【矯正】Angle II級2類不正咬合の特徴

116C-8  Angle II級2類不正咬合の特徴

Angle II級2類不正咬合の特徴を理解しよう!

今回は、Angle II級2類不正咬合についてお話しします。このタイプの不正咬合で「大きな値」を示す指標はどれでしょうか?一緒に考えてみましょう。

問題:

さて、正解はどれでしょうか?

Angle II級2類不正咬合って何?

まず、Angle II級2類不正咬合とは、両側性の下顎後退咬合で、上顎前歯が後退している状態のことです。言い換えると、下顎が後ろに引っ込み、上の前歯が内側に傾いているんですね。

この状態は、上顎骨の過成長下顎骨の劣成長が原因で起こることがあります。

各選択肢を詳しく見てみましょう。

a. 顔面角

顔面平面とFH平面とがなす角度

顔面角は、顔の骨格の前後的なバランスを示す指標です。下顎が劣成長していると、この角度は小さくなります。つまり、Angle II級2類不正咬合では小さな値を示します

b. SNB角

SN平面と直線N-Bとがなす角度

SNB角は、頭蓋底(Sella-Nasion線)と下顎骨(B点)の位置関係を示す角度です。下顎が後退していると、この角度も小さくなります。したがって、これも大きな値にはなりません

c. ANB角

ANB角は、上顎骨(A点)と下顎骨(B点)の前後的な位置関係を示します。下顎が後退していると、上顎との位置差が大きくなるため、ANB角は大きくなります。これはAngle II級2類不正咬合の特徴的な指標です。

d. 上顎中切歯歯軸傾斜角

FH平面と上顎中切歯歯とがなす角度

上顎中切歯歯軸傾斜角は、上顎の中切歯(前歯)の傾きを示します。上顎前歯が後ろに傾いているため、この角度は小さくなります。ですので、大きな値を示しません

e. 上下顎中切歯歯軸傾斜角

上下顎中切歯歯軸傾斜角は、上顎と下顎の中切歯のなす角度を示します。Angle II級2類不正咬合では、この角度は大きくなります。これもAngle II級2類不正咬合での重要な特徴です。

正解は「c. ANB角」と「e. 上下顎中切歯歯軸傾斜角」です。

Angle II級2類不正咬合の4つの特徴をまとめましょう。

  1. オーバーバイトが大きい

  2. オーバージェットは正常か小さい

  3. 上下顎中切歯歯軸傾斜角が大きい

  4. 上顎中切歯歯軸傾斜角が小さい

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