精神科医がみるACCA13区監察課

2013−2016にマンガ連載されて、その後アニメ化した『ACCA13区監察課』色々な伏線が張られていて、物語としても面白いけど、何より絵が良いですよね。出てくるキャラクター、料理、キーとなるタバコ、物語を取り巻く色んなものが大人な雰囲気を醸し出しています。

その雰囲気を楽しむだけでもこの物語の意味はあるのではないでしょうか。

基本的にどのキャラクターも言葉数少なく、感情の表現もかなり少ないため、名言らしき名言だったり、派手な演出はほとんどありません。
なので、キャラクターのメンタルを論じることも難しいです。

この”感情表現が少ない”ということ、日常ではマイナスなことも多い。
なに考えているかわからないってどうしても接し辛いですよね。そんなジーンを暖かく接している監察課のメンバーも素敵なキャラクターが揃っているなと思います。

ジーンのように感情を出さずに、ずっとメンタルを一定にできる人間はかなり少ないです。
ジーンはなぜあれだけメンタルを保てるのか。

それは、自分の目に見えるものを信じるところにあるのかなって思います。
自分の直感を信じて、変に人を疑うことをしない。
高校時代からの親友がACCAとつながっていたり、色んな背景があることを知ってからでも同じ悪友の立場を崩さない。自分の目の前の信じる人の言葉を信じる。

これって難しいことだけど、人の憶測をいろいろ考えてしまうと、必ず悪い方向に人間は考えます。
そして、どんどん妄想は膨らんでいく。
それを止めるには、自分の目の前のことを信じる、素直にいることが大切です。
現代社会では色んな情報が入ってきて、簡単に人のことをうたがえる社会です。だからこそ自分が感じたものや信じることを大切にして欲しいと思います。
ジーンは自分の立場上、疑うことが必要だったり、周りからも高級品のタバコを渡されたり、丁重に扱われる。そのタバコの意味を本人がわかっていたかはわからないですが、変な憶測をしないところが、彼がもらいタバコのジーンでありながら、変に近しい人に嫌われない要素でしょう。

とにかく描写がすごく大人な良い雰囲気を感じられるので、是非是非みなさん読んでみてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?