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ガレージを建てた 3 - 設計・施工編 -

設計

土地の広さから建てられるガレージを決めた。

間口が広ければガレーディア一択なのだが、土地は奥行方向に長く、水没を防ぐために道路から50cmほど地面を高くする必要があった。ガレーディア3棟を入れてみたところ、右側が出入口となり車の出入りがしにくいのと、青部分のスロープの角度が急勾配すぎるため無理!という結論になった。

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建築費は高くなるが、今回はイナバ・倉庫 SGNシリーズが適切と判断し、これに決めた。

イナバ 倉庫 SGNシリーズ
https://www.inaba-ss.co.jp/monooki/lineup/D_SG/index.html

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配置

敷地と建てるガレージが決まったら、敷地にどう配置するかがポイントとなる。

隣地から最低でも50cmは離す必要があるが、今後のメンテナンスを考えると90cmは余裕があると望ましい。また、自動車を停めておくスペースも必要なため、道路からも最低2.0mはほしい。

私が設計した際には、ハイエース(全長4,695mm)を乗りつけ、ぎりぎり頭が道路に出ない寸法を攻めた結果、ハイエース+12cmとなる4,821mmとなった。ガレージの大きさと裏手の通路の幅は、現地で自分で水糸を張って木の板を立てて2.5cm単位でシミュレーションを繰り返し、お世話になった建築事務所の社長と3回ほど相談してこの値でいける!という判断となった。今でも自分で手を動かしてよかったと思う。

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敷地は長方形に見えるが微妙に歪んでいるため、左側隣地との距離は、ガレージ入口側が 約890mm 、奥に行くと隣地から 1200mm となる。建物右側の 2837mm のスペースは、将来的に軽トラ 幅1,480mm を停めた上で、更に裏手への通路としても使えるように配慮し、この設計もぴったりであった。

なお、図の砕石40-0と記載されている16平米のスペースは、「セットバック」と記載のある通り、道路から 1351mm の部分は厳密に言えば市の道路なのだが、左側隣地の生け垣がセットバックしていないため実質道路として使うことはできず、現状は固定資産税のかからない私専用の駐車スペースのような使い方になっている。

以下、検討した設備等を書いていく。

出入口の屋根

便利だと思うが、私は付けなかった。屋根は雨に濡れず出入りや積み下ろしができるので便利だが、私の敷地は間口が狭く、もし屋根をつけると図の位置に柱を立てるため、とても邪魔になることは目に見えていた。

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足を配置してみた。

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邪魔だね。屋根をつけていたら今頃は車に傷が3個くらい増えていたと思うので、今でもこの選択は正しかったと思っている。

地方等で、車両の転回に十分な広さの敷地があるのならば屋根はあってもよいと思う。

換気扇、窓

換気扇は取り付けた方が良い。左右に1つずつあるとなお良い。

イナバでは換気扇取付口を用意してくれるだけで、あとは電気工事屋に換気扇ユニットを頼んでね、という方式であり、たとえ壊れても交換が容易である。

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コンセントから電源を取っているので、将来的には自分で交換もできる。2つあるコンセントのうち、左は常時ON、右は出入口のスイッチでON/OFFができるようにした。

窓、換気窓

窓はあっても無くても良い。窓を割ることで簡単に侵入可能な点となるため、防犯上はつけないほうが良い。ただ、窓があると、日中は外が明るいので気分は良い。本当にどちらでも良いが、私がもう1回建てるならば窓はつけない。

侵入防止のため、友人にホームセンターで買ったステーと鉄パイプを溶接してもらって鉄格子とした。固定はドリルネジで下穴不要でできる。

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換気窓はあったほうが良い。特に、エアコンや薪ストーブを取り付ける場所へ開けておくことをおすすめする。

エアコンを設置するには壁に配管を通す穴が必要だが、人生で何回使うか分からないホールソー、しかも鉄板用を購入しなければならない。鉄板用ホールソーは住宅用ではないため空調屋や電気屋も持っていないことがあり、穴をあける手間を考えると、配管を出す位置に換気窓をつけておくことを強くすすめたい。なお、ホールソーでの穴あけは業者に頼むと1万円以上かかるが、換気パネルは1箇所あたり定価ベースで5,000円である。後から穴を空けるより安い。

