人ささえ#3
女子バスケ部員のさとみが亡くなって3年生全員が葬儀に参加した。
生徒代表でみゆきが答辞を読んだ。
生徒のほとんどが泣いていて晴人も同じくバスケ部という事で涙が出てきた。
その時突然大きな耳鳴りがし目の前もぼやけて来て立って居られなくなり気付いたら倒れていた。
この日は暑くて何人か熱中症で倒れていたので晴人も熱中症だと思って病院に行かず陰で休んで落ち着いたからそのまま家に帰った。
しかしその数日後から授業中にノートに書こうとした時文字がダブって見えるようになりその症状は日に日に酷くなっていった。
みゆき達女子バスケ部は全国大会1回戦で敗れ3年生は引退した。
ある日全校集会が終わって渡り廊下を歩いていたら担任の川上先生が後ろから晴人を押さえるようにして「大丈夫?ふらふらしてたけど」
と声をかけた。晴人は真っ直ぐ歩いてるつもりでも斜めになったりと思うように歩けなくなっていた。
晴人はお母さんと近くの眼科に行くが「同級生が亡くなってストレスでしょう」と言われた。
冬になり晴人達3年生は本格的に受験シーズンに入った。
晴人は兄達と同じ近くの公立校を受験する事になり勉強を始めた。
クリスマスイブの日自宅で文字がダブってるのを我慢しながら勉強していたら気持ち悪くなり吐いてしまった。
今度は内科の病院に行ったがそこでもストレスが原因と言われこの日は点滴をして家に戻った。
せっかくのクリスマスだったが気持ち悪くてケーキも食べれなかった。