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【映画感想】I Feel Pretty

※ネタバレ含む

2018年 アメリカ コメディ映画

邦題は「アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング」
ジャンルでいうとコメディとかドラマとか、女性が主人公のエネルギーあふれる洋画ってこういう邦題を付けられがちな気がする。
本作はそうでないけれど、たまに主題とずれてるようなものもあったり…

Amazonプライムで視聴。
気持ちが落ち込んでいて、観たら元気になれそうな映画を探してた。
結論、とても素敵な映画だった。
世界中のありとあらゆる女性への、愛が込められた映画だと思う。

容姿にコンプレックスを持つ主人公は、憧れの仕事に応募する勇気も無いし、恋愛にも前向きになれない。まわりの目を気にして、なにより恥ずかしさに負けて、冴えないブルーな日々を送っている。
そんなある日、事故で頭を強打。
そして気がつくと、なんと完璧なスタイルのとんでもない美女に変身していた!!!

…というのは主人公の思い込みで、容姿は全く変わっていない。ただ、主人公の気持ちが変わっただけ。
でもそれだけで、主人公はもちろん、その人生はどんどん変わっていく。
同じ人物に思えない表情や立ち振る舞い。自分への愛と自信が与えてくれるキラキラとしたエネルギーに、ただただ圧倒される。

この映画が伝えたかったメッセージは、ポスターにシンプルにまとめられている。
劇中のワンシーンを切りとったこのポスターもとっても素敵だからぜひ見てほしい。

I Feel Pretty
Change everything without changing anything.

語呂が良い。
日本ではprettyはcuteと混同されがちだけれど、どちらかといえばbeautifulと同義なんだって。
わたしも間違って覚えてた。

すべての女性へのメッセージ。
痩せていなければならない、貧相ではいけない、髪はつややかで、肌は白く美しく、歯並びが整っていて…、
理想の、あるいは求められていると感じる「美しい」のハードルはあまりにも高い。わたしも鏡を見ては打ちのめされていた。

でも、あなたは美しい。
ありのままの自分を愛すること。
それだけで、全てを変えることができる。

変わろう、より綺麗になろうとすることも素晴らしい。でも今のあなたも十分に美しい。脇役も引き立て役もいない、みんなが主役だ。どうか自信を持ってほしい。

映画のクライマックス、懇々とメッセージを伝えてくる主人公の言葉に思わず泣いてしまった。
まわりに比べられてるんじゃない、きっと自分で勝手にまわりと比べて、自分を貶めて自信を失って疲れてた。

女性に限った話ではないよね。
世の中のすべての人が、ありのままの自分に自信を持って、胸を張って、好きなことを思い切りできる世界でありたい。
だれもそれを嘲笑うことがない、愛にあふれた世界がいい。