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みかん風呂(452文字)

暖かい湯気が充満した浴室で、浴槽の蓋を開けると仄かなシトラスの香りが漂う。大きく深呼吸をした。



先日仕入れたスルガエレガント、ここ数日、夕食後に黄色が鮮やかな厚い皮を包丁の刃を使って力づくで剥いて、手をぐしゃぐしゃにしながら薄皮をめくって甘酸っぱいデザートを楽しんだ。スルガエレガントは去年か一昨年に初めて知った柑橘類で、甘夏と文旦をかけあわせて出来た品種らしい。さっぱりとして瑞々しい実は食後のデザートとしてクセになる。

食後はキッチンの排水口に使うネットに厚皮を入れて、カスが出ないように口を輪ゴムでキュッと結んでお風呂の浴槽に放り込む。爽やかな湯の出来上がり。最高の入浴タイムを楽しめる。1個で2度美味しい。



熱い湯に浸かると、冷えた足先がジンジンと温まる。目を閉じると柑橘系の爽やかな香りが心も身体もリラックスさせる。そうだ、子どもの頃から柑橘類の香りが好きだった。そんなことを思い出しながらもう一度深呼吸。

これで、また明日から早起き、頑張れるかな。もうひとつ、夜更かしせずに眠りにつかないとダメだね。


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