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目の前で起こっていることに為す術がなかった話。

Konitaroです。
今回は10年以上前に、自分が無知だった故に起こった怖い話を…。
もしかしたら経験者の方がいるかも知れませんね。

入社して数年経ったある日、僕はサーバールームにいました。
担当しているシステムがWindowsで構築されているケースがほとんどだった僕が、初めてLinuxで構築されたシステムの担当することになりました。

先輩は丁寧に色々と教えて下さり、僕も諸々慣れてきたころに事件は起こりました。

先輩に指示されて何かをしようと思ったとき、Windowsでは一般的なコマンドである、

CTRLキー+ALTキー+DELキー

を押しました。
すると…。

カカカッカカカカカッ!

何やらハードディスクが激しく動き出し、何か処理が走り出しました。
画面に次々と流れる英語のメッセージ、何が起こったか分かりませんでした。
これから処理を実行させようと思ってそのコマンドを押しただけなのにガシガシと処理が動いています。ひたすら流れるメッセージ、何が起こっているかは分かりません。
ふと、流れる英語のメッセージからサーバーのプロセスが順番に止められていっていることに気付きました、これは…。

サーバーのシャットダウンが始まっている…

「え?な、何が…え?え?え?」

サーバールームの窓から動揺する僕が見えたのか、その様子に何かを察した先輩がサーバールームに入ってきました。

『Konitaroくん!どうした?!』

「せ、先輩、CTRLキー+ALTキー+DELキーを押しただけなのにシャットダウンが始まったっぽいです…。」

『え?!ダメだよ!LinuxではCTRLキー+ALTキー+DELキーを押したらシャットダウンが始まるんだよ!!』

「えええぇぇぇーーーっ!」

始まってしまったシャットダウンは止めることは出来ません。
ただただ流れる文字と共に止まっていくプロセスを眺めながら為す術は無く、泣きたいのをこらえるのが精一杯でした。
全社規模のシステムでなかったため、影響範囲は広くなく、始末書沙汰にはなりませんでしたが、僕の心には小さくはないトラウマを残しました。

空調のガンガンに効いた、寒いくらいのサーバールームが、僕の肝まで冷やした出来事でした。


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