尾高さんの奥さんの謎
吉高由里子主演の知らなくていいコトが終わった。
毎週楽しみに見ていて、30年前の事件の真相(かもしれない事)が明かされた時は衝撃だったし最終回のそれぞれの去就も納得いくものだった。
一点、尾高さんの奥さんの行動を除いて。
編集部襲撃で尾高とケイトが入院した時、子供を起こさないよう優しくあやしながら尾高の病室を出る奥さんの描写があった。あの優しそうな人がまだ歩けない年齢の子供を、父親が帰って来るかもわからない部屋に理由もなく放置するのだろうか。それに離婚届の書き込みや子供が発見された時の様子にも、復讐として置いていったにしては違和感がある。
尾高が発見した時、子供はバウンサーに固定されて置かれていた。ひとりで放置した際に、落下や寝具での窒息の危険があるベッドではなく。アップになった離婚届は、子供の親権を自分がもつと書いた後二重線で消して尾高の方に書き換えていた。子供はどうするかが決まらないと直前のシーンで尾高は言っていたのに。
おそらくだが奥さんは死がよぎるほど追い詰められていたのではないか。
もうあのまま暮らすのは限界だったのだろう。天草に帰るか誰も知らない土地に行くか、子供は連れて行くか行かないか、連れて行けば衝動に負けて心中してしまうかもしれない。子供本人には当然聞けない。ひとりで決めるしかない。
子供と離れたくない思いと、自らがその子供を危険な目にあわせるかもしれない怖れ。一度は書いた子供の名前を夫の欄に書き換えて奥さんは部屋を出る。夫が帰宅して子供を見つける事に賭けて。自分がこのまま連れて行くよりは危険ではないと考えて。
奥さんがあの後自殺してしまっていたら何か描写があるはずなのでおそらく奥さんは耐え抜いた。スタジオに様子を見に来た実母は情に厚い穏やかな人に見えたし、元の籍に戻るとチェックが入っていたので実家に帰り静かに傷を癒したのだろうか。
……という事をつらつら考えています。
仕返しとして子供置いてくとは考えにくいんだよね、それなら尾高に電話かメッセージアプリで尾高にひとこと連絡入れる余裕があったんじゃなかろうか。
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