10月1日の田中まさお裁判
10月1日に、埼玉地方裁判所で、小学校教員だった田中まさおさんの裁判の判決が示された。
訴訟は、『公立小学校教師vs埼玉県の「未払い残業代」訴訟』といい、田中まさお氏は、教員調整額といって給料の4%で、教員を使い放題にして、部活動をやらせている現状。
対外試合も公式試合も、費用はすべて教職員の自己負担。そのほかの細かいこともたくさんあるのだろうが、簡単にいうと、現在の学校は教職員の奴隷労働で成り立っている。
田中まさお氏の裁判で、日本中の大学生が目覚めた。勉強を教えたくて学校の先生になっても、やったことのない部活動をもたせられて、勉強どころではない。だったら教員採用試験なんか受けるのは、人生の無駄遣いだ。
こう考える学生が増えて、教員を志望する学生が激減し、採用試験の倍率が1倍程度。2倍もある県の方が少なくなった。(ちょっと言い過ぎかもしれないが、そんなもんだ)
その結果、産休等で休職する先生の代わりの講師もみつけられない。
どこかの県で不祥事があっても、それまでだったら懲戒免職となっていた事例でも、教育委員会は免職にはできない。代わりの講師をみつけるのに、相当な苦労をすることが最初からわかっている。
文部科学省が、#教師のバトン というハッシュタグで、大学生が教育に対する理解を深め、教員のなり手を増やそうとした結果、教育現場の恐ろしいまでの実態が瞬く間に広がり、大学生は採用試験を受けるのをやめた。
この裁判で田中まさお氏が勝つと、全国で、部活動だけではなく勤務時間内では終わらなかった残業代分の未払いをとりもどす裁判が一斉に行われ、教育委員会という、これまでの学校を支えてきた構造が一気に崩れてしまう。
一方で負けた場合は。実は今回の裁判では、田中氏の原告側が負けたのだが、実は田中まさお氏のような退職間際の小学校教員ではなく、部活動に苦しむ若手中学校・高校教員が訴訟を起こしたらどうなるか。
部活動問題はもう、完全に息の根を止められ、管理職はもう教員による顧問強拒否を無条件で受け入れるしかなくなった、というのが今回の判決だ。
田中まさお氏側はもう、東京高等裁判所へと控訴した。
地裁判決 判決文全文
判決文 2021年10月1日 さいたま地裁
https://trialsaitama.info/wp-content/uploads/2021/10/678384c33434330ec38d7c82a13c81bf.pdf
石垣裁判長
原告の勤務実態を見ると、給特法はもはや教育現場の実情に適合していないのではないかとの思いを抱かざるを得ない。原告が本件訴訟を通じて、この問題を社会に提議したことは意義があるものと考える。わが現場の教育職員の意見に真摯(しんし)に耳を傾け、勤務時間の管理システムの整備や給特法を含めた給与体系の見直しなどを早急に進め、教育現場の勤務環境の改善が図られることを切に望む。
https://twitter.com/maqqqppp/status/1442056241803526147
どこも体育科教諭だけ潤沢なのよ。体育科にだけ常勤講師がいない。
管理職も体育科。追加される教員も体育科。教育実習も体育科。
国体前は体育だけアホほど採ってるしな。
一方他の科は人が足りなかったりバランスが悪かったりでヒイヒイ言ってる。年度途中になんか絶対見つからん。
体育科だけ人事の管轄(主導)が異なるのよ。まるで高野連のように。
部活動ありきで回ってて、そんでそれに振り回される部活動をしたくない教員という図。狂ってるよな。信用ならんよな。こんな汚い組織が「公」だと?まあ誰がどう考えても未来はないよね。
→たぶん、埼玉県教育委員会のことだろう、ということにしておく。
教員の長時間労働は合法なのか?【判決当日𝑬𝑽𝑬𝑵𝑻】
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