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株式会社URテラス【前編】代表 萩原佳子さん・マネージャー 中西清佳さん|信じて任せる


左|木曽さん 中央|萩原さん 右|中西さん

2021年9月、株式会社アーバンリサーチが展開するブラント「THE GOODLAND MARKET」(以下「TGM」)とKONKONのお取引がスタートしました。TGM堀江店では、KONKONを通じて、社会福祉法人もみじ福祉会のポーチやバッグをはじめ、今後は社会福祉法人ひかり会の草木染手袋のお取り扱いも予定されています。商品の発注連絡や売上報告をして下さるのは、株式会社アーバンリサーチの特例子会社、株式会社URテラスで働く木曽将士さん。今回は、木曽さん、木曽さんをサポートしている中西清佳さん、代表の萩原佳子さんにお話を聞いてきました。担当はKONKONの岩下千帆里です。

株式会社アーバンリサーチの特例子会社 株式会社URテラス

岩下:株式会社URテラスとはどんな会社ですか?

萩原:アパレル衣料を販売している株式会社アーバンリサーチの特例子会社になります。

岩下:特例子会社について教えて下さい。

萩原:会社ごとに障害者の雇用率を満たす必要があるんですけど、特例子会社っていうのは障害をお持ちの方々に、独自の就業規則であったり、働きやすい環境を用意したりすることで雇用促進のために設立させた会社になります。

※特例子会社とは
障害者雇用率制度においては、障害者の雇用機会の確保(法定雇用率=2.0%)は 個々の事業主(企業)ごとに義務づけられている。 一方、障害者の雇用の促進及び安定を図るため、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たす場合には、特例としてその子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているものとみなして、実雇用率を算定できることとしている。

厚生労働省HPより抜粋

岩下:URテラスには現在何人くらい働いていらっしゃるのですか?

萩原:障害のある人も、ない人も、合わせて50名ほどです。

岩下:多くいらっしゃいますね。みなさんの業務内容を教えていただけますか?

萩原:主に株式会社アーバンリサーチの事務作業と軽作業になります。

事務作業
軽作業

岩下:いつ設立をしたのですか?

萩原:2019年です。設立前は障害のある人も一般雇用の従業員と一緒に本社や物流倉庫で働いてもらっていました。でもサポート体制が整っていない中、未経験の仕事を習得することは障害のある従業員にとっても、フォローする従業員にとっても、負担が大きかった。そこで、サポート体制を整えた上で、障害のある従業員にも活躍してもらうためにURテラスを設立しました。URテラスでは、業務管理者と呼ばれる従業員が、障害のある従業員のサポートを行っています。

岩下:業務管理者というのはどんな方ですか?

萩原:URテラス内で、チームのサポートを行い、問題の洗い出しや改善策を一緒に考える社員のことです。みんな元は店舗の販売員や事務員でした。私も含め、福祉の仕事に一切携わったことがなくて。

岩下:そうだったんですね!障害のある人と実際に働いてみてどうでしたか?

萩原:われわれの受け入れ態勢に問題があると感じました。

URテラス代表でもあり、3児のお母さんでもある萩原さん。
子育てと設立の両立はとても大変だったようです。

岩下:どんなところが?

萩原:設立前は、業務の悩み相談はもちろんのこと、私生活の悩みが膨らんだ時にも相談を受けることで、信頼関係を築いていました。でも、一方で本人を立止まらせたり、時に問題を深刻化させたりする事につながるのでは?と懸念しました。そういった信頼関係の構築方法を一度見直し、業務に関係しないプライベートであること、ご自身のお悩みは、仕事に持ち込まないようにしましょうと決めて、業務上で信頼関係を築き直すように心がけました。あとは、業務管理者が支援者の方や家庭と協力してサポートができるようコミュニケーションを取るようにしています。

岩下:なるほど、なるほど!

萩原:まず私たちが「信じて任せる」。そして彼らが「任された仕事ができた!」というやり取りの中で、一歩一歩成長している自分を実感してもらえるように取り組みました。今では随分、信頼関係を築いてこれたように思います。

サポートする従業員の思い

岩下:URテラスのメンバーはここで新たな自分に出会っているんですね。萩原さんご自身はURテラスで働いてみて新たに気づいたことはありますか?

萩原:“障害のある人”と言っても一人一人違う。障害という言葉にとらわれすぎていた自分を感じました。障害あるなしにかかわらず、人間みんな得意なこと不得意なこと、性格の癖とかあって当然だなって。

岩下:中西さんはどうですか?

中西:結局のところは思いやりをもって接しているかどうかが重要だと思いました。合理的配慮はもちろんするべきだと思う。けど、言うべきことを遠慮するのは違う。思いやりをもって誠実にその人と向き合うことが必要なのは、健常者でも障害者でも変わりはないと思っています。

温かなまなざしで木曽さんを見守るマネージャーの中西さん

岩下:思いやりと誠実さ!

中西:思いやりと誠実さをもって関わる中で、彼らがちょっと心を傷めたり、悲しい思いをすることはあると思う。でも、そこを避けて、なるべく傷つけないように上辺だけで関わるのではなく、「こう言われて傷ついた」「そのつもりはなかったよ、けどごめんね」と対話ができたらいいなと思う。

岩下:真摯に向き合っていることがすごく伝わります。木曽さん、URテラスはいい会社ですね!

木曽:はい。僕は設立してすぐのときからいますが、本当にそう思います。

設立当初からURテラスに在籍する木曽さん

萩原:親会社の株式会社アーバンリサーチの従業員も仕事を楽しんでいる人が多いんです。だからURテラスの従業員にも仕事を楽しんでほしい。「やらされている」ではなく、自発的に「こうしたい、ああしたい」と言ってくれるような会社だときっとやりがいにもつながると思う。
 
後編に続く

株式会社URテラス
株式会社URテラスは、障がい者雇用促進と拡大を目的に設立した株式会社アーバンリサーチの特例子会社です。業務をマニュアル化、バリアフリー化するなど、働きやすい環境づくりを行い、みんなが前向きにチャレンジできる場所を目指しています。

本社:大阪府大阪市西区京町堀1-6-4 アーバンリサーチビル4階
東京オフィス:東京都品川区二葉2-9-15NFパークビルディング1階
事業内容:事務代行、ストック整理、ユニバーサルデザイン製品の企画・製造など
設立:2019年4月19日(2021年3月10日 特例子会社として認定)
HP:https://urterrace.hp.peraichi.com/
Instagram:https://www.instagram.com/urterrace/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCHTO10-1PqIloMnVgUMbONg


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