2021 フェブラリーS各馬見解・予想

※フェブラリーSの現予想、最終予想、買い目を含みます。

1.エアアルマス
前走は砂を被らずスムーズに前に行けたが、それでも見せ場無く惨敗。武蔵野S時は砂被りを要因としていたが、前走全く手前を変えていなかったように、根本的に左回りが合わない。2走前のみやこSも長期休み明けとはいえ、メンツを考えたらあの展開で馬券圏内には来ないといけなかった。

2.インティ
前走はハナを切ったものの、内のダイシンインディー等に突かれてリズムを崩してハイペースを演じて自滅。武豊は、リズムを崩したにしても負け過ぎと評していたように、少しでも揉まれる、あるいは突かれて急かされる形になると一気に崩れる。好走したレースからも、楽に行かせると強いのは周りも分かっているので、昨年と同様簡単には前に行かせてくれない展開になるのが濃厚。個人的なイメージとして、この馬は当初詰めて使えずかなり大事に乗られてきたことで、連勝中にピークを迎えたのだと思う。単純に今の負け方は、そもそも力の衰えが影響していると感じる。

3.カフェファラオ
前走は上位馬が強く、外外を回らされての競馬で厳しかった。コーナー4回の競馬だと若干置かれる面があら、やはり東京16がベスト。ヒヤシンスS、ユニコーンSの内容は圧巻だったし、コース適性を加味すると抑えないといけない馬。ただ、スタートがあまり良くない時が度々ある上、揉まれるのが良くない馬。そういう意味でこの枠は本命にするには非常にリスキー。ピンかパーなタイプだけに、強気には買いたくない。

4.ヘリオス
12〜14でハイペース先行して、後続に脚を使わせて粘り込むスタイルの馬。ただ、ハイペースでもあくまで自分のリズムで走れてのもの。ハイペースになりやすいこのレースで、経験の無い16に加え、直線が長くなってより持続力が問われるとなると条件が全く向いていない。春先の東京14で狙いたい馬。

5.サクセスエナジー
前走は先行してハイペースで沈んだ形。とにかく自分の型、リズムに持ち込まないと全然進まないのがこの馬の特徴。だからペースを上げてでも、ハナを切って大穴を開けるくらいの勢いでないとまず好走は厳しい。本来展開的に有利だった2年前でも見せ場が無かっただけに、今年期待出来る要素は無い。

6.アルクトス
前走は直線で進路を無くした上に、斤量苦も重なって乗り切れなかった。「前走だけ」見れば59kgで詰まってあの競馬なら、今回スムーズならと狙いたくなるのも非常に分かる。ただ、そもそも16は微妙に長いのではないだろうか。16のGⅠ勝ってるのにそれは無いだろうとなるかもしれないが、その16というのは盛岡でのもの。特に昨年は1.32.7というとてつもないスピード決着。これだけスピードが出るからこそ、16以上に良績が無いモズアスコットや、18〜20になるとパフォーマンスを落とすモジアナフレイバーが来たのでは。つまり、14がベストのスピードタイプなだけに、16で良馬場となるとスムーズに立ち回っても脚が鈍る可能性が高い。前半3F33.3秒の超ハイペースだったプロキオンSで前受けして押し切れる点から、ハイペースがダメというわけではない。そうなると、16以上では少なくともフェブラリーSと相手が揃ったら、尚更買えない。

7.ワンダーリーデル
前走は最後方から外を回してあわや勝ち負けと、非常に長く良い脚を使っていた。この馬は溜めれば溜める程脚が使えるし、昨年も4着と惜しい競馬をしている。ただ、騎手が騎手だけにあまりにも後ろ過ぎるという展開は、想定しておかなければいけない。脚は使っても届かないというレース自体は過去何度もあったように、「ハマれば」3着辺りには来そうという印象。

8.ワイドファラオ
マイペースに持ち込めれば、ユニコーンSやかしわ記念のように非常にしぶとい馬。番手競馬でも実績が無くはないが、その時は相手が弱かった。前走は59kgと距離が影響したにしても、やはり昨年の同レースを見るからに、インティや前の馬がほぼ出遅れでもしない限り相当厳しい。

9.サンライズノヴァ
本命予定。詳しくはネット競馬のアカウント内で触れた通り。その内容を最下段に記載。

10.エアスピネル
前走は後方から脚を使って届かなかったものの、内容的には良かった。エルムSは直線で動き辛い競馬になったし、スムーズに走れれば中々良い脚を使う馬。芝の時も勝ち切れない馬だったが、何だかんだ、芝を含めて左回りはほとんど掲示板を外していない堅実ぶり。個人的に思うのが、芝で良績があって、ある程度年齢を重ねた後にダート転向し、そこでも良績を残せる馬というのは息が長い馬が多い。クリンチャーやウェスタールンド、最近は振るわないがエアアンセムがその部類。前述のエルムSを除けば、ダート替わりで脚をしっかり使えているし、今回武蔵野S上位組がこぞって出走していて再現性も高そう。ここは抑えておきたい。

