夢小説(高校生探偵) 図書室編
ラジオのコーナー向けに、メール1枚で収まるよう素人が書いたものになりますのでご了承ください。
\夢小説 復権委員会/
設定 : 私(高3女子)と一つ下の後輩くん
場所 : 図書室にて
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\カキーン/
夏のグラウンドに、渇いた金属音が響き渡る。
こんな暑い日は、クーラーの効いた図書室で
のんびりと本を読むに限る。図書委員の特権だ。
「ひゃーっ!涼しいー! (※イケボ)」
サッカーボールを片手に持った、いつもの彼が入ってきた。
……ここ、図書室なんですけど?
と、喉まで出かけたその言葉を、彼の笑顔が遮る。
彼の名は、高校生探偵 工藤新一。
彼の父は世界的に有名な小説家で、それも相まってか、放課後ここにやって来ては、推理小説を読みあさっている。
(工藤新一)
「先輩っ!この新作読みました?」
人懐っこい距離感。少し苦手だ。
……そうだ、先生に頼まれていた古い洋書の整理をしないと。
読んでいた本をそっと閉じ、書庫へ向かう。
彼も、手に持っていたサッカーボールを転がし、ドリブルをしながらついてくる。
書庫の重い扉を開くと、古い書物が並んでいる。少し湿っぽい空気だ。
どうやら先生は、また、
シャーロック・ホームズの洋書を手に入れたらしい。
……今回のは、だいぶ古そうだな……
その古びた洋書を一つ取り上げ、ページをめくったその瞬間、本から青い光が放たれる。
と、同時に、私の右手が本に吸い込まれていく……
(工藤新一)
「せんぱーーーい!?」
目が覚め、周りを見渡すと、霧がかった暗い空が広がる。霧というよりスモッグ、排気ガスっぽい。街中なのか?建物もどこか洋風だ。
奥の方に、駅の看板が見える。
え?…そんな?まさか……?
駅名を示す看板には「ベイカー・ストリート」と書かれている…
そう、私たちは、本の中、
「19世紀末のロンドン」に来てしまったらしい。
「工藤くん、どうしよう……」
(工藤新一)
「バーロー!安心しろっ!
俺は平成のシャーロック・ホームズ
工藤新一だ!」
つづく。
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