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業者さんの決定

結論から言うと、一軒目にお話を伺った家族経営の会社で即決した。社長も車・バイク好きでノリノリで提案をしてもらった。また、建築中のガレージを案内してもらい、ここ設計にこだわったんですよ〜という話を聞かせてもらい、この人なら間違いないだろうなという印象だった。見積もり金額もおおむね当初の想定通りだったが、建物の設計の仕事をしている友人にも見積もりを見てもらい、こんなもんだねというコメントだったので、相見積もりは一切していない。定価のある商品なので、相見積もりをしてもそんなに値段は変わらないだろうという感覚もあった。

1軒目で決まってしまったが、業者探しの進め方は、Web検索、イナバのHPの取扱店一覧、iタウンページなどを探し、工事現場のプレハブとか自動車工場の鉄骨倉庫が得意です、という会社をいくつかリストアップし、お返事をくれた会社に訪問することにしていた。

てっとり早く説明するため、こんなのを建てたいんだよね、と

- カタログを印刷したもの
- 敷地の地積測量図
- ガレージを置いたレイアウト図

を用意しておいた。

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カタログ

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地積測量図(地番は黒塗り)

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配置イメージ(これは最終契約時のものだけど、イメージとしてこんな感じ)

また、予算が貯まるまで2年くらいかかるかもという話も正直にしたが、快く「わかった、その時がきたら是非うちによろしく」と見積もりを出していただいた。大変ありがたい。

着工へ

会社の業績が異常に良かったため意味のわからない決算賞与が出た。また、友人から金利 4.5% を条件にガレージ建築資金を募ったところ、合計165万円を出資してもらい、想定より2年早く資金の目処が立ってしまったのである。

金ができたのでついに契約である。1年ぶりに建築会社へ連絡を取り、人の動線を考えながらガレージと隣地の位置を2回微調整し、ついに契約書へサインした。

内訳は100円の有料noteに置いておきます。

ガレージを建てた 有料記事1 - 建築費の明細 -https://note.com/konoatarino/n/n33de5e037c51

ご近所への挨拶

隣の農家と道路の奥にある別の農家へ挨拶へ出向いた。「ついに趣味の工場(こうば)を建てることになりました、工事中は道路が狭くなり騒音も出ますが恐れ入ります」と挨拶に伺った。

手土産は、高すぎず、けど食べておいしい 1,500円くらいの焼き菓子詰め合わせを持っていった。

挨拶 is だいじ。

基礎工事

着工の連絡をもらって2日目の10時くらい、飲み物とおやつとQUOカード持って基礎屋の職人へ挨拶に伺った。土地を買った際、ゴミや畳や角材が出てくるかもと聞いていたのでゴミの量を確認&隅っこに保管できるか相談しようとしたのだ。何と畳は出なかった、つまり値引きしてもらった100万円、丸儲けだった。帰りの車の中ですごくガッツポーズしてた。

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あっという間に土のすきとりが終わり、基礎コンクリートが打たれた。

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布基礎が終わって2週間後に土間コン工事。コンクリは2回に分けて打設された。

職人への差し入れは不要という人もいるが、私もオタクなので、工法、作業の話、ここが大変でコツが要る、という話が大好きだ。積極的にコーヒー、お茶などの飲み物、おやつ、QUOカードを1回は差し入れるようにしている。

ちなみに、職人のリーダーは同じくらいの歳のすげえかっこいい兄ちゃんだった。色黒イケメン。

最終的に、土を掘って出てきたゴミは30cm角のコンクリートガラが5, 6個だった。敷地の隅に置いておいてもらい、後日、砂利敷きする際に埋めた。

雑談。自分でコンクリ練ったことのある人なら分かると思うんだけど、プロの仕上げってすげえきれいだよね。仕上がりがきれいで感動して、基礎屋さんのトラックに書いてあった会社名をメモしてお中元に手紙と焼き菓子を送った。

組立搬入

基礎工事から3週間後の土曜日に、イナバが手配してくれた職人が6人、設計事務所の監督が1人やってきた。10時くらいのおやつの時間に飲み物とおやつとQUOカード持って、職人と監督へ挨拶に伺った。イナバが手配してくれた職人は流石で、すげえ勢いで組み立てていた。

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15時に再び現地へ飲み物を差し入れに行ったら、もう組み立て終わって撤収済だった。一夜城かよ!って一人で勝手に突っ込んでた。

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次回は、電気配線、設備、床の塗装、エアコン、反省点等を書いていくよ。

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