RamKingの恋心を打ち明けたくない話


遅ればせながら、My Enginnerを完走しました。
どのカップルも終始可愛かったのですが、最終話のEp.14 3-4で、どぷんっと堕ちてしまいました…。

RamKingに。

視聴直後の自分の荒ぶる様↓


周りがどんどんラブラブなカップルになっていく中で、RamKingだって、「お似合いだよね」と周りから言われるくらいずっと仲が良くなっていたのに、お互いの存在が大きくなっているのは明白なのに、どうしてKingは頑なに恋心を認めなかったのか。そしてどうしてあんなに苦しげだったのか、二期に入る前に整理してみました。



***


My Enginnerには主に4組のカップルがいます。そして、それぞれの恋の形が違います。

メインカプのBohnDuenは、恋心を自覚してから、隠さず相手に伝え続けるBohnが印象的。時に嫉妬しても、みっともなく縋ることになっても、Duenに好きだと伝え続ける。なんだかんだ言ってもお互いのことしか見えていない2人。

MekBossは、恋心を自覚した上で隠す恋。友達“夫婦役“として側に居続ける苦しみを分かっていても尚、それを選んでいた2人。

TharaFrongは、一期までだとまだFrongの片思い?TharaにとってもFrongは特別だと思うんだけど、恋心かどうかは…。FrongがTharaに惹かれているのは確かなんだけど、そこに父性(視野が大人で落ち着いていて自分を導き助けてくれる存在)を感じているようにも見える。この2人の関係性がどのように変わっていくのか、二期に期待しています。
(Frong、Duenが好きだった時は攻め様のお顔だったのに、Tharaの前だとふにゃふにゃになるのがかわいくてたまらないです)


では、RamKingはどんな恋だろうか。

それは、想定外の形で育まれてしまった恋じゃないだろうか。
そして、それ故にKingは伝えられない恋になってしまった。


Kingは、植物に話しかけたり丁寧に手をかける人。
秀才で洞察力もあり飄々としていて、Ramや仲間たちを気遣い助言し、常に一枚上手な存在。だからこそ、好奇心をくすぐるような予想外の反応が見られる“変わったものが好き“

Kingの一つ目の誤算は、Ramが愛を与えれば与えるほど、目に見えて反応を返す存在だったこと
図書館で、ふと見かけた綺麗な横顔、首筋のタトゥー。クールで反応の薄いRamがどんな人間なのか興味は膨らむばかり。諦めず構い続けるうちに、それは少しずつ花が開くように応えてくるようになる。無口なRamが目で訴えかけてくる熱量。時々声に出して伝えてくる端的でありながらも深い信頼を寄せる言葉たち。冷血などではなく、むしろ仲良くなればなるほど愛情深い人柄。


そしてKingにとって2つ目の誤算は、そんなRamと過ごす日々の中で自分の中に膨らんでいく感情がコントロール不可能なものであること
理性的なKingは、思いがけない感情の処理の仕方に戸惑っていて、その度に振り払うように取り繕う。

そんな誤算の中でどんどん募っていくRamへの恋心。
ただ自分の気持ちに戸惑っているだけだったら、いつかは認め、周りの同性カップルたちのように、思いを打ち明けていたかも知れない。(友人や姉への反応からも同性愛に偏見はなさそうなKing)
だけどKingは詳らかにするわけにはいかなかった。一か八かで、Ramとの関係性を変えるわけにはいかなかったのだと思う。


それは、現在のRamの状況を思えばこそではないだろうか。
父親と親友の不倫関係という事実にひどく傷つき、友達にさえも言えず、ついには家を飛び出してしまったRam。Kingはそんな彼を受け入れて、マンションに招き入れた。いつもはクールなRamが子供のように泣いていた姿をKingだけが知っている。
もし、ここでKingとRamの関係が決定的に壊れてしまったら、Ramの居場所は無くなってしまう。マンションにももういられないと出て行こうとするかもしれない。少しずつ積み重ねてきた信頼関係。「自分を理解してくれる人ならP’Kingがいます」というRamの大きな信頼を裏切ってしまうことは、避けたかったのではないだろうか。

自分の恋心が知られてしまうのが怖いのではなく、コントロールできない感情に戸惑っているだけではなく、Kingの恋心を認められない、打ち明けられない苦しみには、そんなRamへのP‘としての強い思いがあるような気がした。



皮肉にも、2人だけが共有するこのことがきっかけで始まった共同生活で、2人の親密さはどんどん上がっていく。キャンプ中にもどんどん募っていくRamへの気持ち。「2人お似合いだね」という言葉に浮ついて、不用意にRamに悩みを思い出させてしまったKingはそれを深く気にかけますが、それすらも信頼故に許してくれるRam。

自分の中でどんどん膨らむ熱情と、Ramが寄せてくれるピュアな親愛との差に苦しみながらも、Kingは必死に自分をコントロールしようとしていた。

MekBossがキャンプ場での公開告白を周囲から祝福されていても、BohnDuenが仲直りしてラブラブで帰ってきても、自分も…とはならないKing。
だけど、目にした幸せそうなカップルたちへの羨ましさから、苦しみは更に募っていってしまったのではないだろうか。


距離を取れば、いつもの自分のペースが戻るはずだった。
キャンプが終わったら、素知らぬフリをして、いつもの自分らしくRamの前にいればいい。だから、今だけちょっと離れていて欲しいのに、そんな自分に戻る時間が欲しいのに、Ramの視線が追いかけてくる。

