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物持ち長い

この定規。
妹との推理で1987年以前に配布していたものなんじゃないかという話になり。

大阪から東京に引っ越す際、私物を全て持ってきたわけではないのだけれど。持っていこうという明確な意志が働いて持ってきたものではない。
多分文房具一式の中に入っていた。
多分父が職場で配布されたものかなと思う。

父とはかれこれ10年そこそこはもうあっていない。
母と離婚してからだともうそろそろ20年。
母はなんやかんや3年くらい顔を見ていない。電話はたまにしている。

今現在どうしているか分からん父が持ってきたものが、実家から離れた東京にぽろっと現れた。
感傷に耽るようなキレイな思い出だけが残るなんてところにはまだ至っていないが、事実として、もう同じ記憶しかもう思い出せなくなってきている。ほんとに使い古したビデオテープみたいにノイズが増えたし、声や細かい部分がほんとうにそうだった?と不安になるぐらい色んなものが薄れていっている。いずれテープが切れて見られなくなる日も来るんじゃなかろうかと思えている。

人ってほんとに忘れるんだなと驚いたし、
それが救いにも思えた。
手放した分。未来に向かって進めるなと。
というか、進んでるから忘れちゃっていってるのかも。

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