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心を込めるとは

考えてみれば、なんと色んなことを上の空で行っていることでしょう。
朝起きて、顔を洗い、身繕いをして、
朝食の支度にお掃除に・・・と、いろんなことをする間
顔を洗っていることも、掃除をしていることなどへも
何か別のことを考えながら自動運転で行っているのです。
つまり心ここにあらずであることが常となっている。
これでは、心を込めるということが、どんなふうなのか
体感として忘れていってしまっても
むべなるかな、というほかありません。
それが常態化しているということは、
私たちは、心と思いと行動(体)とが、ちぐはぐで一致しないまま
生きているということになります。
自分の事がわからなくなるとしたら、
ここに原因の一つはあるのでしょう。
それで私は、せめて一服のお茶を丁寧にいれることを
おすすめしています。
お茶をいれるという行為にのみ心を向け
できるだけ動作にも気を配りながらいれるのです。
お抹茶を点てるのもよいですし
珈琲をいれるのもよいでしょう。
わずか15分。これはいわば禅的な時間です。
心と思いと体とが統合し、「私」が立ち上がるのです。

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