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インドを知る⑧インド人の給与について

皆さんはインド人の給与について興味はないでしょうか?今回はインド人の給与についてQ&A方式でお答えしようと思います。

Q:インド人の給与(高所得者)はどのような体系になっていますか?
A:インド人高所得者の給与は、約50%が基本給、25%を家賃、通勤、退職金等の手当、残りの25%を役職手当や成果報酬(インセンティブ)等に割り振っているようです。また、会社は社会保険、年金の一部を負担しています。近年インド人の所得が物価高の影響もあり、賃金上昇傾向で、中間所得層が増加していますが、その大きな要因として、カーストに捕らわれないIT産業の躍進が挙げられると思います。インドのITインフラは遅々として進化していますが、ネット環境さえあれば何処でも仕事ができるため、IT産業はインド国内に深く浸透しています。人口世界一となったインドでは競争原理が強く働き、多くの企業や組織で有能な人材の獲得合戦が激化しています。いかに有能な人材を採用し、組織を活性化できるかが企業の成長に大きく影響します。

Q:IT業界のインド人給与はどうなっていますか?
A:人件費が安く、有能な人材を集めやすいおがけで、インドは世界各国からITサービスのアウトソーシング先になっています。KPMGの報告書によると、インドIT企業の従業員の平均給与は、月額12.6万INR程度だそうです。世界のIT企業がインドを選ぶのは、そのコストの安さ(価格競争力)と人材の豊富さ(処理作業の高速化)が理由だと思われます。インドIT業界統計によると、IT従業員は約450万人、内150万人が新入社員にのぼるそうです。インドのIT教育システムは進化中で、3000以上の大学や技術研究所から、毎年約150万人の新ITエンジニアを輩出しています。また、多くのインド人IT従業員は英語が堪能で、世界の情報技術分野で活躍しています。その結果、世界のIT企業は、インド人材を活用し人件費の節約が実現できています。

Q:インド人の最低賃金について
A:インドでは州毎に最低賃金が異なります。インドは連邦制国家であり、中央政府は最低賃金を定めますが、業種により最低賃金を設定する場合もあります。職種や作業能力によって異なる最低賃金が定められる場合もあり、州毎でその分類に違いがあります。また、インフレ率や生活費の上昇等の状況を踏まえ、毎年見直しがあります。近年ムンバイで20%程度の最低賃金引き上げ実施され、年々変化が激しくなっています。参考までに、昨今の最低月給は、ムンバイ:12,465INR,、グルガオン:10,098INR、チェンナイ:11,047INR、デリー:17,234INRで、デリーが他都市に比べ高いようです。

今回の「インド人の給与について」はいかがだったでしょうか?
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