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インドを知る④事務所や社宅の契約について

インドで事務所スペースや社宅を契約する場合、様々な手続きが必要になり、面倒だなと思っていませんでしょうか?今回は事務所や社宅の契約に有用な情報をご提供します。

事務所スペースを賃貸する場合、何から手を付ければ良いですか?
都市部の場合、貸事務所(内装や什器が揃っているCo-working space)が多数あり、割高ですが短期利用にはベストチョイスだと思います。1年以上事務所を使用する場合は賃借物件を探して契約する方がリーゾナブルだと思います。インドの賃借物件は基本的に内装なしです(たまに居抜き物件もあります)。賃借する場合は不動産仲介業者を介して、家主(インドでは個人家主が投資目的で保有している場合が多いです。)と契約します。インドでは誰でも仲介免許なしで仲介が出来るようで、その業者が数多くの物件とネットワークを持っているかで、良し悪しが決まります。仲介業者は個人経営が多いので数社から物件を調査・見積するのが良いと思います。

賃貸契約で注意する点はありますか?
①契約期間の設定に注意しましょう
大半の家主は1年未満(11か月)毎で契約締結を要求します。理由は契約期間が1年を超えると登記が必要になり、印紙税を払う必要があるためです。

②契約更新時の決まり事に注意しましょう
契約書には市場の物価上昇を勘案して「10~30%の値上げを了承する」と記載されます。この決まり事に対し、交渉が必要になります。慣習で自動的に記載される事で、契約更新時に効力を行使されるのは、相手の言いなりなってしまうので、容易に文言通りの値上げを認めないという強い意志を伝えるようにしましょう。契約なのでサインすれば値上げは認めないといけませんが、景気減退等で家賃支払がつらい場合もあるかもしれませんので、交渉の余地を残すようにしましょう。

私個人の経験から申しますと、契約時は必ず家主と面談(食事など)をして、我々(借主)がどのような会社であるのか?をしっかりと認識してもらう事が大切だと思います。

社宅物件では何に注意すればよいですか?
①水道がちゃんと供給される状態にあるのかを確認しましょう
インドでは水道局からの水供給が朝だけで、供給された水を自分の貯水タンクに貯めておく必要があります。日々の生活では、その貯水で洗い物やシャワーを浴びますが、貯水タンクから家の蛇口を結ぶ配管が、人為的につなぎ変えられたりして、水が出ない事が良くあります。しっかり水道網の確認を行いましょう。

②電気の供給ルートを確認しましょう
インドでは夏場に電力需要がひっ迫し、停電が多発します。中間所得者以上になると各家庭に無停電装置や電力のバックアップ設備を準備する事が一般的になっています。無停電装置は電気(照明・エアコン・TV・ネット回線)の即時復旧に重要です。また、5分以上の長い停電ですと、無停電装置では能力不足なので、発電装置(バックアップ)を家主に準備してもらいましょう。

今回の「事務所や社宅の契約について」はいかがだったでしょうか?この他にもインドには「わからない」「わかりにくい」がたくさんあります。当社ではインド相談室を開設し、皆さんの「わからない」に出来る限りお答えしております。お気軽にお問い合わせください。

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