですが、誰がヒットするか、そして既にヒットしている芸能人がいつ飽きられるか、って読めないんですよ。大衆に何が好まれ、何がいつ飽きられるかを予測することはかなり難しい。それができたらみんなそうしますけど、それができないから分散させるんですよね。大人気女優Sちゃん(清純派)を抱えていて、もう彼女がドル箱だ、彼女がいてくれたら大丈夫!と思っていても、別の事務所が別の清純派女優Nちゃんを出してきて、その子がうわっと人気になってSちゃんへのオファーが減るとかありますし、なんでかわからないけれど突然不思議ちゃんブームが来て「清純派ってなんかつまんないよね」みたいに飽きられることもあります。流行って読めない。だからいろんな人がいたほうがいいですよ。Sちゃんが飽きられても所属しているバンドがヒットするとか、俳優さんがヒットするとかあるから。
B社の場合は他の事務所の買収とか、既に名前のあるアーティストを自分のところに移籍させるはやらないんですよね。多分一から育てたいんでしょう。カラーを作りたいんだよね。社長に育てられました!みたいな人だけで構成したい。
でも完全に無名な人だけだとヒットするかどうか博打になっちゃうから、既にちょっと名前が知られている、でも他のカラーがつきすぎていない人を狙って集めてM作ってるんだろうな。