ここ半年の男女マラソンを振り返る。
東京オリンピック開幕日まで今日でちょうど残り4ヶ月となりました。明日には聖火リレーも始まります。明後日はプロ野球が開幕、サッカーやラグビーと同様に上限を設けた上で、観客を入れての実施となります。海外ではMLBも有観客で開幕予定、6月にはサッカーEURO2020開催と、少しずつではありますが前に進んでいる雰囲気が出てきました。嬉しさと共に、制限を緩和することの緊張感を個人的にですが感じています。
本題に入ります。今回はここ半年の男女マラソンの結果を載せつつ、一言二言なり感想を述べていきたいと思います。
(2020/10)ロンドンマラソン
エリートフルマラソン(?)再開第1号となったロンドンマラソンは世界記録保持者E.キプチョゲが優勝を逃す(8位)大波乱から始まりました。優勝はS.キタタ。2017年以来の通算3勝目、ロンドンでは初の優勝を掴みました。3位のS.レマは出場3大会連続の3位、M.ゲレメウはフルマラソン7走目にして初めてTOP3を逃す結果となりました。
(2020/12)バレンシアマラソン
高速決着となるケースの多い同大会。優勝は2:03:00でE.チェベト、世界歴代6位の好記録が出ました。L.チェロノも4秒差の2位。それでも世界歴代7位、自己記録更新の走りでした。特筆すべきはそれだけでなく、1大会でサブ10(2:10:00以内)が一気に30人も生まれました。近年の高速化を象徴する出来事となりました。海外には速い選手が沢山×α…いるんだな、そう思っていた時期もありました。
(2020/12)福岡国際マラソン
日本のフルマラソン再開第1号は福岡国際マラソンとなりました。優勝はフルマラソン2走目の吉田祐也(GMOアスリーツ)。箱根駅伝の快走から僅か2年弱で優勝まで辿り着きました。パリ五輪に向け、主力選手の一人となりそうです。2位の大塚祥平(九電工)は五輪の候補選手の実力を見せ初のサブ10達成。3位の寺田夏生(JR東日本)、6位の竹ノ内佳樹(NTT西日本)は初、5位の作田直也(JR東日本)は2度目のサブ10達成となりました。
(2021/1)大阪国際女子マラソン
女子のフルマラソン再開第1号は大阪国際女子マラソンでした。周回コース、日本初の男子ペースメーカーと、滅多にない試みを複数実行した大会でした。優勝は自身2連勝の一山麻緒(ワコール)。日本記録更新はなりませんでしたが終盤も粘り切りました。2位の前田穂南(天満屋)は自己記録更新、ラスト2.195㎞は自身最速を記録し、共に五輪代表の意地を見せました。阿部有香里(しまむら)、上杉真穂(スターツ)は初の「サブ26」達成です。
(2021/2)びわ湖毎日マラソン
今大会を最後にひとまず幕を下ろすびわ湖毎日マラソンは、コンディションに恵まれ、日本記録を見据えたハイペースで進みました。そんな中で生まれた鈴木健吾(富士通)の日本記録という歴史的快走。自身初のサブ10が日本記録、自己記録を5分25秒更新。ニューヒーロー誕生の瞬間でした。2位の土方英和(Honda)も日本歴代5位の好記録。10位に入った川内優輝(あいおいニッセイ同和損害保険)も自身初の2時間07分台など自己記録が多発し、結果、サブテンが42人も生まれるという超ハイレベルな大会となりました。
(2021/3)名古屋ウィメンズマラソン
事前の予想とは裏腹に、日差しや突風に悩まされた大会は初の名古屋参戦となった松田瑞生(ダイハツ)が自身3勝目を手にしました。大阪国際と同様、日本記録更新を目標に始まりましたが、ペースメイクに苦労し、中間点で佐藤早也加(積水化学)との一騎打ちになりましたが、レベルが違いました。自己記録を更新できず悔し涙を流すその姿は、志の高さを感じました。2位の佐藤早也加も去年に続くサブ26、松下菜摘(天満屋)が初マラソンにして3位に入りました。
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