いつもは余裕のあるKingが、酔っているとはいえ、言葉も荒く乱暴にRamを拒絶する。早々に酔い潰れてしまったのもKingらしくないように思う。(おうちでバーベキューした時も、次々酔い潰れる仲間たちの中でKingはシャンとしていた)
やはりRamがその場にいたから、動揺して負けてしまったか、酔いが回ったのかもしれない。Teeも驚いていたことから、Kingのそんな姿は滅多にないのかもと思うと、Kingの限界具合が見てとれる。


逆にRamからしてみれば、Kingに理由もなく急に距離をとられてしまったのでは悲しい。怪我もしているから心配でならないのに、側にいさせてくれない。
全員での記念撮影の時も、カメラ目線ではなく、Kingを見つめている。
普段のKingだったら、その視線を受けて微笑んで見せたり、手を振ったり、メッセージを送っていたかもしれない。でも、Ramへの恋心から必死に目を逸らしたい Kingは、自分の心の平常心を保つので精一杯だ。


テントの中、狭い空間に2人きり。自分はこんなにもぐちゃぐちゃな感情なのに、甲斐甲斐しく触れてくるRamの手。どんなに突き離しても、普段は無口なくせに、「理由を言わなければ出ていかない」と頑なに側を離れようとしない。

「どっか行け!」「俺に構うな!」と叫べば叫ぶほど、それは苦しい愛の吐露でしかない。

頭を縫う大怪我をしたばかりで、前日には熱を出して倒れているKingは、心身ともにボロボロで、酔っていたのも相まって、ギリギリだった理性がパチンと弾けてしまったのではないだろうか。




Ep.4 で、BohnがDuenへのこの恋は本気だと認めた理由を話している。(Kingもそれを聞いている)

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そこからの

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「君といると心地良くて苦しい」

本気で好きになってしまったことをKingは認め、吐露している。


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好きな人とする幸せなキスのはずなのに、苦しげなKing。
キスしながら、求めながら、こんなはずじゃなかったのにという苦悩が見える。
せっかく我慢していたのに、衝動に勝てなかった。

だけど、Ramの気持ちも、P‘Kingへの親愛だけではないと思う。
拒絶されても、拒絶されても、食い下がるRam。Kingからのキスを受け止めた後、頬をそっと手で包み込んで、自分からも求めにいっている。
2人が何度もキスを重ねているのは、気の迷いや雰囲気に流されたからではないと思う。


RamはDuenのことが友人の中でも特別に大切だ。そんなDuenもまたRamのよき理解者。(Ramが家出した時、理由を聞きたがる友達たちに対して「言いたくなったらRamは言うよ」と収めたDuenの格好良さよ…)
だけど、DuenとKingへの気持ちは少し違うように思う。目は口程にものをいうというか、見つめる視線の熱量が違う。
それに、キャンプ出発の朝、寝坊したKingに時間がないから一緒にシャワーを浴びると言われて、固まったRam(その後引きずられていったけども)からみても…。




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(ここの朝日に照らされるKingがすらっとして、とても綺麗…)


キスをして、目が覚めたら好きな人に腕枕をされていて、幸せな朝のはずなのに、一瞬嬉しそうに口元を緩めただけで、また苦しそうな表情に戻ってしまうKing。
(腕枕にびっくりしているということは、酔っていたし、倒れるように眠ってしまったのかもしれない。それをRamが横にしてあげて、腕枕してあげて、しばらく寝顔を見つめていたのかな…。キスの感覚や今までのことを反芻しながら。(あまりの尊さに天を仰ぐ))

酔っていたとはいえ、自分の苦しさを一方的にぶつけ、Ramにキスまでするという“自分を抑えられなくなってしまった”状況。

普段のKingなら、ゆっくり紡ぐRamの言葉を待つのに、起きてきたRamの反応の薄さから、無かったことにしようと、言葉を早々に切り上げてしまう。Ramもそこで反論すればいいのだが、低血圧なのか起き抜けはいつもボーッとしているのもあり、何も言わない。そしてKingの明らかにほっとした顔。

Ramが変わらずマンションに帰るつもりなことに胸を撫で下ろして、車に乗り込むKing。見送りに来た時は何も言わず、メッセージを送るRam。


…意外に策士ですか?


「昨夜は酔っていません」


大変です。

無かった事にはなりませんでした。酔って覚えていなかった作戦もききません。そして、Kingは「またマンションで」と約束してしまいました。
King、もう逃げられません。(ウキウキ)



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でも、心配ないと思うんだ。Kingが正面から想いを打ち明けたとしても。
だって、プレゼントした花冠をつけているKingと2人で写っている写真をRamはこんなに嬉しそうに眺めているんだから。(友達も呆れるほどのRamのにやけ顔)

でもそんなことをKingは知りません。だって、最後に見たのは無表情なRamの顔だから。(Kingはおばあちゃん家でゆっくり過ごせるんだろうか…)


***

「お前のことなんて、嫌いだ=好きで好きで、つらいんだ」の方程式が好きマンとしては、とても胸苦しく熱くなる最終話でした。好きだ…。

Ramの家の事情は解決していないけど、KingがRamに恋をしてもいいのだと、RamもKingが好きなのだと分かる瞬間が、season2でどんなふうに描かれるのか、とても楽しみです。



My  Engineer EP.14  ↓↓↓


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