精神科医がみるシャドーハウス

不穏な雰囲気と今までにない設定にハマる人が続出のアニメ
『シャドーハウス』
面白いという言葉にして良いのか迷うような内容です。

顔のないシャドー一族が生き人形として一人一体忠誠を誓わせて、生き人形は、お陰様(シャドー)のために働く。その生き人形の正体とは…という感じです。

その中に出てくる、生き人形が歌う曲があります

拭けば明日はすすが積もる
すすが積もればまた拭ける
さあ働きましょう
お役に経ちましょう
余計なことは考えない
シャドー家のために
さあ働きましょう
お役に経ちましょう
余計なことは考えない
シャドー家のために

おっそろしい。笑
かの有名なパスカルの言葉に
”人間は考える葦である”
というものがあります。

生き人形はこれの真逆。
”余計なことは考えるな”
”働ける喜びを感じて、ただ忠誠を誓え”

奴隷制度のような印象を受けますね。
ただ、奴隷まで行かなくても、人の意見のままに動き、自分でものを考えることが少ないという人は、この現代増えているように思います。

決められたことをするのは、自分で何かを決めて行動するよりずっと楽です。責任も少ないし、頭を使わなくて良い。

でも、それで良いのでしょうか。
思考を使わないまま生きていると、人間の脳はその思考を使えなくなってきます。自分でこれをやろう、とか考えないということは、それ以前の”やりたい”という感情をおろそかにしていくこととも繋がる。これはすごく怖いことで、自分の全ての感情に無頓着になっていきます。まさに”人形”ですね。

生き人形になるのは、実はすごく簡単なこと。そうならないために、自分の感情にもっと気がついて、考えてみませんか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?