創作のための検索術3:ぼくたちの個性を守るための検索
何でか知らんが太字修飾しようとすると文章ごと消えます!
このシリーズ、「2」が最も重要なため有料記事となっていました!
「3」は投げ銭記事です!
「2」に比べてどうでもいいとは言いませんが、基本無料です!
さて、ここで1や2とは全然違う検索の利用法が新しく出てくる。
「オリジナリティ溢れるネーミングが本当にオリジナリティに溢れているかどうか確かめる作業」だ。
つまり「この世にないものを検索する」
創作者しかやらない検索法だ。
小説にせよマンガにせよ学園物にせよファンタジーにせよ、架空都市を舞台に架空の学校を配置して描くことがあるかと思う。
「いや、自分は京都の実在の場所を」と思う人はまあそれでもいいが。
それにしたって「主人公の名前」なんかは個性的であった方がいい。
そういう場合にどうするか。
「検索して、同じものが出てくるかどうかを見る」
"" でキーワードをくくると更に検索結果が変わるので2回やってみるといい。
いや、これは本当はセンスがどうとかキラキラネームがどうとかいう話ではないのだ。
拙著、THANATOSシリーズの主人公は立花美樹・真樹の双子の兄弟だが、「立花双子」で出てくるのはキャプテン翼、「美樹」で出てくるのはデビルマンのヒロイン。
そして「THANATOS」で出てくるのはSound Horizon……
貴方たちにこんな目に遭ってほしくはない……
心の底からそう思う。
思いついた名前はまず検索して……
「戦場ヶ原ひたぎ」とか絶対アレしか出てこないから……
「これとこれは似すぎている、きっとパロディに違いない」とか言われた後で違います偶然ですって言うのとても恥ずかしいぞ……
「自分は異世界ファンタジーだから関係ない」とか言ってても実際全然そんなつもりなかったのにトールキン教授のネーミングとかぶったらどうよ……
奇抜な建築物を作ったつもりで中村青司が同じ名前の館を建てていたら……
わざとならいいんだ、わざとじゃないのにかぶるのが一番恥ずかしいんだ……
『グイン・サーガ』に出てくる“スナフキンの剣”もGoogleがない時代だからこそ生まれたアーティファクトであろう。
(※わざとやっていたという説もある。どう思ったか読んだ君の判断に委ねる)
別にこの世の全てを知っておけとは言わない!
貴方には! Googleがあるのだから!
思いついたダジャレも1回ググってみるのもいいかもしれない。
個性的だと思っているのは自分だけで既に百万回言われている可能性が……
どこかで読んだ「雉も鳴かずばハーマイオニー」をすっかり忘れて自分で考えたものと思い込んで書いて後でえらい目に遭っても誰も助けちゃあくれないぞ。
また、個性がどうこう言ってられない場合もある。
実在の場所をテロの現場にしたり爆弾で吹っ飛ばしたりすると、大抵の関係者はよく思わないので、自然ミステリに登場する固有名詞は「T市」とか「帝都大学」とか「東都タワー」とかになる。
新聞は「毎朝新聞」
遊園地は「ネズミーランド」
そして広域指定暴力団は「講談組」「集英組」
一番怖いのは良識的な人に眉をひそめられることではなく、こちらの常識や理屈が通用しない人に我知らず喧嘩を売ってしまうことだ。
しかもそういうものに限って、電話帳に載っていない。
中途半端に取材に行こうものなら出版社様の名刺を奪われひどい目に遭わされたという伝聞の情報もある。
しかし我々には、Google様がある!
前もってググるだけで、そのようなリスクを回避することができる!
何て素晴らしいのだろうか!
何百枚もの貴方の原稿を守るためのたった一手間!
そりゃあ今どきデジタルなんだから、後から「検索+置換」でどばっといっぺんに変換してもいいけど、数とタイミングによってはものすごく嫌がられるゾ☆
もうちょっと文明が進化したら、ミステリでもう使われてるトリックとか全部データベース化されないだろうか……
いや、意外とこの界隈、ネタバレに関するマナーってものがあるからできるはずないとはわかっちゃいるんだけどさ……
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