11.スマートダンディー
OP、条件戦時は中団から脚を使う競馬で上がりも出せていたが、重賞クラスになると同じような位置でスムーズに競馬出来ても、そこからの伸び脚が無い。完全に力負けしていたような内容であり、16は好走が続いていた時でさえ微妙に距離が長く、得意な道悪でも近走は走れていない。

12.ヤマニンアンプリメ
前走はさすがに人気がなさ過ぎだったが、プロキオンSの内容からも非常に上手く乗っても中央牡馬混合GⅢであれが精一杯。GⅠ馬とはいえ、牝馬限定の地方重賞でこその馬だし、7歳牝馬ではどんな馬でもピークは下降線に落ちてしまう。

13.ソリストサンダー
前走は後方有利の展開を、先行して4角先頭から押し切る強い競馬。1度は差されそうになっていたし、あそこから二の脚があったのは力のある証拠。戦績的に昇級戦でもこなしているように、相手なりに脚を使えて自在性のある馬。このコースは差す競馬で非常に良い競馬をしており、今回、展開的にもその再現が十分に可能。その時の差し方を知っている北村宏に戻るのも良い。ここは強気に買いたい。

14.オーヴェルニュ
前走は道悪とは言えかなり厳しいペースだった。あぁなるとさすがに道悪でも後方有利の展開になったし、それで2番手からよく押し切れた。後はこのコースへの適性がどうかだろう。芝スタート自体久々で、関東圏での競馬も久々。東京16は初だし会う可能性もあれば全くの可能性も十分ある。前で競馬しなくてもやれることはやれるが、正直展開的には向かないイメージ。3連勝した内容自体は非常に優秀だし、そこを評価して抑えはする。

15.ミューチャリー
地方GⅠではある程度見せ場は作れているが、せめてモジアナフレイバーのように、マイルCS南部杯のスピードに対応出来るくらいでないと厳しい。20を使われ続けた後に、16の中でも特に流れが速いフェブラリーSでは脚を溜める余裕が無い。

16.レッドルゼル
以前はある程度前に行く競馬でこそだったが、今は中団から差し脚を使う競馬が板に付いている。それ自体は非常に良い内容で評価出来るのだが、やはりここに来て初の16は怖い。厩舎的にも、より短距離型に馬が出来ている可能性があり、14の中団差しで好走とはいえ、全て着差無し。これが1F長くなった上に展開が流れると、12〜14で使えていた脚が鈍る可能性がある。抑えはするが、人気馬の中では1番軽視対象。


【現予想】
◎サンライズノヴァ
◯ソリストサンダー
▲ワンダーリーデル
△カフェファラオ
△レッドルゼル
△エアスピネル
△オーヴェルニュ

【最終予想】                                                      2021.2.21 東京11R フェブラリーS(★3)
◎サンライズノヴァ
◯ソリストサンダー
▲エアスピネル
△ワンダーリーデル
△アルクトス
△カフェファラオ
△レッドルゼル
◎-その他 3連単1頭軸流しマルチ
◎◯-その他 3連複2頭軸流し
◎-その他 馬連流し


【サンライズノヴァの法則】
この馬をを買う場合、非常に分かりやすいポイントがある。それは、「前半3F35.0秒のボーダーライン」
過去に東京16で4回馬券圏外になっており、その内2回は前半3F35.0秒台。2017年武蔵野S、2019年フェブラリーSがそう。両方ともこの馬に限らず全然追込みが台頭出来ていないレース。他の2回は前半3F34秒台とハイペースだったが、一方(A)は59kgを背負ってその時に限って先行したこと、もう一方(B)は展開は向いたものの位置取りが中途半端で、より脚を溜めた後ろの馬に差されたもの。このAとBの負け方は位置取りがこの馬にしては前目だったということ。しかし、今回4戦連続騎乗中の松若のレース運びを見る限り、そのようなレースを今回することはまず考えられない。プロキオンSに加え、同コースの武蔵野Sを追込みで勝っているわけだから。
となると、後は展開。前半3Fが34秒台(出来れば34.7以下くらい)になるかどうか、これはサンライズノヴァに限らず、レース全体の予想として1番重要視すべきポイント。先程挙げた2019年フェブラリーSは、レースの歴史上最も遅いと言っても良いくらいのスローペース(前半3F35.8秒)で、インティが逃げ切ったレース。この前半時計だと、場合によっては未勝利の馬でも逃げ切りが可能なペース。今のインティは前走からも分かる通り、揉まれると全くダメでペースを上げてでも前に行かないと話にならない状態。それに加え、同じく非常に揉まれ弱く砂を被るとアウトなエアアルマス、昨年ハイペースの原因になったワイドファラオ、アルクトス、ハイペース逃げが信条のサクセスエナジー、前走超ハイペースを先行して押し切ったオーヴェルニュ、前半3F34秒台の先行競馬が理想のヘリオス等、ペースを上げる要因になりそうな馬が揃っている。
サンライズノヴァは「前半3F34秒台で4角10番手以下」であれば、このコースで全て馬券になっている。そしてこの馬が来るレースというのは、言い換えれば追込みが台頭するレースになりやすく、予想の本筋として追込み特化で狙いたい。

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