
「知る」は、豊かさにつながる
あなたは一つのトマトを食べました。
美味しいトマトです。
「美味しい」
まあ、これだけでも「満足」ですよね。
せっかくなので、もう少しだけそのトマトの話しを続けさせてください。
そのトマトはトマト一筋70余年、その土地でトマトを作り続けた農園の自慢のトマトです。ハウスの温度や湿度の管理、二酸化炭素濃度を一日に何度もチェックし、人が美味しいと感じる糖度や酸味を徹底的に追い求めたトマトです。
園主は24時間のうち20時間くらいトマトの事を考えています。先代から受け継いだ資産にあぐらをかくことなく、常に新しい技術・情報の収集に余念がありません。
園主はもしかしたら将来農園を継ぐかもしれない我が子と、ときどきトマトの話をします。園主はその時間がとても幸せです。
一方で、決して楽ではない農園の経営を任せるべきか、自分と同じ道を歩ませるべきか悩む夜もあります。
そんな園主が作ったトマトです。
どうでしょうか。
ほんの、ほんの少しだけですが、トマトの「美味しさ」が増した気がしませんか?
「知る」ことは、「豊かさ」につながる。
私たちは、そう考えています。
情報を入手するコストは一昔に比べ格段にさがりました。世の中は良いサービス・良い商品で溢れています。
それはそれで有難いことなのですが、そんな時代に大切だと思うのが、
「誰が」
という要素。
「誰が」そのサービス・商品を提供しているのか。
その人は、どんな想いでその商品を作っているのか、販売しているのか。
その人は、どんなきっかけでその想いを持ったのか。
その人は、そもそもどんな人なのか。
それを「知る」ことは、きっと「豊かさ」につながる。
私たちはそう考え、この「是好時報(コレイージホウ)」をスタートしました。不定期ではございますが、是好醤に関わる「誰か」を取り上げてまいります。
この連載が、ほんのちょっとでも、皆さまの「豊かさ」につながれば幸いです。