#52 口、ありがとう。


なんだか少しずつ、心持ちが色々変わっていくような感じがしています。でも、どうせ何も変わらないのが人間ってもんです。


今日は涙が沢山沢山出ました。
ここ最近でいちばん涙が出ました。
嬉しかったんです。


なんでかって言うと。


親と対等に話すことができたから。
いえ、親と子は一生対等ではないのですが。

弟の今後について、父と母が帰ってくるなり家族会議的言い合い。険悪ムードでした。
私も「どう思うか」と聞かれました。

今まではさっさと離れて静かに聞いているだけ、ただ苦しいだけだったのですが、
今日はなんだかチャンスだと、人と、というか親と意見をしっかり交換することができるようになるチャンスだと思ったので、頑張って自分の意見を伝えました。

しっかりと目を見て、
内容が内容なだけに勝手に涙が出てきます。

そうしたら意外にも二人は、私の意見をしっかりと聞いてくれたのです。

それからは私は、父の意見を聞いて、母の意見を聴いて、母の意見は特に不透明な所が多かったので責めている感じにならないようにその部分を明確に話すよう促し、父と母の意見の不一致部分を洗い出し、相互意見擦り合わせさせ、険悪なムードから脱することを成功させたのです。いつのまにかMCのような立ち位置に!


父も母も私も大人になったのでしょう。

上手く言えないですが、これは、

父と母の険悪なムードを私の力で改善する
というのは、

子にとっての夢、ではないでしょうか。

私は、それが嬉しくて、
大人になってよかったと心から思いました。


嬉しくて嬉しくて、涙が止まりませんでした。


私は育てられ方や、家庭の在り方について、
二人をずっと恨んできました。
それは今でも変わらないです。

でもそれと同時に私は、二人のことが大好きです。

私が二人のことを思う時、大きな恨みと、大きな大好きが同時に私の中に存在するのです。
苦しくて苦しくて父を殺そうと思った時の記憶と、家族で行った楽しい楽しい旅行の思い出が、同時に思い起こされるのです。


二人のことが大好きだからこそ、
辛い記憶が倍になって思い出されてしまうのです。

愛と憎しみが表裏一体というのは、まさにこういうことなのかもしれません。

憎んでいると二人に伝えました。
大好きだと二人に伝えました。


弟は私よりも大変な人間です。
これからどうするのかな。
私は弟にも愛を持っているかしら。
あんたのことをダシにして、私が勝手に人生の糧を得てしまってごめんだわ。

人生を生きるのが私たちはとても苦手だね。
普通じゃない。

私はやっぱり、あんたよりはちゃんと生きてやるよ。そっちもがんばんな。


結論は、よく分からないことになってしまいましたが、


現実と向き合って自分を大事に、
しっかりと生きていこうと思いました。
少しずつでも大人になって、
心も体も健康に、そして周りの人をポジティブな気持ちにできるような人間になりたい。

話すことって大事だ。
そして嬉しい。


おわり

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