ビットコインと金で価格面での相関性はあるのか①

ビットコインはデジタルゴールドと呼ばれることがあります。

これは、国家が発行するドルや円などの通貨は、経済状況にあわせた金融政策も行われていますが、ビットコインに金融政策はなく、通貨とも異なるからです。

ゴールドとビットコインの共通点とは
ビットコインとゴールドの共通点は主に以下の通りです。

1. 希少価値がある

2.偽造できない

3.分割できる

4.採掘にコストがかかる

5.劣化しない、耐久性がある

ビットコインと金。これまでの変遷と価格変動の相関関係について」

そこで今回は資産クラスとしての切り口からみた変遷について考察してみたいと思います。具体的には価格、ボラティリティについて、金と比較しながらビットコインとの相関関係を調べてみました。

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図表 1 :ビットコイン価格( 2013 年 4 月 28 日を 100 とする)

図表 1 はまずビットコイン価格です。 7 年前の価格を 100 として、どのような価格推移をしているかグラフ化しました。現在の価格は 8,000 弱、つまり 7 年前から 80 倍近くになったということで、わかりきっている話ですが改めてみるとすごい価格上昇ですね。
3 年前なら 160 倍をつけていました。

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図表 2:金先物価格(2013 年 4 月 28 日を 100 とする)
一方で図表 2 は金価格です。同時期を振り返ると、 5 年ほどはあまり価格変動がありませんでしたが、直近 2 年で大きく買われ、 30% ほど価格上昇しています。当たり前ですが、ビットコインとは全く違う動きですね。

価格変動でみるビットコインと金の相関関係

下記、図表 3 はビットコインと金の過去 30 日間の価格変動について、その相関係数をグラフ化したものです。
相関係数は 1 に近づくと正の相関(同じ動きをする)、 -1 に近づくと負の相関(真逆の動きをする)となり、一般的に -0.2 ~ +0.2 の間はほとんど相関がないことを意味しています。
グラフをみると、過去 7 年に渡りほとんどの期間がこのほぼ無相関の期間となっています。 0.2 ~ 0.4 は多少相関があることを意味していますが、その期間もこうしてみるとあまりなかったり、金価格が大きく動いた直近 2 、3 年でみても相関のある期間が増えている印象もありません。

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