本物と偽物の違い
物に本物と偽物があるように、人間にもあると思います。私なりの見分け方をご紹介します。
簡単です。2つだけ見ればいいのです。
①自分のやりたいことを本気でやっている。
②作り物が嫌い。
①に関しては他の記事でも散々申し上げておりますが、他人の価値観で物を測っているようでは、本物とは言えません。いくらそれで成功していたとしても、それは他人の操り人形、傀儡でしかありません。
例えば、私の尊敬するサン=テグジュペリはパイロットになるために物凄い努力をした人です。そして、その上で小説も書いた。本当にやりたことをやるためには周囲の反対をも押し切る。そういった強い精神を持っているからこそ、本当に自分のやりたいことも見つけられるし、それを実現していくことも可能なのだと思います。
②に関しては、文豪の作品を読んでいると如実に現れている気がします。例えば、文豪の中に能好きが多いということ。中村文則さんは能だけは本物だと言い切っているくらいです。他には、谷崎潤一郎さんとか。『陰翳礼讃』でも能楽師の美しさをひたすらに述べていました。
だいたい文豪っていうのは①の人ですから、そういう人たちがこぞって能が好き。中村さんが小説内で言及していますが、能だけは即興で行われているそうです。これってつまり「現実」と相違ないと思いませんか。現実では舞台も台詞も役者も、何もかも用意されていません。即興で私たちは生きているのです。そう、即興。これがキーワードです。即興だからこそ、リアルさが生まれ、作られた物でないことがわかる。そうした本物を愛する人こそ「本物」なのです。
今のところ、以上2点で私はその人が本物か偽物か、信頼できるかできないかを見極めています。もしかすると、日が経てば測り方も変わっているかもしれません。日々精進です。
気負うことない、空気のような場所であってほしい。 記事に共感していただけたら、 サポートしていただけると幸いです。