2023年2月5日は陸上ファンが(久々に)燃えた日と認定。別大マラソン&丸亀もちょっと。

体調不良(例のアレです。今は元気です)で仕事を休んでいるので、少し伸び伸びと文章を書いていこうと思います。なお絡め甘めがごちゃ混ぜです

今回は昨日開催された別府大分マラソン大会について思ったことをちょっと書いていきます。

結果

辛めなゾーン

(見ていて)勿体無かったな

が、第一に浮かんだ感想です。

太陽の日差しが気になるものの、毎年選手を悩ませてきた風も吹かず気温も高くなく、いわゆる絶好のマラソン日和。
大会記録2:07:47更新を見据えた1㎞3:00のペースメイク。30㎞まで零れることなくきっちり刻んだペースメーカーの働きは見事でした。特にニャイロとデレセ両選手は箱根駅伝でも2区を走った実力者です。先に結果を述べますが大会記録3名更新+大会記録タイ1名を生み出した彼らの絶妙なペースメイクは今大会MVP級の活躍でした。

それだけに日本勢はもっと攻めても良かったのではないだろうか。絶妙なペース、いわば型にハマり過ぎて海外勢2名のペースに対応しなかった、いや出来なかったのかは定かではありませんが、MGC(10月開催)という、ある意味明確な目標に向けて上を目指すのであれば、外国人選手相手に喰らい付く選択肢もあってよかったのでは?いけたのでは?的な、少しもどかしさを感じました。

甘めなゾーン

ブダペスト世界選手権の派遣標準記録(2:07:39)は惜しくも破れませんでしたが、それでも13位までサブテン、うち日本勢11名がサブテン、4名が2:08:00切りはこれも見事です。上述しましたが大会記録、更に日本勢最高記録も更新した形ですので褒めるものはきっちり褒めないといけませんね。
次のステージへと進む6名です↓

市山翼(埼玉医科大学G)
横田俊吾(青山学院大)
木村慎(Honda)
小山司(SUBARU)
作田直也(JR東日本)
村本一樹(住友電工)

以上6名の選手です。途中棄権を跳ね除け日本勢トップに入った市山翼、共に3年ぶりのフル参戦となった木村慎と小山司、堅調にペースを刻んだ作田直也、昨年の大阪と合わせワイルドカードの条件を果たした村本一樹と本当に多彩ですが、

一番驚いたのは横田俊吾のファイナリスト入りです。

出雲駅伝 2021年6区3位、2022年2区4位
全日本大学駅伝 2022年4区2位
箱根駅伝 2023年3区8位

学生駅伝では一昨年の出雲駅伝にいきなりアンカー区間でデビュー、最終学年にして三大駅伝全てに出場した実力者ですが卓球のスマッシュに似たフォームから"よこたっきゅう"というネーミングで親しまれています。

しかし、長い距離ではどうか。去年も別府大分毎日マラソンにも出場(初マラソン/16位2:12:41)したものの後半に垂れているため、未知数な面がありましたが「まさかの」日本勢2番目。last2.195km6:42は全選手中3番目と、実はかなりのセンスを隠していたのが明らかになりました(原監督のTVを通しての檄、テレビを私物化しているようでいい気持ちではありませんでしたが…)。
新天地のJR東日本で"青学のよこたっきゅう"ではなく"日本のよこたっきゅう"と言われるほどまでに飛躍するでしょうか。今後に期待です。

また、3年ぶりにフルマラソン参戦の木村慎と小山司両選手もMGCファイナリスト入りを果たした事も主要なエピソードです。小山司は自己ベスト(旧2:08:53)、木村慎も2度目の2:08:00切りを果たす2ndベストの走りでした。顔をしかめ、ただ力強い。終盤でもスピード感溢れる走りは去年の鎧坂哲哉(旭化成)を思い浮かべました。

女子で、出産を経て約4年ぶりに参戦した前田彩里選手も同じくMGCを勝ち取りましたが、以上の3選手のように、久しぶりのフルマラソン参戦でも好走出来るような環境が整っているというのは、今後地味に日本マラソン界の強みになっていきそうな気がします。誰でもチャンスがあるという観点で、どの世代からでも積極的にマラソンに挑む選手が更に出てくるのでは、と考えます。

おまけ

同日には丸亀ハーフマラソンが(実に3年ぶり!)開催されました。今年から賞金レースに格上げされたということで選手も気合が入っていたのではないでしょうか。

主な結果
▽大会記録が男女で誕生
男子優勝 59:17 アレクサンダー・ムティソ(NDソフト)
女子優勝 1:07:22 パウリン・カムル(ルートインホテルズ)
▽男子で日本歴代3位の記録、日本学生記録も更新
4位 1:00:07 太田智樹(トヨタ自動車)※日本歴代3位
5位 1:00:11 篠原倖太郎(駒澤大学)※日本学生記録
6位 1:00:31 吉田洸太(中学大)※日本学生歴代2位
▽その他、19位まで1:02:00切り

男子の状況だけ追えてましたが、途中まで5キロ13分台の超ハイペースで進む展開、13キロすぎまで大会記録や日本記録を超えるペースで競り合っていたと聞いて期待が高まりましたが、外国人選手のスパートに対応できず、前半の貯金を護ろうと粘る展開になったようですね。
上位に入った3選手はパリ五輪、その先の主役になりそうな期待が持てるレースとなりました。

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